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2021CL福岡33位「こくばバドレックスVMAX & ミュウツーV-union GX」デッキ解説

はじめまして、いけこと申します。

ポケモンカードゲームを本格的に始めて約4ヶ月、初めて出場した大型大会でしたが、何とか、マスターリーグ7-2完走という、ひとさまにご報告できる程度の結果は残せましたので、僭越ながらデッキ解説をさせていただきます。
少しでもV-unionを使ってくれる人が増えたら嬉しいのと、デッキ構築については誰に相談したわけでもない(友達いないので…)というところで、デッキレシピは無料公開です。
ただし、レシピを見ただけでは「冒険家とデデンネとガラルフリーザーとシャクヤでワンチャンV-union立ててダメカンばらまくデッキかあ」と思われがちなんですが、明確に違うと考えています※

※ もちろんこのワンチャンが成立するのは強い動きです。

有料部分では主にこのデッキをどう回せば安定して勝てるようになるのかに焦点を当てて解説しているつもりです。とくに「こくばバドレックス」デッキに入る「シャクヤ」と「ガラルフリーザーV」は”””ガチ”””だということを理解してもらえるような内容になるように努めました。みんなもJK使いたいよな?
通常の「こくばマホイップ」デッキにも十分活かせる内容になっていると思います。ぜひご検討ください。

1. デッキ選択の経緯(直前1か月のレシピ遷移)

「もしも当選したら「こくばバドレックスVMAX」のデッキで出場するだろうな」と思い始めたのはCL京都が終わったあたりからでした。理由はいくつかありますが、

①先攻をとれなくてもどこかのタイミングで「ゲンガー&ミミッキュGX」のGXワザ「ホラーハウスGX」を宣言することで、比較的簡単に捲ることができる
②いわゆる「詰み盤面」を形成しやすい
③明確に苦手な「ゲンガーVMAX」のデッキが激減
することが想定される

特に①は個人的に最も重要と考えていた部分です。じゃんけん弱いから。②もかなり重要で、立ち回りを意識すれば「頂への雪道+リセットスタンプ+ボスの指令」を貰っても問題にならない盤面に仕上げることができます。そもそも、上記3点セットを貰う時点で山札は5枚前後のことがほとんどなのでそういう意味でも何とかなりがちです。③はメタ読み的な部分で、「ゲンガーVMAX」軸のデッキは、事故率が高いという致命的な欠点がCL京都で露見したことで、1か月以内により強い構築を見つけた一部のプレイヤーしか持ち込まないだろうと判断しました。連撃テンタクルもわりと厳しいのですが、「クワガノン」に不利をとらないことで増加が予想された「3神ファイヤー」の影響で立ち位置が悪くなるデッキです。

初心者の私の目標は「ビクティニVをゲットする」だったというのもあり、ゲンガーやムゲンダイナに複数回当たらなければじゃんけんに負け続けても5-3はワンチャンスあるデッキタイプという要求にマッチしていると感じ、こくばバドレックスデッキを選択した次第です。

もちろんというか、最初はいわゆる「こくばマホイップ」を組もうと考えたわけですが、

①マホイップVでスタートしたくなさすぎる
②マホイップVMAXの逃げエネが3
③個人的に気分が上がらない

他にも理由はあるのですが、以上の3点が気になったため、少し構築を工夫したいと考えました。とくに①は3神対面では序盤にマホイップVが場にいる状況を作らざるを得ない時点で事故であると考えているため、何とかしたいなあと考えた結果、マホイップをデッキリストから外し、空いた枠に「ミュウツーV-Union」をねじ込んだうえでごちゃごちゃやったレシピで、10月初旬に京都某所で行われたジムバトルに出場しました。正直に言います、最初は変なデッキだと思っていました。

結果は3戦全勝で優勝。対戦相手がミュウツーV-unionにビビッてあまり効果のない動きをしてくれることが多いのと、シンプルにこくばバドレックスVMAXだけでも強いことが分かったことで「プレイング次第でいけるのでは?」と思ってしまい、このデッキを調整して「スパイクカップ」という48人規模の自主大会に出場しました。

結果は予選5-0の1位通過→本戦2回戦で大事故が起こって敗退のベスト8。予選の3回戦でリセスタを貰ってからのトップ「ボスの指令」という、デッキ圧縮の進み方対比でややラッキーパンチがあったものの、ミュウツーV-unionが勝ちに直結する試合も複数あり、(当時は漠然とした感覚でしたが)それなりの構築には仕上がっているという気もしてきたので、周囲には「連ウーもムゲンダイナも捨てがたいな~」とか言いつつ、これを調整してCLに持ち込むことが内定しました。ほかの(まともな)デッキ回してなかったんで...

