エンディング③犯人はオカ ルイン

全員との話し合い、そして個人面接を経て、私【フクブ イチヨ】は犯人の目星をつけた。

フクブ『みなさんからの情報、証拠カード、話し合いをもとに私を階段からは突き落とした犯人を導き出しました!』

幽霊?『納得の行く結論でしょうか?あなたが決めたのならわたしは何も言いません。さあ、あなたが犯人と思う人の名前をどうぞ』

『はい!』

私【フクブ イチヨ】は力いっぱいこたえた。


『犯人は【オカ ルイン】です!』


ここから私はその理由を話した。

ここは【フクブ イチヨ】による【オカ ルイン】を犯人と決めた考察を話すパートです。


【オカ ルイン】犯人と決めたエンディング

『以上により犯人は【オカ ルイン】で……』


私の言葉は最後まで続けることができなかった。

なぜなら今までいたはずの場所がぐにゃりと歪みだし、まわりにいたみんなの姿が消え失せてしまったからだ。

いや、一人だけまだそこにいた。

オカ『わたくしが犯人とおっしゃるのね』

黒いローブを身にまとった【オカ ルイン】が真っ赤な唇で言った。

待って?

私の知ってる【オカ】ちゃんはこんなに赤い唇をしていただろうか?

目の色が紅く輝いていただろうか?

オカ?『やっとだよ』

彼女は笑った。

オカ?『ここは現実と【あの世】をつなぐ特別な場所。こいつはここが特別であるとは気づいていたのに、ずっと間違った召喚呪文を唱えていたんだよ。愚かなものさ。だが、今夜は珍しく言い間違えた。奇跡的に正しい呪文を口にしたそのときに、これまたタイミングの良いことに【イケニエ】が出た………ヒヒヒ、お前だよ』

私は後退(あとずさ)ろうとした。

【オカ】ちゃんだったもの、の前に小さな穴が広がりはじめていたからだ。

オカ?『ようやく望み通り【オカ ルイン】は【魔界】へ渡ることができる。【フクブ イチヨ】というイケニエをこの【夜】に閉じ込めて、正しい呪文、そして【オカ ルイン】の魂を引き換えに、な』

すべては【夜】のやみのなか。

【夜】にとらわれた私は今夜も別館の廊下を一人でさまよい歩いている。