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スタートアップ営業組織作りの教科書

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企業向け研修サービスを提供する「アルー株式会社」の創業から東証マザーズ上場までの15年間の法人営業組織づくりについてご紹介していきます。
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2021年12月の記事一覧

【保存版】スタートアップ営業組織作りの教科書(Executive summary)

アルー株式会社の池田と申します。 当社の起業・経営の経験に基づき「スタートアップ営業組織作りの教科書」と題した企業の成長ステージ毎の営業組織開発ノウハウについて連載記事を書かせていただきました。 本記事は、連載の最後のまとめとして、全体を俯瞰してスタートアップ(特にBtoB向け)の営業組織作りにおける各期のポイントを総括していきます。 より詳細に各期課題について知りたい方は個別記事をご覧いただけますと幸いです。 ①アルーの成長ステージの全体像当社は2003年10月に創業後

(25)新規開拓活動が止まらない工夫をする(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の6番目の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(25)「新規開拓活動が止まらない工夫をする」です。 ①既存既存・既存新規・新規新規企業研修サービスを本業とする当社の継続的な成長のためには、以下の3つの取引の拡大パターンが存在します。 (1)既存のお取引企業様とのリピート取引いただくこと(既存既存取引) (2)既存のお取引企業様との深掘り取引をすること(既存

(26)営業企画機能を確立し、生産性向上を加速させる(レーター期)

スタートアップ「レーター期」の7番目の記事です。 ※レーター期:一般的には「事業が安定し継続成長が実現しIPOが視野に入る段階」を意味します。 今回の記事は、課題(26)「営業企画機能を確立し、生産性向上を加速させる」です。これでレーター期の記事は最後になります。 ①営業企画機能の「組織化」の必要性レーター期を通じて営業組織開発のテーマとして取り組んできたことは、 ●スーパー営業個人に依存した属人的な業績作りから、組織的な業績作り ●営業組織全体の生産性向上 ●経営陣が重

プレIPO期全体像

アルー株式会社の起業・経営の経験に基づく「スタートアップ営業組織作りの教科書」の記事を連載しています。 本連載は、企業向け研修サービスを提供する当社の創業から東証マザーズ上場までの15年間を事業ステージ毎に「シード期」「アーリー期」「ミドル期」「レイター期」「プレIPO期」と5つに分け、それぞれの段階で起きた当社の出来事と、課題、それに対する対応策や私自身の学びを紹介していきます。 各事業ステージ毎の構成は、最初に「期」の全体像を解説し、次の記事から各期で起きた出来事や課

(27)特定市場での№1を実現する (プレIPO期)

スタートアップ「プレIPO期」の最初の記事です。 ※プレIPO期:一般的には「レーター期」の後期に含まれます。私は本ステージを「IPO後の成長に向けて攻めと守りの投資を加速する段階」を定義しています。 今回の記事は、課題(27)「特定市場での№1を実現する」です。 ①九段下オフィスへの移転アルー株式会社は2016年2月に、創業前から数えて9番目のオフィスとなる「九段下オフィス」に本社を移転しました。 (神楽坂→本郷→湯島→銀座→西新橋→渋谷→市ヶ谷→有楽町→九段下) 2

(28)重点大手顧客の深掘りに向けてソリューションの幅を拡げていく(プレIPO期)

スタートアップ「プレIPO期」の2番目の記事です。 ※プレIPO期:一般的には「レーター期」の後期に含まれます。私は本ステージを「IPO後の成長に向けて攻めと守りの投資を加速する段階」を定義しています。 今回の記事は、課題(28)「重点大手顧客の深掘りに向けてソリューションの質と幅を拡げていく」です。 ①特定領域№1の実現から別領域へのサービス拡大の必要性「大手企業向けの新入社員研修№1を実現してから事業領域を拡げていく」 2013年~2014年頃のレーター期初期に、アル

(29)キャリアパスを複線化し、多様な人材が活躍する場を作る(プレIPO期)

スタートアップ「プレIPO期」の3番目の記事です。 ※プレIPO期:一般的には「レーター期」の後期に含まれます。私は本ステージを「IPO後の成長に向けて攻めと守りの投資を加速する段階」を定義しています。 今回の記事は、課題(29)「キャリアパスを複線化し、多様な人材が活躍する場を作る」です。 ①上司(マネジャー)は部下(プレイヤー)より「偉い方がよいのか?」ある大企業の部長さんとお話をしていた際のことです。 その部長さんは部下の課長さん、メンバーの方々に対して「強めの指示

(30)サーバントリーダーシップに基づく営業組織を創る(プレIPO期)

スタートアップ「プレIPO期」の4番目の記事です。 ※プレIPO期:一般的には「レーター期」の後期に含まれます。私は本ステージを「IPO後の成長に向けて攻めと守りの投資を加速する段階」を定義しています。 今回の記事は、課題(30)「サーバントリーダーシップに基づく営業組織を創る」です。 本記事がプレIPO期、最後の記事となります。また各ステージにおける個別課題の最後の記事として、私の想いを含めて発信させていただきたいと考えております。 ①現場こそが主役であるアルー株式会社

営業ステージの転換に伴い、営業責任者は変遷していく(appendix)

アルー株式会社の起業・経営の経験に基づき「スタートアップ営業組織作りの教科書」と題した営業組織開発ノウハウとして、企業の成長ステージ毎に発生する課題に関する記事を書かせていただきました。スタートアップ起業家の方(特にBtoB)のお役に立つ内容であれば幸いです。 さて創業からプレIPOまでの各ステージの記事は前回で完結しました。 今回は付録として「営業責任者の変遷」という観点から、各ステージに必要となる人材像について解説をさせていただきます。 ①ステージ毎に営業責任者は変わ