そして当日のデッキレシピがこちらになります。

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(実際のレシピでは視認性を向上させるため、「オーロット&ヨノワールGX」→HR、「博士の研究(オーキド博士)」→SR、「トレーニングコート」→URにそれぞれ変更されています。マーシャドーのURもあればありがたかっった...)

2. 採用したカードとその狙い

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デッキのコンセプトであるこくばバドレックスV-VMAXラインは4-4での採用となります。これは、こくばバドレックスだけで戦うプランを取る可能性があるからです。相手がいわゆる非エク(クワガノンなど)ならワザ「ナイトウォッチャー」や「シャドーミスト」で時間を稼いでできる限り早くミュウツーV-unionを降臨させてしまうプランもかなり現実的になりますが、そういう事情がないならミュウツーV-Unionを強引に立てる必要はありません。一方で、無理しないでも「あと一回、効果的な技宣言ができれば勝ち」というくらいの時間帯にはだいたい4枚全てトラッシュに送れていますので、フィニッシャーとしての役割は十分持てます

以下、残りのカードについて解説していきます。

ミュウツーV-Union 1セット4枚
採用するとポケモンカードゲームが楽しくなります。しかも意外と出ます。基本的には「サイコプロージョン」を宣言し、「1回「こくばバドレックスVMAX」のワザを受けてベンチに下がったはくばバドレックスVMAX・ミュウVMAX」や「デデンネGX」、「メッソン+ジメレオン」をきぜつさせてサイドを2〜3枚取るようなプランが成立する場合に、ゲームの後半で場に出せるような立ち回りを意識します。フュージョンの「オドリドリ」を取るパターンもたま〜にあります。「ダイナバリア」をすり抜けて残りのサイドを取る形ですね。

ミュウツー&ミュウGX 1枚
ミュウVMAXが多い環境なのでこのポケモンでスタートするのはあまりよろしくないのですが、「ゲンガー&ミミッキュGX」とは違って、ワザ「ダイランス」1回では倒れないため、相手が超タイプ軸でないと分かった場合には優先してバトル場に出したいポケモンです(クイックシューターとか言いだすとゲンミミ本体は「ブリザードロンド」圏内ということになるのでやはり弱いです)。「ホラーハウスGX」と「ナイトウォッチャー」を1体のポケモンにエネルギーを貼るだけで両立できるのは相当に強い動きだと考えます。

ゲンガー&ミミッキュGX 1枚
強力すぎるGXワザ「ホラーハウスGX」を先攻2ターン目に追加効果ありで宣言できれば、こちらの盤面が完成する上に山札圧縮も進み、いわゆる詰み盤面を形成しやすくなります。サイド落ちしてもゲーム後半に「ボスの指令+ホラーハウスGX」でターンをもらって誤魔化すような動きができるため、そんなに困らないという印象です。

オーロット&ヨノワールGX 1枚
非エク対面で強いので採用。ペイルムーンGXを打つ機会はそんなにないものの、存在しているだけで相手の動きをかなり牽制できます。

デデンネGX 1枚
1回しか使わない+スタートすると非常にまずいというところで1枚の採用。「ホラーハウスGX」込みの2ターンで相手からワザが飛んでくる前に盤面を完成させる動きをすることが多いため、サイド2枚のポケモンがデデンネGXとガラルフリーザーVのみという状況を作りやすく、このデッキでデデンネGXが明確な負け筋になることは稀です。3神対面だけは少し注意しましょう(実はあんまり関係ないけど)。

