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泉健太 代表選挙出馬会見

泉健太より代表選挙に向けた決意、そして目指すべき社会像、また政策の一端について、まずお話をさせていただきたいと思います。

【代表選挙に向けた決意】
みなさんおはようございます。改めて立憲民主党は、皆様のために、あなたのために働く政党だということをまず原点としてこれからこの代表選挙、党勢の回復に向けて取り組みをしていきたいと思っています。
まずここに至るまでに全国の議員の仲間たち、そして自治体議員、また党員や支援者のみなさん、多くの皆様にお世話になりました。心から感謝を申し上げたいと思います。そして、先の衆議院選挙では大変厳しい我々に対しての審判が寄せられたと思っております。そういったことは重く受け止めなければなりませんが、しかし、こういうときこそ、下を向くのではなくしっかり前を向いて、国民のために、立憲民主党の求められる役割を十分に果たしていきたい、そんな思いであります。
比例区で1149万票、また選挙区では、我々の仲間が得た票は1721万票。非常に多くの民意、期待は寄せられました。(投票していただいた)皆様にも心から感謝をして、だからこそ党再生に何が必要かということを、これまで仲間たちとよく話をしてきました。そういった中で、改めてこの立憲民主党には、庶民性ですとか、あるいは現場力ですとか、多様な人材にあふれている、数多くの魅力があると感じています。
そして今我々は我が党をしっかり自己分析をして、我が党が背負ってしまっている負のイメージを、やはり前向きなイメージに転換していかなければいけない、このことも強く感じています。例えば、外交や経済安全保障ということについても十分に政権を担えるというような政策を、もっと発信を強化していかなければいけないと感じております。
立憲民主党の政策や、党の運営、こういったものをさらに進化させて対外的に発信もし、党を再生していくということで、多くの自治体議員や国会議員の仲間たち、これは旧の政党所属に関わらず、様々な皆様から、例えば推薦人になるというようなお申し出をいただいております。また、旧立憲民主党所属や旧国民主党所属に関わらず、自治体のみなさんからもぜひこの代表選出馬をしてもらいたいというお声をいただきました。そういう声を受けて、党改革の先頭に立ちたいということで、私は今回立候補させていただく決意を今しております。
改めて先の総選挙を少し振り返りますと、やはり政権選択選挙というところまで立憲民主党を成長させた枝野代表には心から敬意を表し、またこれまでの歩みに感謝をしたいと思っています。枝野代表と共に歩ませていただいたこの数年間、私は特に交流をしてからの1年間大変お世話になり、大きな前進があったと思っています。そして、この政権選択選挙では、やはり野党が各地で国民民主党、そして社民、れいわ、共産各党と協力をさせていただいて、一定の成果を出すこともできたと思っています。ただ、詳しい検証はこれからということになりますが、立憲民主党が本来期待をされた役割を発揮できたのだろうかというところについては、大変申し訳ない結果であったと思っておりまして、改めて立憲民主党に期待される支持層の獲得、そして立憲民主党が期待される戦い方というものを再構築していく必要があると思っています。そういった意味で、まず我が党の自立再生、我が党が何を目指していくのかとこういうことをしっかり党内で議論をして、共有をさせていただいて、まずそれを最優先に取り組んでいきたい。そして今後の選挙協力のあり方ということについてはその後各党と真摯に協議をさせていただきたいと思っております。

【目指すべき社会像】
詳しい政策は今後19日以降の代表選の中で、また様々なテーマで論戦が繰り広げられていくと思っておりますが、私なりに、今日の時点で皆様にお示しをする大どころということで、少しお話をさせていただきたいと思っています。
私、枝野代表のお互い様の支え合いということは大変素晴らしい理念だったと思っています。我が党の政策の基本に、基盤になっていると思っています。これを継承しさらに発展させていくという意味で今日即席のパネルですが、目指すべき社会、「普通の安心が得られる社会」これを目指させていただきたいと思っているところです。
やはり新自由主義のもとで、競争があおられて、そして自己責任ばかりが強調される、こういう大変深刻な国民生活の実態があるということは我々これまでも訴えてまいりました。それによって、様々な分野で当たり前の日常が失われてしまっているとやはり感じています。格差も常態化しているということも大変問題だと思っています。例えば、コロナ禍において、自宅療養という名前で、残念ながら受けるべき医療が受けられなかった方々が大勢発生してしまった。こういうことについても考えてみましたらこの普通の安心、今まで我々国民が誰しもが病にかかったときには病院で治療を受けられると思っていたものが、やはりこうして受けられないような世の中になってしまっている。その意味で、この普通の安心が得られる社会を回復させていかなければいけない。私は医療ですとか、あるいは介護、保育、こういったベーシックサービスと言われる分野において、やはりしっかりとしたこの安心感を得られる体制を作っていかなければいけないと思っています。ぜひこのベーシックサービスの拡充いうことを柱に掲げていきたいと思います。
そして、例えば雇用の問題です。やはり非正規雇用が増え、そして正規雇用が減ってしまっているという世の中で安定した生活を望めない。また家庭を築こうと思ってもままならない。子供を産もうと思っても不安定。こういう状態では、この国の発展はないと思っています。そういった意味では、雇用を安定化させていく。そして、例えば年金についても、国民年金だけでは生活できないということも含めて暮らせる年金、こういったことで普通の安心を得られる、この「普通の安心が得られる社会」の主要な項目だと考えています。
また、最近象徴的には、「親ガチャ」とか「無理ゲー社会」と言われていますが、親の環境によってやはり子どもの成長や教育が大きく左右されてしまうという深刻な状況があります。私はこの教育の無償化、可能な限り、様々な分野で教育の無償化を推進していく。これもやはり「普通の安心が得られる社会」の主要な項目であると考えています。
そしてさらに言えば、実はインフラの老朽化、集落の孤立化、世帯の孤立化、こういったものによって、日常が、例えば災害時に大きく失われてしまう。これもある意味「普通の安心が得られる社会」という観点からは改善をしていかなければいけない重要な項目だと思っています。そういった意味では、命のインフラ投資、これをしっかり取り組んでいくということも、皆様にお訴えをさせていただきたいと思いますし、孤独・孤立対策、こういったところにも改めて焦点を当てていきたいと思っています。
以上のような項目を中心に、改めて普通の安心が得られる社会ということを、この立憲民主党として、各分野において、政策を深化させて、そして全党的にこの取り組みを進めていきたいということを改めて私は掲げていきたい、そのように思っています。

