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おやすみ。ごめんね。

1年ぶりに会うともだち。
あの頃から変わったね。
あの頃から変わらないね。

これからどうする?
今の悩みはねー。
そんなことよりさ、あの映画見た?

そんな話は日付を超える手前まで盛り上がった。

「今日は早く帰るね。」
体調を崩しててしんどそうにしている彼女に家を出る前そう言ったはずなのに。

12時を少し超えて冷えきった手を同じ布団で温めながら、俺はちょっぴりぐるぐるしてた。
もちろん、彼女のことも大切。そばにいたいなあ見守ってたいなあって。心から思う。
でも、友達とのあの時間もかけがえないもので、これからの人生ややりたいことが進みそうな出来事や話し合いもすごく大事な時間。
どちらかを捨てて…なんて俺にはできない。

でもね、寝る前に体を丸めた彼女が背中越しにかけてくれたコトバを聞いて思い出した。
「あ、俺いまこの人のそばにいたいな。」って。

もちろん、自分の人生。やりたい事やワクワクに進み続けるのもめちゃくちゃ興味がある。
でも、自分の人生。いま隣にいる人を大切に出来ない生き方が、俺は楽しい人生になるとは思えない。

「明日は1日一緒にいようね。」
「うん。ありがと。」 
「おやすみ。ごめんね。」

なかなか本音を出さないくせにワガママで、
腹が立つくらいに不器用に甘えてくる彼女の
寝顔を愛おしく眺めながら、今日も眠りにつく。

おやすみ。ごめんね。

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