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オーガニックコットン100%の理想的なタオルTシャツが完成

IKEUCHI ORGANIC代表の池内です。

2024年2月11日をもって、IKEUCHI ORGANICは創業71周年を迎えました。

今年頭のnoteでもお伝えしましたが、今年度から本格始動するものづくりの新規軸として掲げているのが、次のスローガンです。

All Day, All The Time, IKEUCHI ORGANIC

いつでもどこでも、IKEUCHI ORGANICのオーガニックの心地よさを感じていただきたい。そうした想いを、この言葉に込めています。

そして、その第一弾となる商品がいよいよ発売となります。

オーガニックコットン100%のタオルTシャツオーガニック1040 Tシャツです。

今回は、このタオルTシャツの特徴やものづくりの裏側を紹介します。


革新的なテキスタイル『オーガニック1040』

実は、タオル業界にお世話になった40年前から、タオルのTシャツは挑戦してみたいアイテムでした。ただ、実際に何度か挑戦したものの、納得できるものが出来ませんでした。

タオル生地の特徴はパイル特有の気持ち良さですが、普通のタオル生地でTシャツを作ると、暑くて重たくて着れるシーンが限定されます。一方、軽量化を過度に求めて、極細の綿糸を使い、極度に織密度を高めると、生地が肌に触れた瞬間のタオル独特の爽快さが失われていきます。

形だけのタオルTシャツであれば幾らでも作れますが、それは僕らの理想とするものづくりではありません。

タオルとしての特徴を活かしながら、着心地の良さを最大限高めていく。ニットのTシャツにない特徴が出せる生地のアイデアが生まれず、自信を持ったTシャツの提案に着手することができませんでした。

そんな中、転機をもたらしたのが、2023年に誕生した『オーガニック1040』です。

(▲)オーガニック1040 デュべ(布団カバー)

あたたかさや柔らかさよりも、コットン本来の持つ爽快さを引き立たせる超軽量で、適切な密度感の個性を持つ革新的なテキスタイル(タオル生地)です。

オーガニック1040は、通常のタオルの半分の細さの糸を使い、極限までパイルの長さを短くして、極めて緻密に織り上げています。IKEUCHI ORGANICの一般的なタオルと比べて、約60%の軽量化を実現しており、タオルとしては異例の薄さと軽さです。その上で、爽快さのある肌触りとなっており、通気性もよく、蒸れを感じることもありません。

このオーガニック1040であれば、今まで体験したことのない理想的なアイテムがつくれるとインスパイアされ、念願であるオーガニックコットン100%のタオルTシャツの開発がはじまりました。


大胆にして斬新なパターンを採用

タオル生地を使用して、Tシャツをつくる上で考慮しないといけないこと。それは伸縮性と、生地の縫い合わせ部分の違和感と、縫製強度の問題です。

通常、Tシャツで使用される素材は「編み(ニット)」です。一方、タオル生地は「織り」です。

編みと織りの違いを簡単に説明すると、編物は1本の糸でループを作り、そのループに次の糸を引っ掛けて連続してループを作り、生地を形成していきます。編みで作った生地は、縦横に伸縮性があるのが特徴です。そのため、Tシャツなどのアンダーウエア関連の衣類では主に編みが採用されます。

一方、織物は縦糸と横糸が直角に交差して生地を形成していきます。織りで作った生地は、伸縮性は損なわれますが、丈夫で頑丈な生地ができます。さらにタオルには、パイルという3本目の糸が織り込まれるために、空気層がある独特の着心地が生まれるわけです。

織りで伸縮性を高める手段として、ポリウレタンを織り込むという手段もあります。ただ、僕らが理想とするオーガニックコットン100%の気持ち良さからは離れてしまうため、その選択肢は取れません。

織りでつくられたタオル生地でありながらも、どう着心地を高めていくか。

その中で、大きな突破口となったのが、大胆にして斬新なパターンを採用したことです。1枚の生地と首周りのニットの2枚のパーツで縫製されています。

通常、Tシャツの縫製では、前面・背中・両腕・首周りの部分ごとに、個別にカットされた5つの生地をつなぎ合わせて、1枚のTシャツが作られます。当然のように、縫製箇所が増えれば増えるほど着心地とは反比例します。

オーガニック1040はタオルとしては異例の薄さですが、編みの生地と比べると厚みはあります。

ただでさえ伸縮性が無いタオル生地で、従来通りの縫製のやり方を採用すると、着心地が損なわれてしまう。そうした中で、繋ぎ目のない生地で、最小限の縫製で仕上げる大胆なパターンを採用したことで、着心地が格段に良くなりました。

何度も見本縫製を試す中で生まれた閃きのパターンで、はじめて提案を聞いた時は驚きました。当社の社長の阿部はアパレルで働いた経験が長いですが、「このようなパターンの発想はあり得ない」と衝撃よりも絶句という感じでした。

とはいえ、さすがに首回りは伸縮性のある素材が必要で、編みの生地を採用しています。この編みにもこだわりがあり、タオルと同じくREMEI社のオーガニックコットンで特別に編んだニット素材を使用しています。縫製糸ももちろんオーガニック糸です。

*このTシャツの意匠登録及び特許は申請中


新しい定番商品として育てていきたい

こちらのタオルTシャツですが、色はホワイトとチャコール。サイズはS・M・Lの三種類を用意しています。

今回ご紹介したタオルTシャツは期間限定の少量生産というわけではありません。IKEUCHI ORGANICの新しい定番商品として育てていきたいと考えております。

そのため、ご購入いただいたお客さまの声を是非お聞かせいただけると幸いです。着心地についての感想はもちろんのこと、色やデザインなどのアイデアもお待ちしています。お客さまのご意見を参考に、商品陣容や品質をより高めていく所存です。

また、今回紹介したタオルTシャツ以外にも、オーガニック1040の個性を活かした商品づくりに着手しています。前回のnoteでは、アンダーウェアのアイデアを紹介しましたが、そのトップランナーがこのTシャツです。

いつでもどこでも、気持ちのいいオーガニックライフをお届けする存在を目指して。

IKEUCHI ORGANICのものづくりに、どうぞご期待ください。


<編集協力:井手桂司>

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●イケウチとオーガニックの20年間。

世界でいちばん安全なタオルをつくりたいという想いから、1999年に誕生したIKEUCHI ORGANIC初となるオーガニックタオル『オーガニック120』。その歩みを振り返った内容になります。

●『ストーリーを売る』への僕の違和感
つくったモノ自体や、モノづくりに向き合う姿勢、モノを届けていく姿が、結果的に「ストーリー」になっていくという、IKEUCHI ORGANICのモノづくりへの姿勢が書かれた内容になっています。

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