じぃちゃんの教え

僕は結構ケチだと自分では思っている。お金もそうだけど、物も結構長く使う。こちらに持ってきて最近ボロボロになってきたバスタオルは中学生の時から使っている。

それと、食べ物を粗末にしない。これは母方の祖父母に教わった。子供の頃、夏休みなどの長期休みは母方の祖父母の家で過ごす事が多かった。共働きの両親も育児を少し忘れられる大切な時間なんだったと思う。母方の祖父母はウチから車で30分くらいの所に住んでいた。二人は本当に働き者だった。田んぼや畑をいくつか持っていたし、じぃちゃんは平日市の施設の用務員をしていた。若い頃は市役所で働き、農業もやる。365日休んでなかった。まぁたまに僕らをデパート:ユニーの最上階にあった遊戯場に連れて行ってくれる事があったかし、流石に元旦は働いていなかったから数日はオフもあったかもしれないけど、印象として残っているのは、本当によく働くなぁと言う事。そのせいかじいちゃんの腰は曲がっていた。今の親父が当時のじいちゃんの歳に近づいているけど、親父は走れるくらい若い。親父が苦労していないと言う事じゃなくて、じぃちゃんは体を酷使して老化も早かったのかもしれないなぁと今になって思う。そう考えると僕もまぁまぁ働いてはいるが、じぃちゃんに比べたら大したことはない。

倹約家だったじぃちゃんだが、仏様への信仰心は強かったらしく、自分の家のお寺にかなり寄付していたらしい。どれくらいの金額だったかは知らないが、畳何十枚とかそんな感じだったと記憶している。戒名には金徳の二文字が入っていた。倹約家でも自分が使いたいと言う所にはしっかりお金を使う、しかも綺麗な使い方だと思う。

じぃちゃんはビルマ(ミャンマー)に出兵していたらしく、その時の話を寝る前にたまにしてくれた。詳しい内容は全く覚えていないけど、ジィちゃんの話を聴きながら寝るのが好きだった。

そんなじいちゃんから教わった事で今でも実践している事、それが食べ物を粗末にしないと言う事だ。ジィちゃんは自分で農業もしていたからか、米粒一粒残さなかったし、僕にもそれだけは厳しめに躾けた。そのおかげか、今マーシャルに来て安い電気釜で炊くご飯はいつもアルミ窯にくっついてしまうのだが、それにはいつも水を入れて保温してふやかし、一粒も残さず食べている。
貧乏くさいかもしれないが、自分の芯にあるものなので変えられない。
三つ子の魂百までと言うが、恐らく一生変わらない物だろうし、これを教えてくれたじぃちゃんには本当に感謝している。

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