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人間は有形だから有限だ

水は液体だったり、気体だったりする。気体になった水蒸気に形は要らない。空に浮かぶ雲に、決まった形は無い。では、宇宙に、形は有るのか。宇宙は、有形なのか無形なのか。宇宙に決まった大きさは、有るのだろうか。本当は変幻自在で、形や大きさを自在に変えているのかもしれない。つまり大宇宙は、一匹のアメーバとして蠢(うごめ)いているのでは無かろうか。ウィルスは変異するし、人類は多人種化する。宇宙も自己増殖を止めないし、人体の体細胞だって、もっと増やして行って、いつか100兆個になっても別に構わない。無形のスライムに、人は形を与える。人間に形を与えたのは、遺伝子配列である。それで形が無いと、地上では、何かと不便だから、四本足か二本足か選ぶ。直立二足歩行は、多分正しい進化だった。鳥人間と爬虫類人は、どっちがハンサムかでしばしば口論になる。彼らは、形に「美」を持ち込んだのである。人間も、いつしか真善美を追求し始めた。有形性を追求したその先に、一体何が待っているのだろうか。

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