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無矛盾体系としての我

人の心は移ろい易く、気まぐれで、取り留めがない。つまり自分とは、混沌であり、矛盾である。雑多な知識の集積に堕してしまっている。自分を無矛盾体系へと導く前に、人生は終わってしまう。強い意志力を持って、自身を無矛盾体系に仕上げようとしない限り、矛盾だらけの無意味な一生で終わり、人生は無意味だとか悟った風な発言をしてしまう。自分を体系化するとはどういうことなのか。まず理想とする体系をイメージする。例えば、数学をモデルにしたら、自分とは「定義と公理から成る無矛盾体系である」といった具合である。頭が真っ白になっちゃって、そりゃなるでしょうよ。人類は全員、頭が真っ白になって、この世に生まれて来る。そこから自分を、時間をかけて構築していく。自分とは蜃気楼の中の建築物である。混沌とかパニックと定義してもいいが、自分とは無矛盾体系であり、不動心である。そんな風に定義して生きてもいい。自分を好きなようにデザインして構わない。波乱万丈が好き、それもいいでしょう。だがそのせいで、身体を壊したり、病気になったりする可能性もある。知恵と知性が問われるから実に奥が深い。

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