小指とクローゼット
まず最初に、この部分に日々の出来事を記録するページを作った。
書くことに集中する時間を持つようにしなければ、
いつまで経っても慣れることはない。
また、日常で全く使わない日本語を忘れないために、
何気ないイタリアでの生活を綴っていくことにした。
35歳にして初体験
初回の内容にふさわしくはないけど、
人生で初めての出来事であろうことから書いてみる。
今朝何の変哲もない日を迎えた。
ゆっくり起きて、今日は何をしようかと夫と話していた。
窓が寒いから閉めようと一歩踏み出した瞬間
激痛が走った。
これまでスポーツをしたことのない私は、
靭帯損傷や骨に異常をきたすことなどなかった。
しかし今朝は違った。
何気なく出した足だが、右足小指をクローゼットの角にぶつけたのだ。
あぁ〜、よくある滑稽な風景という感じだろう。
今は笑えないほど痛い。
さすがイタリア人!愛の力で治癒!?
夫は、私の足にキスをして大丈夫と慰めてくれた。
さすがのイタリア人。大きな愛情だとつくづく思う。
が、しかしだ。そんなことで痛みは引かない。
それどころか、しばらくばたつく夫は、
さっきの愛情はウソだったのかと感じるほど、雑に声をかけてきた。
「足の小指をぶつけて骨折する人意外に多いらしいよ!
でも、病院行っても長い間待って、包帯巻いて痛み止めもらって終わり。
だから、今は痛みがあるけどそのうちなくなるよ!」
・・・って。
私は毎晩Sushiレストランで働いている。
今夜ももちろん仕事だ。
何が心配ってそこできちんと働けるかどうかが問題。
よりによって職場には、一人妊娠していることが発覚。
その子の分まで一生懸命働きたいと思っている。
さらに、今イースターに向けての連休で街は浮かれている最中だ。
なのにこのままでは、靴をはくこともままならない。
神ならぬネット頼み
助けてくれない夫はあてにできないから、
自分でなんとかするしかない!ということで、
ネットで ”小指 ぶつけ 処置” と検索してみる。
こんな時は、もちろん日本語で調べる。
すると、足をグーにしたり、開いたりした時に痛みがあるなら
骨折している可能性があるとか。
完全にそうじゃん!
そして、骨折の場合、きちんと処置をしないと、
小指がへんにくっついてしまうこともあるらしい。。。
急に怖くなった私は、厚紙とテーピングでとりあえず固定してみた。
これを見た夫は、そこまでしなくて大丈夫だよ!
「さぁ、おでかけしよう!」と呑気に言ってくる。
そんな気分になれないヮ。
一人でおうちカフェするヮ。
抹茶ジェラート独り占めするヮ。
そっとしておいて、私と足を。
って言いながらコレを書いている。
どうなることやら。
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