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ラーニングジャーニー(兵庫県豊岡市9月 豊岡演劇祭など)

今回は2日間(実質1日半)で兵庫県豊岡市で色々回ってきました。豊岡市は兵庫県で一番面積が広い市で、中心部に城崎温泉があり、豊岡かばん(かばんの生産日本一)、コウノトリ(絶滅からの復活)、また前市長の中貝氏により「小さな国際都市」としてまちづくりを進められ、在任中に「芸術文化観光」を学べる芸術文化観光専門職大学を開校されるなど、かなりとがったまちづくりを進められている印象がある町であり、「魅力あるまちづくり」「稼ぐまちづくり」をテーマに今携わっている地域における地域活動に活かすヒントを探しにいってきました。


とど兵さん

とど兵さんは当初は訪問の予定になかったのですが、豊岡に行く数日前にLDLの垣本さんから以前隼labにいた方が今ここで働いているよとお話を伺い、とど兵さんを色々ネットで調べている内に是非これは直接行ってみたいと思い、少し早めに豊岡に入り、アポなしでしたが急遽訪問することに。

とど兵さんはもともとは老舗の高級料亭で、そこが廃業になるということで、今のオーナーさんが再生計画を考えられ、クラウドファンディングなどもしながら多くの人を巻き込みながら再生し、現在は新しい豊岡の文化の発信拠点としてイベントスペースやレンタルスペース、コワーキング、オフィスやカバンショップや飲食店もある複合型の施設になっています。

今回、施設の入り口にあるカフェで対応して頂いた女性スタッフさんにおそるおそる声をかけてみると、見事垣本さんのお知り合いの澤さん。そこから今回一緒に行ったメンバーともどもコワーキングやレンタルスペース等のお話をさせて頂き、施設の案内もして頂きました(オーナーの奥様も突然の対応ありがとうございました<m(__)m>)。

建物自体は古いのですが、内装や外観、至るところにセンスが輝いていました(ボキャブラリーが少ないせいか、センスという言葉しか出てこない。。)。ここでまちのイベントやコワーキング、仕事したりするのをイメージするだけでテンションが上がります。

活動自体に学生さんが関わっている(それも主体的に)のも素晴らしいなと(この日も東京からの学生さんがいました。)。お話を深くは聞けていませんが、この施設を立ち上げる際のオーナーさんの想いや決断、仕組みづくりや人の巻き込み力が学ぶところなのかなと思いました。今回は急遽の訪問となりましたが、またこの施設の成り立ちや今後の展開など是非ゆっくりとお話をお伺いしたいなと思う場所でした。

とど兵の名前の由来となった「とど」
スタッフの澤さんと。澤さんありがとうございました<m(__)m>

豊岡観光イノベーションさん

とど兵さんを後にして、次は車ですぐのところにある一般社団法人豊岡観光イノベーション(以下TTI)さんへ。ここはしっかりアポとってのお伺い。スタッフの方から1時間のお話を伺うことに。あらかじめたくさん質問事項をお渡ししていたので、TTIさんの概要や取り組みをお話頂きながら、質問事項に回答して頂く感じに(最後に追加で質問もたくさん出ましたが)。

色々とお話をお伺いしましたが、DMOとして活動されているということで、しっかりとした経営戦略の立案、組織運営、データ収集・分析・フィードバックとしっかり仕組み化して取り組まれているのが大変印象に残りました。何より「戦略の明確化、そこから導き出される必要なアクション」がしっかりと示されていたのが良かったです(示されているということがある程度組織内でも地域内でも共有化されているはず。)。

個別のデータではなく、地域全体のデータを扱うことについては、地域全体の方向性・アクションを立てるのに当然必要だとは思っているものの、なかなかすぐにはお金と結びつきにくい所なので、時間とお金、そしてそれに対応できる人という所で、実施が難しいという所は普段ひしひしと感じていますが、ただやはり戦略や実際のアクションプランを作っていく上で必要なものであるということを再認識しました(組織ならびに関連する事業者や関連団体との意識の共有化も大事)。

生きたデータ収集とその分析、そしてその活用。口で言うのは、簡単ですが、実際取り掛かろうとするととても現状すぐにできるとは思えない(どこまでやる必要があるのかも)ので、今後優先順位をつけた上で、今回の内容(データ分析から、各施策に対する細かなアクションの手法等)を少しでも地域の活動に取り入れることができればと思います。

説明受けた後も質問が止まりません

金波楼さん

TTIさんを訪問した後、今回一緒に行ったメンバーが社長とお知り合いということもあり、金波楼さんにお世話になることに。ここは城崎マリンワールドの奥にある海が一望できる絶景のお宿。今回は配慮?もあってか、最上階ののお部屋に泊まらせていただくことに。食事も豪華で、お酒もすすみました。翌朝は早起きして、少しだけ走って、モルック練習して、露天風呂。からの朝食バイキング。なんやかんや同行メンバーと話をしていたら、ゆっくりしながらもあっという間の滞在となりました。

