振り返れば俺がいる(66)音楽について(その8)高校生の頃の音楽体験(前)
――前回は、中学時代、はじめてCDを買うようになったところまで、お話を伺いました。今回は、高校時代の話を伺いましょう。
その前に、中学時代にもう一人、好きなアーティストができたんですよね。
――ポケットビスケッツ以外にも、CDを買ったアーティストがいたんですね。
それが中谷美紀でした。
『砂の果実』中谷美紀 with 坂本龍一 1997年3月21日(オリコン10位。33万枚)
――「テレビ編」でも出てきた中谷美紀さんですね。
そうですね。「テレビ編」でも話しましたが、この頃は音楽活動もしていたんです。
テレビドラマで先に知ったのか、この『砂の果実』で知ったのか、たぶん同時期だったと思うんですけど。
とにかく、彼女のルックスに惹かれて、CDも買いました。
『砂の果実』自体は、暗い感じの曲でしたし、坂本龍一のことは、そんなに知らなかったので、当時の私にとって、音楽的にはそんなに好みではなかったとは思うんですけど。
――でも、ここで坂本龍一さんが出てきたことで、のちに音楽的な趣味が大きく変わっていくわけですね。
そうですね。今にして思えば、この時代に坂本龍一が中谷美紀をプロデュースしていなければ、私が坂本龍一の音楽に触れることもなかったかもしれません。
――高校時代になると、もっと中谷美紀の曲を聴くようになるのでしょうか?
それはもう少し後の話になりますね。高校1年の頃にメインで聴いていたのは、相変わらずポケットビスケッツです。
『POWER』ポケットビスケッツ 1998年7月22日(オリコン1位。110万枚)
あと、自分で買って聴いたCDと言ったら、宇多田ヒカルの『Automatic』もありました。
『Automatic/time will tell』宇多田ヒカル 1998年12月9日(オリコン2位。206万枚)
――宇多田ヒカルさんのデビュー曲ですね。
これもウッチャンナンチャン関連で聴いた曲だったんですよ。
’98年にはじまったウッチャンのコント番組『笑う犬の生活』(’98~’99)の初代エンディングテーマだったので、この曲のことを誰も知らない頃から、聴いていました。
はじめて聴いた時から「いい曲だなぁ」と思ったので、CDが発売したらすぐに買ったはずです。まさか、あんなに売れるとは思いませんでしたけどね(^^;
――衝撃的なデビュー作だったんですよね。
そうですね。特にこのデビュー曲は世代を問わず、支持されていましたね。
――その他には、何か聴いていた音楽はありますか?
これはもう、全然年代も違う音楽ですけど、父親の影響でラッツ&スターを聴いていました。
このベスト盤は、高校に入ったばかりの頃、よく聴いていましたよ。
――ここで、古い音楽に興味を持ったんですね。
というか、結構、学生時代は両親と仲が良かったので、両親が好きだった音楽は結構知っていました。
だから、世代が上の人とカラオケに行くと、古い歌を結構、歌えるので、ビックリされますよ。
――宇多田ヒカルとのつながりでいえば、R&B。ポケビとのつながりでいえば、顔にメイクをしてることでしょうか(笑)
そうですね。一見、つながりがなさそうでつながりはありますね(笑)
あと、これも後から知るんですけど、ラッツ&スターの曲には、大瀧詠一が提供している楽曲も多くて、のちに、これが私の中では、はっぴいえんどにつながっていきますね。ずっと、後の話ですが。
(次回に続く)
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