【イタリア】マンマのお昼ごはん
高齢者一人暮らし
ここ一年で、義理の母がグッと衰えてきました。
歩きづらくなり、外出は減り、気持ちと体力に隔たりを感じ、受け入れられず悲しむことが増えました。
彼女は12年前に夫をなくして以来、一人暮らしで、何でも一人で行うほど、活力に満ちていましたが、今は助けが必要になってきています。
イタリアの介護の始め方を知らないので、どのようにすべきかまだ把握できていません。先日、ホームドクターに手押し車をもらうための診察用紙をもらい、病院で健康チェックがありました。
無事に診断書をもらい市に提出しましたが、まだ返答をもらえていません。
義母はそれが来たら、外出するんだと意気込んでいます。
気晴らしに外へ
無駄に行動したくないのか、目的がないと出かける意欲にならないようで、何のために行くの?と聴いてきます。ブラブラ歩くより、場所を決めて進む方が好きなんだと思います。
先日、ペットボトルの飲料水がなくなったので、近所にある小さな商店へ行くことにしました。
待ち合わせして、行こうと誘いに行きました。行きたい気持ちは山々だけれど、なかなか思うように準備できないと苛立っているのが分かります。
お店が閉まっちゃうと、焦り出すと今度は動悸。興奮したようにハラハラしているので、感情のコントロールも効かなくなってようです。
彼女の息切れや不安は、外の空気を吸えば治るのではないかとも思います。空を見て、大きく息を吸って、誰かと話をすれば気が晴れる。それができないから、マイナス思考にもなってくるように見えます。
最近私は、少し仕事を減らしました。義母と過ごすための時間を確保しています。もちろん自分の時間もでありますが、なるべく外に連れて行こうと思っています。
よし、行こう!
商店は、家から約100mと近所にあります。私が歩いて買い物を済ませて戻ると往復で5分もかからない場所。
ですが、義母が行くのなら、途中で休憩を挟んだり、お店の人と雑談したり、日陰に行ったりと往復で20分はかかります。
いざ出発。
エレベーターを降りて、ゆっくり外へ行こうとするも、ドアの開閉が固すぎると文句。少し歩いて、立ち止まり休憩。少し進むと近くにいる鳩を見て話しかける。そして、歩き出すと軌道に乗ってくる。あの家の人がこうだ。あっちに友だちが住んでいると、いつもの調子を取り戻してきました。
そんなこんなで、商店に到着。外国人営むお店のお兄さんと親しくなっていて、名前で呼び合っている。
実は、このお兄さんは、以前から義母の家まで飲料水の宅配をしてくれていました。今は、一人体制になり、お店を空けることができないと断られたとか。
そんな話を二人でしています。
私は持ってきたキャリーに水をせっせと詰めていました。義母は甘いものを選びながら、ペチャクチャ言っているのが、独り言か私か彼に話しているのかは分かりません。これ好き?食べる?半分する?あっ、レモンがないんだった!など商品をじっくり見ている。
お兄さんに、今日子どもたちはなにしているの?なんて話しかけて花を咲かせています。お会計を済ませてお店を後にしました。
この流れの音をRadiotalkで録音して公開しています。雰囲気が伝わると思います。義母がどんな風に話すのか、聞いてみてください。
帰りも一度休憩を挟み、やっと帰宅。
お水を所定の場所に置いて、義母の家を出ました。
私の分まで
と言っても、我が家は隣。家事を済ませて、昼ごはんの準備をしようとしたところ、「これを食べてね」と持ってきましま。
茹でたインゲンとジャガイモ、茹で卵にオイルと塩をかけたものに、クラッカーを添えて、簡単な食事を私の分まで用意してくれました。
お出かけしたのが楽しかったのかなぁ。これを準備したくなるほど回復したのかもしれない。
夏の暑さで食欲が減る中、しっかり食べられたんだと思うとそれだけでよかったと感じます。
私はまだ食べ盛りなので、ここにハムとサラダを加えました。
最低でも、毎週お出かけできるようにサポートしていきたい。
それでは今日はこのへんでciao!
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