ガラルフリーザーV 1枚
「ミュウツーV-Union」や特性「パーフェクション」だけではなく、「こくばバドレックス」というデッキタイプ自体とマッチしているカードだと考えます。サイド落ちしても根幹を揺るがすような事態にはならないので1枚の採用です。
このカードの真に優れている点は圧倒的ともいえる圧縮性能の高さです。「こくばバドレックス」のデッキは遅くとも3ターン目以降は番の始めのドローも含めれば安定して5枚以上のカードを山札から引くことができるので、サポート権を行使せずに「博士の研究」や「マリィ」に匹敵するリソースを確保できるため、その後はこちらの展開を助けるためのドローサポートを使用する必要がほとんどなくなります。とくに「博士の研究」はリソースを失いすぎるという点から、2枚目以降をかなり持て余します。「マリィ」にしても今は要らないカードといっしょに今後も要らないカードを山札に返すことになる可能性が非常に高いです。
また、意外と意識されていないポイントとして、「マリィ」や「リセットスタンプ」によって序盤終盤関係なく手札干渉が飛んでくる現環境においては、手札が減ることは山札が減ることとほとんど同じ意味になります。
早い段階で不要なカードが手札に存在するようになる「こくばバドレックス」デッキにとっては、手札の要らないカードを2枚トラッシュ送りにすることは、間接的に山札を圧縮することに繋がっているのです。理想に近いプランを取れていれば3ターン目には山札が10枚を切り、「ボスの指令」など強いカードの濃度が高い山札を作ることができます。
また、「デデンネGX」の項でも触れましたが、基本的には負け筋にならないことも積極的に採用できる理由のひとつです。
ワザも最低限の性能を持っており、「ダイガイスト」で削ったポケモンを「ガラルフリーザーV」できぜつに追い込めると、相手に3-2-3のサイドプランを強要できる可能性も一応あります。

マーシャドー 1枚
役割はご存知のとおり、「頂への雪道」や「混沌のうねり」を割ることです。序盤、終盤とも役割があるため、2枚採用も検討できますが、マーシャドーでスタートしてしまう確率が上がります。

クイックボール 3枚
「霧の水晶」に書いてあることがおかしく、「霧の水晶」では触れず「クイックボール」でなら触れるポケモンが「デデンネGX」のみであるため、4枚は不要と判断。一方で「デデンネGX」の特性は必ず使いたく、他のカードも持って来られないわけではないので3枚採用です。2ターン目以降も一応「ミュウツーV-Union」のパーツをトラッシュに送る手段の1つとしては機能します。

霧の水晶 4枚
個人的に「こくばバドレックス」デッキに入るカードのうち24枚は構築前の段階で確定していると思っていますが、そのうちの4枚です(残りはこくばバドレックスV/VMAX各4枚、基本超エネルギー12枚)。このカードで「基本超エネルギー」を手札に加えて特性「めいかいのとびら」を使うと山札が3枚減るのおかしくないですか?

しんかのおこう 2枚
このデッキにおいては「こくばバドレックスVMAX」専用のサーチカード。3枚だと多かったので2枚にしたらちょうどよかったので2枚になりました!

ポケモン通信 1枚
中盤に引けると「マーシャドー」を山に返せます(引けなかったら「マーシャドー」は場に出します)。一応、このデッキで「ミュウツーV-Union」に触れる唯一のグッズですが、「ミュウツーV-Union」を山から持ってきたことはそんなにありません。

ふつうのつりざお 1枚
特性「デデチェンジ」や「博士の研究」に巻き込んだ「こくばバドレックスVMAX」や1度使った「マーシャドー」と「基本超エネルギー」を山札に返すことでデッキが強くなります。「ふつうのつりざお」→「霧の水晶」の動きはふつうじゃない強力なムーブです。「すごいつりざお」より強いカードであることにあまり納得できていません。

ポケモンいれかえ 2枚、ふうせん 2枚
このデッキはさまざまな理由で、特に中盤は「エネルギーをトラッシュしてにげる」という行為が許されるのですが、後攻1ターン目の「ホラーハウスGX」という動きを安定させるためには「ふうせん」と合わせて4枚程度は入れ替え手段が必要でした。また、当然ですがエネルギーのついていないポケモンをバトル場に固められると寒いですよね。

リセットスタンプ 1枚
最強のカードなので入れてみましたが、要りませんでした。練習不足が構築の粗さに繋がってしまいました。当日に戻れるならこの枠は「ツールスクラッパー」にしていると思います。少なくとも「ジャッジマンホイッスル」とか突っ込んだ方がまだ役割を持てました。かなり反省しています。

博士の研究 3枚
オーキド博士バージョンにしてから主張が強くなって手札によく来るようになった気がします。たぶん気のせいです。2回は絶対に使わないけれど1回は絶対に使いたいので3枚採用。2ターン目までに引けないことはほとんどありませんでした。

マリィ 3枚
「博士の研究」を含めたドローサポートが確率的に6枚くらいは欲しいと考えて3枚採用。いわゆる「マリィナイトウォッチャー」で相手の動きを制限しながらこちらの盤面を完成させていくようなプランも考えられます。
マリィのうちの1枚を「ヒガナの決意」か「カトレア」にすることも考えましたが、結論が出る前に本番を迎えてしまいました。

