気になる…支援者の高齢化と担い手不足

金曜日、土曜日と山口県の2か所でお話しする機会をいただきました。

今回、山口県や周辺で活動する団体のみなさんや、関係者の方々と情報交換もさせていただいたのですが、あらためて「外国人散在地域」の課題や、技能実習生の増加による地域へのインパクトの大きさを実感しました。

特に気になったのは「支援者の高齢化」(担い手不足)。多文化共生関係の活動に最初に取り組んできたパイオニア世代が60~70歳台に入ってきていて、体力的にもそろそろ厳しい状況。このパイオニア世代の方々は、お話を伺ったある方の言葉をお借りすると「有閑マダム」たち。夫が比較的経済的な余裕を持つ家庭の専業主婦で、空いた時間を活用して外国人やその子どもたちをサポートしてきたけれど、その下の30代~40代が空白になっていて、共働きも増える中で、「ボランティア」として時間を投じることが難しくなってきた様子。大学生も忙しいみたいで、ボランティア募集しても集まらない。

次世代がおらず、活動を終了せざるを得なかったり、縮小したりせざるを得ないところも出始めている。

やはり「雇用」につなげるしかないよな、と思いながらも、ヘタすると官製ワーキングプアになりがちなセクターなだけに、慎重に、とも思う。

少数の専門家として雇用されるべき核となる人材

外国人の地域参画をサポートするボランティア人材
との両輪をうまく組み合わせていけるとベターかもしれないけれど、「ボランティア人材」はどんどん減っていってしまう。

あるいは、他のセクターの枠組みに”のっかって”人材を共有する、ということも一つの方法論としてはあり得そう。(町内会の枠組みに多文化共生・国際交流機能を付加するような・・・。町おこし系の枠組みもよさそうだなと思いました。(子どもの学習という点では塾や専門学校なども協業の可能性は十分にありえると思う)

それにしても最近(山口に限らず)多文化共生の先陣を切ってこられた諸先輩方が少なからず「引退」をにおわせておられて、少し寂しい気持に・・・。次の世代、安心してお任せいただけるようにせねば、ですね。


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