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ポッコリお腹の宇宙人はいるの?

宇宙船暮らしが長くなると、段々トイレに行くのも面倒臭くなって来る。地上界でも渋滞に捕まった車の中で、トイレを我慢する辛さは皆んな承知している。だから次第に食べなくなり、飲まなくなって、その分トイレにも行かなくなり、船内での筋トレにも飽きて来て、筋肉は落ちて、パネル操作する指だけが発達する。これが長い宇宙生活に適応した、進化の形かもしれない。腕力や筋肉で、物を動かすことに興味を失い、念力で物や身体を移動させ始める。もちろん味覚や嗅覚は退化して、眼球だけが肥大化する。宇宙船は自分の意志で操縦し、手足は使わない。つまり内臓は退化して、皆が痩せ型になり、他人にはふっくら美人のホログラムを見せて会話する。自分のアバターを3Dホログラム化してしまうので、自分が美人かブスかどうでも良くなる。そのうち、もう姿形っていらなくねと言い始め、完全な不可視の意識体へと進化してしまう。それがいいのか悪いのか知らないが、いんじゃないの、多分。

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