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欠乏の大地に生きて

仏教に拠ると、宇宙は、欲界、色界、無色界の三層構造から成っている。私達が今居るこの三次元空間は、基本的に欲界つまり欲望優先の世界である。そこでは、物欲、性欲、食欲が、最優先とされる。何故欲望するかと言うと、欠乏感、不足感、飢餓感が、常駐する為である。物質は、絶えずエネルギーを放出する事で存在足り得る。部屋に物が多いと疲れるのはその為である。存在とは、「消滅待ちの有たち」なのである。だから、この世この世界は、常に不足し、欠乏し、飢餓を余儀なくされる。故に、この三次元時空を欠乏界、不足界、消滅界、有限世界と呼んだりする。さて、この欲界を有限界、欠乏界と呼ぶなら、一段上の「色界」は、豊穣界、満足界、充足世界、あるいは楽園とか天国とも呼び得るだろう。人間選別とは、上級国民と下級国民に分ける事でも、大富豪と貧者に分かつ事でも無くて、実は霊性の有る無しに振り分ける事なのである。これは怖ろしい。なぜなら資産有れども霊性無し、そういう人が多いからである。おカネはあの世に持って行かれないとは、そういう意味なのである。この世は、あの世と地続きである。意識は死を透過する。その意識に邪悪さを含有させるから、天国の門番に弾かれる。改心して邪悪を捨てるだけで、簡単に天の住人に成れるのである。改心はやだって、それはご自由に。



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