豪華な献立
日の出から活動。隣が水族館。
とりあえず近くに公園をみつけて、モルックはします

たびぞうさん

金波楼をあとにし、9時すぎに城崎温泉駅前にある㈱たびぞうさんに。ここは団体旅行事業とぷちたび事業、他地域などでの支援事業を行っている会社さんになります。着いた途端ですが、まずは城崎ぷちたびを体験することに。EV TUKTUK と EV BIKE と 最近入ったばかりのGlafit(免許不要の電動サイクル)をメンバー6人で借りて、最初、道に出る前に店の前で少し練習(これも大事)を行った後、その後城崎の街並み、そして少し離れた田んぼや畑が広がるエリアを40分程走りにいってきました。

EVTUKTUKは違う場所で2年ほど前に乗った時よりもさらに進化して、少し運転がしやすくなっている感じがしました。EV BIKEは、一人乗りで小回りがきき、Bluetoothを携帯と繋いで音楽かけながら快調に運転してました。Grafitは高齢の方や女性が乗ったところ、長時間走ると少しお尻が痛かったようですが、速度もめちゃくちゃ速く出ない(MAX20㎞/h)し、小回りも効くので近くを走る分には安定しており、問題なさそうな感じでした。

体験後に、少し場所を変えて社長からこれまでの経緯や現在取り組んでおられる事業、またぷちたび事業での細かな工夫等をお伺いさせて頂きました。しっかりと<経営理念>も作られて、ご自身の経験を活かしながら、色々と外部環境(特にコロナ)の変化もありながら、ここまで事業をすすめておられたのが印象的でした。ぷちたび事業もほんといろいろ細かなところに工夫がされており、今の形になっていることを知ることができました。

形のないものをいかにサービスにするか。ここだからできることが何か。まわりの環境や流れをいかにうまく活用していくか。改めて色々と気づきを得られた訪問となりました。大林社長ありがとうございました<m(__)m>

レンタルの乗り物たち
EV TUKTUK
手前がGrafit、奥がEV BIKE。映え写真撮影の準備中。

豊岡演劇祭「演劇列車」

今回最後の訪問先は、『うみやまむすび夢十夜 こんなゆめをみた!!の旅』リターンズ 城崎発演劇列車vol.4 JR西日本観光列車「うみやまむすび」 × 芸術文化観光専門職大学。『城崎温泉駅発のJR西日本観光列車「うみやまむすび」に乗車して、ホームや車内で観劇体験ができる演劇列車』ということで、果たして3時間30分どんな体験ができるかとても楽しみな企画です。

事前にネットでチケットの予約は済ましており、13時10分予定通り改札前で受付を済まして、手首に演者の直筆と思われる黄色いテープを手首にまいて、改札を通っていよいよ駅内に。電車に乗る前に、少しだけホームでお芝居があった後に、うみやまむすびで城崎温泉駅を13時30分に出発(このうみうやまみすびという観光列車自体の外のラッピングデザインや車内のつくりも素晴らしかった)。

今回電車が動いている間にどれくらい演劇かあるのかなと思っていると、動いている間ほとんどの時間、社内で演劇が繰り広げられておりました。演者さんも観客の隣の座席に座っていたりのもあるので、演技の間には隣の観客と話をしたりするなど、通常の演劇とは違った感じ。またいくつか駅に立ち寄る中、停車したホームをしっかり使ってのお芝居を。これがまたなかなか手が込んでいて、地域色も取り入れながらも面白おかしくかなりいい感じでした。

折り返し地点の餘部(あまるべ)駅で1時間ほど停車時間があったので、この間はどのような時間になるのかと思っていたら、前後に少し芝居があったりはするものの、大半の時間は鉄橋の下にある「道の駅あまるべ」で、ゆっくりと過ごす時間に(この日はかなり暑かったので、アイスを食べて回復。お土産も購入。また外のベンチでゆっくりしていると演者さんたちもやってきて、一緒に話をしたりアイスを食べるなど、かなりのリラックスモード。これでこれでなかなか新鮮。)。

餘部駅からの帰りは、途中駅も寄ることなく、話もクライマックスに近づき、「おー、そういうことねー」というラストになり、最後16時48分に城崎駅に到着。ただそれでは終わらずに、最後は駅から出て前の広場で城崎温泉のまちをバックに最後のパフォーマンスで締め。最初から最後までしっかり楽しめた観劇でした。電車と駅を使っていろいろ工夫があり、なるほどここまでできるのかーと思わせてもらえた内容でした。しかもこれで1人4,000円。少しお安すぎるのでは。。値段はともかく、是非これはローカル電車が通るうちの地域でも何かやってみたいなと思わせてもらえる内容でした。

演者さん直筆?のリストバンド
うみやまむすび
車内の様子。手前は演者さん。
停車駅のホームで。
ホームにある待合室でも迫力の演技が
カニの香住駅で、カニさんが柱に隠れてひっそりお出迎え
駅名標の前で
駅のホームをフル活用
途中の停車駅を後にする際には、演者さんのお見送りが
折り返し地点の餘部駅に到着。早速電車を降りてひと芝居。
鉄橋の下にある「道の駅あまるべ」にいる亀の駅長さん。ちょうどお散歩中。
餘部駅で休憩後からの後半戦
いよいよクライマックス
最後、城崎温泉駅前での演者さん全員でのパフォーマンス♪

行きつく暇もなく目いっぱいの体験ができ、学びが多い1日半の旅でした。

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