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地方のタオル会社が、なぜ“アスリート支援”に本気で取り組むのか?

代表の池内です。

IKEUCHI ORGANICでは、今治のタオル会社の取り組みとしては初となる、日本や世界で活躍するスポーツ選手を応援するタオルサポートプログラムの開始を発表しました。

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(▲)写真:神野大地選手(マラソン)

このサポートプログラムでは様々な競技のスポーツ選手と契約し、練習や試合中に使用するタオルの提供をはじめ、競技生活に貢献していくために、いつまでも気持ち良く使えるようタオルのメンテナンスほか、多様なサポートを行っていきます。また、契約選手の監修のもと、競技に最適な「スポーツタオル」の開発も行う予定です。

現在、マラソンの神野大地選手、海外のサッカーリーグでプレーする森岡亮太選手と広澤灯喜選手、車いすテニスのジュニア世界ランキング1位の小田凱人選手をはじめ、様々な選手と契約を結んでいます。そして、今後、支援の輪をさらに広げていきたいと考えています。

ぼくらのような地方のタオル会社が、なぜアスリート支援に社を挙げて取り組むのか?

今回は、その理由を書いてみようと思います。

そもそも企業がアスリートと契約して、活動をサポートする理由は何なのか。純粋に選手やチームを応援したいという想いもあるでしょうが、理由の大半は企業の広告塔として価値への期待だと思います。

トップアスリートや人気チームとなると、有名なスポーツブランドがスポンサー契約を結びたいとこぞって手をあげ、大きなお金が動きます。そして、契約したブランドから、競技で使用する道具類だったり、シューズやウェアなどが支給されるわけですが、そのなかにタオルが含まれていることも多いです。

当然、選手はスポンサー契約を結んだブランド以外のものは使えません。

ぼくは90年代に今治のタオル組合で広報をしていたことがありますが、今治や愛媛出身で活躍している選手に地元からの応援として今治タオルを贈ろうとしても、「気持ちは嬉しいですが、スポンサーとの契約があるので」と断れることが常でした。こうした経験から、ぼくらのようなタオル会社がアスリートに貢献できることはないだろうと思ってきました。

それが、ここ数年で変わりはじめています。

選手ご自身や選手の活動をサポートをするマネジメントの方々から、「気持ちのいいタオルを使いたい」「選手にいいタオルを使ってもらいたい」と、イケウチにタオルの提供を相談いただくことが増えてきたのです。

ご存知の通り、タオルの用途のひとつは汗をふくことで、激しい運動をするアスリートにとって、試合中も練習中もタオルは必需品です。加えて、アスリートは一般人と比べて発汗量が多く、より吸水性の高いものが求められます。

何人かの選手や関係者にヒアリングすると、スポンサーからタオルを支給されても、吸水性や肌触りが決して良いとはいえず、心地よいタオルへのニーズがあることがわかりました。なかには、タオルの質が悪く、競技中のテンションが下がるという選手の方もいらっしゃいました。

考えてみると、スポーツブランドにとって花形となる商品はシューズやウェアだったり、競技で使用する道具だったりで、タオルに力を入れているブランドというのはあまり聞いたことがありません。多くのブランドで支給されているタオルは、どこかに委託して作っているものがほとんどで、タオルの優先順位は低く設定されているのではないでしょうか。

当然、選手によってタオルの好みは変わりますし、競技によってタオルに求められるものも変わります。その点、イケウチには様々なラインナップのタオルがあります。吸水性に優れているものから、速乾性に優れているもの。軽いものから、ボリュームがあるもの。サイズも様々で、個別の選手のニーズにあわせて、最適なタオルを提供できます。

タオルメーカーとして、その選手にあった本当に気持ちのいいタオルを提供することで、アスリートの挑戦を応援できるのではないか?

そうした想いのもと、IKEUCHI ORGANICでは、2017年からアスリートへのタオルスポンサーをしてきました。noteでも、取り組みの一部を紹介してきました。

嬉しいことに、サポートさせていただいている選手の方々が、選手同士の間でタオルを紹介してくださっていて、ここ数年でイケウチのタオルを愛用してくださるアスリートの方が増えてきています。なかには、今治の工場にまで足を運んでくださった選手もいます。

一流のアスリートの方々にイケウチのタオルを評価いただけることは、ぼくらを誇らしい気持ちにさせてくれます。やはり、アスリートはスターであり、憧れの存在です。選手がタオルを使っている姿をみると、純粋にやりがいを感じると社員のみんなも言います。

また、アスリートの方々とお話しすると、挑戦心が高く、スポーツにひたむきに向き合っていて、人間的に尊敬できる方ばかりです。そうした選手のみなさんと接することで、ぼくらも「もっと頑張ろう」と素直に思えます。

そして、アスリート支援により力を入れていきたいと思い、今回の「タオルサポートプログラム」および「スポーツタオル開発」を発表しました。

現在、選手からフィードバックをもらいながら、スポーツタオルの開発を進めているのですが、アスリートは汗を大量にふくので、いかに匂いを消すかが大切になりそうです。高い消臭や抗菌効果をもつ銅繊維を使ってみたりと、色々と工夫を重ねています。

最後に、様々なアスリートの方々と接するなかで、大きな会社がスポンサーとなり、潤沢な活動資金を提供してもらえるスポーツ選手はごく一部であることを知りました。

多くの選手やチームはスポンサー契約を結ぶための活動をするのですが、企業から断れることも多く、簡単にはいかないそうです。資金調達がままならず、スポーツ選手としての夢をあきらめざるをえない状況になってしまった方々も大勢います。特に、マイナー競技と言われるものであったり、パラスポーツになると、その傾向は強くなります。

ぼくらのような地方の中小企業では多額の資金によるサポートはできませんが、気持ちのよいタオルの提供を通じて、少しでも選手の活動を応援できたらと思っています。タオル会社として、どんなことができるのか。ぼくらなりのアスリート支援のあり方を模索していきたいと思います。

☆「タオルサポートプログラム」へのお問い合わせは、こちらのフォームからご連絡ください!


<編集協力:井手桂司>

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