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未来から来た男

未来は誰にもわからない。人間に予知能力はない。それでつい、占い師や予言者に聞いてみたくなる。中には、500年後の未来から来たという人も出てくる。彼に未来を聞いても、あまり意味がない。大体彼はなぜ過去にわざわざやって来たのか。心が病んで今を生きられないから、過去にやって来た。そんな人間に未来を聞くまい。過去から未来へ時間は一直線に進むわけでは無いから、彼に聞いても意味がない。時間は分岐しながら阿弥陀クジのように進む。500年先だと無数過ぎて、予測すら出来ない。その上、未来から来た彼の世界は、既に行き詰まってるはずだ。彼はここに来て、未来はこうですとか言ってる暇などない。過去にやって来るのは、必ず訳ありなのである。

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