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【壱岐新報2024.8.23】松永安左エ門記念館、郷土の偉人の功績を後世に伝えるため、建物の老朽化と時代のニーズに対応

 1971年の開館から50年が経過した石田町の松永安左エ門記念館の建て替え計画が進んでいる。軽鉄骨コンクリートの建物の老朽化など、このままでは観光客のニーズに対応できないことなどを理由に、市教育委員会(山口千樹教育長)と市文化財展示施設再編計画検討委員会(西高正会長、以下、再編委員会)は7日、一支国博物館の講座室で1回目の委員会を開いた。市教委は「新館建設のために来年3月末で休館するが、2028年6月16日には新たな施設での開館を目指す」と発表した。


4年後の新館完成を目指す


 国内の電力事業の礎を築いたことから「電力の鬼」と呼ばれた、松永安左エ門(1875-1971)は、全国にその名を知られる、壱岐が生んだ不世出の偉人。その功績を後世に語り継ぐために1971年、松永翁の生家が残る石田町印通寺浦に記念館を開館した。これまでに島内外から多くの来館があり、市内小学校では社会科の学習で訪れ、松永翁の功績などの学びを深めてきた。

 現在、開館から50年が過ぎ建物の老朽化が進んでいることから、2019年に松永安左エ門記念館運営検討委員会から白川博一前市長に対し、同記念館のあり方に関する提言書を提出、「価値ある資料を効果的に展示し、来館者にふさわしい新たな記念館として生まれ変わること」などを求めた。

 市教委は昨年7月1日、新・同記念館(仮称)建設基本構想を策定、市民の意見や松永翁ゆかりの人たちの協力や助言を受けながら具体的な整備計画を検討する方針を決めた。

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