【党運営】
さて、更には党運営についても触れたいと思います。まずやはりこの旧の所属というのは、各グループがあるということも含めて、多少私は(党内に)残っているような気もするわけですが、やはり人事においてはそういうものを無くしていく挙党一致の人事、これを泉健太進めていきたいと思っています。
そしてもう一つは、今以上に、これまでの体制以上に女性の執行役員を増やしていきたいということを明確に約束をさせていただきたいと思います。そして全国の自治体議員から要請を受けたということもありますが、ぜひ自治体議員の役割強化、これはボトムアップの政党と言っているわけですから、党本部ばかりに権限、権力機能が集中するということではなく、やはりブロック単位ですとか、県連単位の自治体議員の成長の場や研鑽の場というものにしっかりと予算を振り向けていきたいと思っています。そして、国会議員もそこに混ざりながら、地域独自の課題に対しても積極的に提案、提言ができるようなそういう党運営をしていきたいという意味で、自治体の役割強化、これにもぜひ力を割いていきたいと思っております。
そしてよく国対の戦術戦略という話も言われますけれども、私は昨日もお話ししましたが、野党合同ヒアリングについては見直しをさせていただきたいと思っています。野党合同ヒアリングもそう歴史が長いわけではなく、これまでは政調の各部会や調査会を中心に、党として各課題を取り扱ってきたという過去の民主党時代も含めた経緯流れというものもありましたので、まずはそういったところでしっかりと政策課題、様々な問題点についても議論をしていくというようなことで、その議論をしたものについて、国会の委員会の中で、取り上げていきたいと思っております。
そして略称の問題、これもやはり解決をしていかなければいけないと思っていますので、国民民主党と何らかの協議が必要であれば、その協議ということも行わなければいけませんし、立憲民主党としてのまず方針ということも執行部の中で議論をして、多くの皆様から話も伺って、党としての方針を決めていきたい。多くの国民の皆様に混乱という形が続かないように解決を目指していきたいと思っております。その他やはりこの衆議院(選挙)、今回は非常に惜敗者が多かった。本当に悔しい思いをした仲間が数多くおります。そういった意味では、いつ何どき総選挙があるかわからない。総選挙はいつあるかわからないということで、そういった意味では我々は党の総選挙の総支部長の公認(選定)作業をしなければいけないと思っています。年内には惜敗者の一次公認をさせていただく。また同時に来年夏の参議院選挙も、もうすぐだと思っていますので、参議院選対の年内の設置ということについても同時に行わせていただきたいと思っています。
ぜひ改めて、先ほど私は党の負のイメージを前向きなイメージに変えていきたいとお話をさせていただきました。これまで我々としても、様々政権与党が非常に情報公開をしない、あるいは資料を捏造するそういった問題がある中で、必死の努力の中で、様々な方策を編み出し取り組んできたわけです。そういう中で政権与党の問題点というものをあぶり出すということには、一定の成果はあったと思いますが、かなり党自身もそういった意味で負のイメージを背負ってしまってきたという経緯もありますので、例えば法案についての対応は、是々非々の政党である。これまでもそうでしたけれども、そういう姿勢をしっかりと打ち出していくということも重要だと思います。
また、やはり支え合いの社会をつくっていくという意味でも、実は改革ということは、我々これまでも長く様々な改革に取り組んできた経緯もございます。当然、税金の無駄遣いを変えていくということから、本来、必要な国民のための予算の方に振り向けていくということも必要ですので、やはり改革というような姿勢も立憲民主党の持つ今後の新たなイメージとして、私はしっかりと育てていきたいと思っております。こういったことを大事にしながら、前向きな政党として国民の皆様に理解、認知が進んでいくようにこれから取り組んでいきたいと思います。

この(代表)選挙を機に、しっかりと各仲間、候補と論戦をさせていただいて、そして我が党の改善点を明確にして、一致結束をして前に向いていきたい。今日はそのスタートということで、まず(出馬にあたっての)冒頭の私の言葉とさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。



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