カープダイアリー第8459話「マツダスタジアムからドジャー・スタジアムへ、二刀流大谷翔平の過去と未来と…」(2023年12月10日)

To all the fans and everyone involved in the baseball world , I apologize for taking so long to come to a decision.

I have decided to choose the Dodgers as my next team.

大谷翔平がインスタグラムにその決意をアップしたのは日本時間の12月10日午前5時4分だった。

-17時間の現地、太平洋(西部)時間では9日午後0時4分のランチ時だ。

NHKテレビは5時25分にエンゼルスからFAとなっていた二刀流の新たな鞘になる街がロサンゼルスになることを文字スーパーで報じた。全米も似たようなものだっただろう。
 
 NHKはさらに午前6時ニュースで詳細について伝えた。
 
契約内容について米メディアは10年総額7億ドル(約1015億円)と伝えており、すべてのプロスポーツの中で最高額。これまでは、サッカーのリオネル・メッシがFCバルセロナ時代に結んだ4年6億7400万ドルが最高だった、と…
 
大リーグ6年目の今季、打っては44本塁打、投げては10勝。大リーグ史上初の2年連続2桁本塁打2桁勝利、の対価は、驚くべきものになった。
 
栗山英樹監督(当時)との二人三脚による「マンガの世界」への挑戦。既成概念の中で生きる多くの関係者やプロ野球OBが「二刀流は無理!」を唱える中、しかし日本ハム入団1年目、2013年6月18日のマツダスタジアムでリアル二刀流の“試し切り”するチャンスがやってきた。

その日、マツダスタジアム記者席に配布されたスタメン表がある記者の手で撮影され残されていた。そこには…

広島東洋カープ    日本ハムファイターズ 監督署名栗山英樹
1・6安部60      1・8陽1
2・4菊池33      2・6大引7
3・8丸63        3・3稲葉41
4・3エルドレッド55  4・7中田6
5・9松山37       5・1大谷11
6・7ルイス41      6・5小谷野5
7・5堂林7        7・4今浪45
8・2石原31       8・9佐藤52
9・1野村19       9・2鶴岡22
監督野村77

…とある。観衆は2万2146人だった。

試合は7対4で日本ハムが逆転勝ち。松山に先制ソロアーチを許した大谷翔平は4回81球4安打3失点で降板後、ライトの守備につき。計4打席に立った。3打数1二塁打1四球、遊ゴロでの打点1だった。投げ合った野村祐輔も4回99球で勝ち負けつかず…

当時の報道によれば“強硬指名”した日本ハムとの間で契約した際の条件は、契約金1億円+出来高払い5000万円、年俸1500万円(推定)だった。1500×10年なら1億5000万円。それが今回、10年間で1015億円になった。
 
NPB12球団の外国人選手などを除く支配下選手総額は4月発表分で319億円。
 
その時のエピソードについては、ひろスポ!特命班の手により以下の記事にまとめてある。この記事はネット上で数多く閲覧されている。その3年分に匹敵する。たったひとりで、だ。まさに異次元二刀流…

大谷翔平に欠かせない懐刀、水原一平通訳がおそらく英訳してくれたであろう、決意表明インスタは分かりやすい。
 
その中で大谷翔平は栗山英樹監督から聞かされた「夢は正夢」を現実のものとするため、新たな決意をこう語っている。
 
Until the last day of my playing career, I want to continue to strive forward not only for the Dodgers but for the baseball world.
 
生涯ドジャース。どんな未来が待っている?
 
今年6月30日(日本時間7月1日)、たくさんの思い出が詰まったエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム右翼席巨大看板のその遥か上を通過する、約150メートルの大アーチに全米が沸いたことは記憶に新しい。

ロサンゼルスの渇いた空気と青空。エンゼルス時代のような敬遠攻めとはおさらば、の正に力対力の真っ向勝負!…ならばドジャー・スタジアムの満員のファンを歓喜させる、打者大谷の、さらなる飛躍が待っているような…

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