マルチエンディングストーリー 殺し屋は2度死ぬ【1序文&キャラクターシート】D小鳥 檀砂
【あなた】は仕事から戻り、郵便受けを開けた。
そこには立派な封筒が一つ。
びりびり破いて中を見た【あなた】。
藍 亜苦労(らん あくろう)という人物が余命わずか。身寄りがなく死後財産はすべて国庫に没収。藍氏はそれが癪に触るそうで、無作為に遺贈する相手を選ぶことにした。その候補者の一人として【あなた】が選ばれたので日時と場所を指定するので来てほしい。
と書かれていた。
なにこれ?どっきり?が【あなた】の最初の感想でした。
差出人は弁護士で、なんかドラマとかバラエティ番組みたい、だなと思った【あなた】。
藍氏というのは珍しい名前と思い、ネットで探してみようと思ったが、検索しようとして他のことに気を取られた【あなた】。
部屋の壁中に張られた水着アイドルたちが見守る中、【あなた】はマウスをクリックした。
遺産相続の候補者になったとしても、どうせ候補者止まりだろう、と【あなた】は真剣に藍氏の遺産相続について考えることはしなかった。
それより【あなた】お気に入りの水着アイドルがデキ婚すると知り、床をのたうち回ったあと、弁護士からの招待状にはこう添えられているのに気が付いた。
もし相続人に選ばなくても説明会に来てくれたらお車代とそれなりの日当をお渡しいたします、と。
お車代っていくらなんだろう。
結婚する水着アイドルのラスト写真集買うくらいにはもらえるかな?
そんな軽い気持ちで【あなた】は説明会に参加することにした。
《キャラクターシート》
4、会社員の小鳥 壇砂(ことり だんす)
ごくごく普通の家庭に育つ。
両親は事故でなくなったが、慰謝料などで金の苦労はなく大学を卒業することはできた。
学生時代も社会人になってからも目立ったことはない。特徴のない顔立ちで、平均的な体格。
地元の中堅企業に就職。
学生時代にしていたバイトの店長に頼まれて人手が足りないとき、夜勤をこっそり手伝っているが、会社が副業禁止なので秘密にしている。
趣味は水着アイドル鑑賞。服は脱がないで水着を着ていてほしい派。
水着アイドル関係以外は部屋にあまり物がない。
28歳。
次は共通の【B屋敷にて】にお進みください。