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前頭前野スティミュレイション

先日、ブログを書いていてふと思い浮かんだことがある。
もしかしたら、前頭前野への刺激不足が体調を崩す一つのファクターになりえるのではないか。

あまり誇れたものではないが、私は齢三十にして、新卒から既に5社で勤務している。つまり仕事が長く続かない。一番長く続いた仕事が3年である。

新卒からの1社目から4社目は自身が”面白そう”というある意味直感的なもので選んだ。
しかし5社目は”面白そう”では選ばずに、”安定”で選んでしまった。その安定という言葉には”面白そう”というニュアンスは含まれていない。この会社を選んだ事情を話すと、4社目の仕事がハードで精神面で疲れを感じてしまい、”次は少し楽そうな仕事をして、一旦落ち着こう”と考えたのだ。実際に、残業はほぼなく、仕事はそこまで厳しいものではなかった。しかし”一旦落ち着こう”と考えたにも関わらず、体調が悪くなっていく。更に”体のため”の食事制限や代替医療に手を出して、更に自身のバランスを崩してしまった。5社目を勤務した3年間で、投じた金額は恐らく200万円近くにのぼる。これは、体調を崩す為の200万円になってしまった。ギャンブルではないが、これも泡銭なのだろうか。原因を考えてみると、きっかけは初めて”面白くない”仕事を選んでしまったことに起因すると思う。

面白くないと、何が問題なのか。それは、私が元来多動不注意気味であることにも起因すると思う。小さな頃から、ケアレスミスが多かった。比較的色々なものに興味を持ち、自宅では使っていない電気を消し忘れるだけで怒られるが、改善の兆しはない。野球の試合中でもサインの見落としが多い。テレビを観ていても、常に落ち着かない。映画を一人で2時間ぶっ通しで鑑賞は至難の業である。周囲と何かが違う。そう思いつつも必死で落ち着きの無さを隠した。そして定期的にやらかすミス以外、公共の場(学校など)では隠せたと思う。医者に診断してもらったことはない。私の思い込みかもしれない。ちなみに、ある人は”あなたは連想ゲームが凄い”と言うが、くだらないこと(別名アイデア)がポンポン思い浮かんできて、それを押さえるのに内面と必死で戦っているこの習性の恩恵に授かっているだろう。

ADHDという言葉に触れたのは25歳頃である。ある本を読んだ時、この存在をはっきりと認識した。英語では”Attention Deficit Hyperactivity Disorder”という。日本語では、”注意欠陥・多動性障害”というがdeficitという言葉を辞書で調べると、”赤字額、不足額、損失、穴”という意味であって”欠陥”とは書いていない。少し悪意のある日本語訳にも見える。注意”不足”・多動性障害であれば少しソフトな印象であったのではないだろうか。

自身希望次第でADHDというラベルを貼ることが出来るじゃないか。私の潜在意識は”やった、この症状を用いれば言い訳の材料が出来る”と考えたのだろう。事実、2,3年程度は心の中の言い訳にしていた様に思う。ただ、ある時からこんなラベルを貼ってもどうしようもないし、自身が変わることが出来ないと感じ始めた。きっかけは忘れた。誤解を恐れず言うなら、現代はLGBTQやら発達障害やら、少し”人と違う人達”を”表層的”に”尊重”しようと言う風潮がある。人と違うなら人と違う。それ以上でもそれ以下でもないじゃないか。

最近、前頭前野という言葉が私のimportantワードになった。簡単に述べると、集中力、新しいことを創造する、計画性・意欲、行動や情動を整理するなど人間においてポジティブな行動を司る脳の部位である。この部位がうまく機能しないと、意欲の低下、注意障害、脱抑制、易怒性(怒りやすくなる)等の症状が起こりやすくなるという。前頭前野は刺激をすることで機能するという。新しい発見をする、運動する、クリエイティブなことをするといったことで刺激されるそうだ。つまり、私の1社目から4社目の職選びの基準であった”面白そう”は新しい発見が常にある職場であったので前頭前野を刺激することが出来ていたようだ。しかし5社目の判断基準、”安定”はこの部位の刺激には程遠かった。しかも、役職は”資産運用会社”の”総務”である。ケアレスミスを連発していた男に、何が務まるというのだろうか。つまり、私にとって重要であった”前頭前野への刺激”が不足したことが引き金の一つになったことは想像に難くない。

最近の私は、おでこが以前より温かい。これは前頭前野が刺激されているサインなのか?ヘルメットを5回ぶつけあう必要はないのである。

画像出典:TeeradejによるAdobe Stockからの画像

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