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カウントダウンジャパンのはなし

平素よりお世話になっております。高島です。

今年も残るところ数日、このクソ忙しい年末に引っ越しを検討しています。

変化していく環境・状況と相まって、どんどん増えていく楽器・機材たち。
その隙を縫うように生活するのももう今年で限界、
フレッシュな気持ちで新年を迎えるにはもはや住まいを変える他ない、という判断です。

引っ越しに伴って身辺整理をしていると出てくる出てくる思い出の品たち。
卒業アルバム、卒業証書、写真などなど。
それを眺めてあぁあんなこともあったなぁ、と干渉に浸ることは、あまりない。
ないし、そんなことをしてる場合じゃない。

「過去はなにも変えてくれない」という基本理念の下、こちらも全て処分してしまいます。

いつだって今がサイコー、”今”だけが大事。
その”今”を積み重ねてこそ、未来にゆける。
高く跳ぶにはポケットの中身が極力軽い方がいい。


残念ながら、こちら中止となりました。

僕のような一ミュージシャン、市井の人間は「残念」の言葉で飲み込むことができますが、
運営・主催者サイドの気持ちを慮ると胸が張り裂けそうになります。

「好き」の気持ちで始めた音楽活動、
もちろん楽しいことばかりではありませんが「好きだから」
基本ベースはそこです。

なにが起きようともその気持ちさえあれば、
「俺はこれをやるために生まれてきたんだ」と、
そう思えれば僕はまたいつでもスイッチを入れ直すことができます。

そのたくさんの人の気持ちに価値が付き、たくさんに人々を巻き込み、
社会的な意義が生まれての、「止めてはいけない」という言葉。
僕は重く受け止めました。

まだご覧になってない方はぜひ一読ください。


そしてご来場予定だったお客様、みなさま。
こういった話題があがる度に、
「あぁきっとライブがなくなって辛いのは演者よりも、お客さん・オーディエンス側のみんななんだろうな」と思っています。

僕にはTHE YELLOW MONKEYとBUCK-TICKが大好きな一つ上の姉と、
BON JOVIとB'zが大好きな母がいます。

二人は時たま、連れだってライブに足を運んでいるようで
「○○のライブに行った」だの
「○○のパフォーマンスが云々」と定期的に報告を貰っていて、
僕も一度だけ、姉に連れられB'zのライブへと帯同したことがあります。B'zの場合、ただしくは「LIVE-GYM(ライブジム)」ですね。

僕は小生意気にも「へぇ~ライブだとシェーンはガンガンツーバス踏んだりするんだ~」とか、
「正確無比、、、もしかしてMIDI(コンピューター)…?」と分析しながら観覧してましたが、
隣の姉を見るとまぁ快活としてる訳です。活き活きと、楽しそうに。

終わって帰る電車でも爛々と
「あの時の稲葉さんがー」
「あの時のバリー(当時のサポートベーシスト)がー」と
大はしゃぎしてるのを見て、
あぁ音楽って、ライブってこんなに人の気持ちを変えることが出来るのか、と改めて思い知らされました。

行きの電車では会社の愚痴を延々と垂れ流していた姉がいまこうだもの、
若輩者ながらこの世界に足を突っ込んでることをとても誇らしく思ったことをよく覚えています。


僕は本来のライブ、お客さんをたくさん入れたライブが今後なくなる、とは一切思いません。

ライブハウス、ホール、会場はなんでもいいですが、
同じ空間を占拠することで、まるで神かと崇めていた存在が実は自分となにも変わらない、同じ人間なんだ、と認識できる。

叫び踊るマリリン・マンソンを観て、
チバユウスケ氏の頭から湯気が立ち上っているの間近で観て、
「自分だってまだまだやれる」と、
「未来は明るいんだ」と信じられたこと、
それが僕の思う「ライブ活動」の本質です。

いつだって、”今”だけが大事。
さすがに今のこの状況がサイコーだとは思いませんけど、
この騒動が収まった暁には過去史上最高にライブが爆盛り上がりするってカンタンに想像できます。

もっともっと、高く跳ぶ。その準備です。
高く跳ぶにはポケットの中身が極力軽い方がいい。高ければ高いほど、に。年末の大掃除にいかがでしょうか。


そして。
演奏したくても出来なかったこと、
少なくとも僕はコレが初めてではありません。
なのでそんな時にどうしたらいいか、
どうやって自分の気持ちをコントロールすればいいかは自分で分かっています。

ただこれを楽しみに、これを生き甲斐のように思っている方はさぞかし辛いでしょう。
奪われた気持ち、ですよね、僕にも心当たりあります。

気持ちをどう持っていけばいいか分からないだろうし、
スマホからじゃなくて大きな音を体感したいんですもんね、本当は。
僕も今後一切タトゥー禁止!なんて言われたらもう生きた心地しませんもん。

いつでもポジティブにいよう、とは思いません。
人間落ち込むことだってあっていいし、
頬を伝う涙を心地よく感じることも恥ではないと思ってます。

そんな時にはふと、今か今か、と
スイッチの前で待ち構える我々の姿を思い浮かべてみてください。

どんなにバカにされても、蔑まれても
「それしか好きじゃねーし!」と、
愚直な姿を見ればすこし気持ちがラクになりませんか。

以上になります。
それでは引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

高島



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