ボスの指令 3枚
4枚にしてもいいんですが、基本的には初手に来られても困りますし、ベンチ狙撃ができることもあって1枚は削りました。使いたいのは多くても2回なので、「シャクヤ」も上手に使いながらリソース管理すれば全然間に合います。
このデッキの場合、「ミュウツーV-Union」が出そうな感じになったらいらないカードと化しがちなのでたまに特性「さいこうちく」のエサとなります。

冒険家の発見 1枚
中盤にサポートがヒマしてるターンがあれば「ミュウツーV-Union」をトラッシュに送るために使用することも考えられますが、「こくばバドレックスVMAX」を複数並べるのに使用することのほうが多かったです。とくに、後攻1ターン目に「ホラーハウスGX」が約束された状況で使えるとかなり強いです。上述のように複数の役割が期待できるため、採用しました(トラッシュに送るだけなら「バーネット博士」のほうが明確に強いと思います。「バーネット博士」は明確に弱いカードですが)。

シャクヤ 1枚
強いJK。特性「めいかいのとびら」や「やりくり」で展開するデッキ限定で使用するヒマがあるサポートにはなりますが、サポート権を行使するだけの価値がある強力な効果を有しています。
① サイドから必要なカードを回収する
これは効果を見ただけで誰もが考える使い方です。「こくばバドレックス」デッキはやろうと思えば比較的簡単に自分の山札を0枚にできますが、サイド落ちしたカードはどうあがいても山札から引くことができません。そこで「シャクヤ」を使用すれば、サイドが6枚ある状態でも1/2の確率で必要なカードを手元に持ってくることができます(と見せかけて、「シャクヤ」を使用したターンに相手のバトルポケモンを気絶させることができることも多く、実質的には必要なカードを手元に持って来られる確率は2/3あるいは5/6にできがちです)。「ミュウツーV-Union」の起動も速くなる…かもしれませんが、この役割①だけでは必ずしもそんなに強い動きができているとは言えません。そこで、役割②を考えます。
② サイドに必要カードを避難させて必要なときに拾う
これは要らないカードをサイドからあえて回収するという考え方です(どちらかと言えば「ミュウツーV-Union」はこの「要らないカード」にあたります)。特に序盤に「シャクヤ」を使用する場合には、特性「デデチェンジ」や「さいこうちく」に巻き込めるカードを回収して山札を掘り進め、サイドには「ボスの指令」や「ふつうのつりざお」、「トレーニングコート」「マーシャドー」など、次のターンに使いたいカードや、まだ捨てられないカードを埋めます。そのうえで相手のバトル場ポケモンをきぜつさせるときに、任意のタイミングで「シャクヤ」で埋めたカードを回収します
①の動きと②の動きは両立するため、「マリィ」や「博士の研究」よりもよほど強い動きをすることができる場合も多いです。JKに騙されたと思って採用してみて下さい。

トレーニングコート 2枚
PJCS2021に優勝された方もおっしゃっていましたが、「博士の研究」で一度はトラッシュせざるを得なかったエネルギーを手札に返す動きがまず強力。だってエネルギーはドローソースだから。さらに特性「さいこうちく」との相性もいい。「こくばバドレックス」デッキはさまざまなスタジアムの採用が考えられますが、「ガラルフリーザーV」を採用する場合は「トレーニングコート」が明確に強いと思います。
実は、「にげる」のコストのエネルギーをトラッシュから回収して無理やり「めいかいのとびら」につなげるという動きも存在します。

基本超エネルギー 13枚
最終的には盤面にエネルギーが11枚以上欲しいので、これくらいの枚数が必要になります。1枚を「ホラー超エネルギー」にする構築も試しましたが、一気に扱いづらくなったのでやめました。「ホラー超エネルギー」で稼げる2点よりも特性「めいかいのとびら」で増える3点のほうが価値が高く、一度トラッシュに行くと回収できないのも面白くなかったです。

3. 立ち回り

雑にまとめると以下の通り。
① 「こくばバドレックスVMAX」を2体くらいは立てる
② 山札を減らす
③ エネルギーはそのターンにつく最大枚数まで付ける
④ 必要なら「ボスの指令」って言う

正直やってることはこれだけなんですよね。後半はふつうのV/GXならまずワンパンできるくらいの盤面は維持できるはずなので、あとは「要らないので捨てるカード」の判断を間違わないようにしましょう。

ちゃんとまとめると以下の通り。
①じゃんけんの結果を受けたプラン構築

基本的には先攻を狙います。先攻1ターン目に「こくばバドレックスV」が3体並ぶのがベストで、先攻2ターン目に追加効果ありで「ホラーハウスGX」、先攻3ターン目に自分の場のエネルギーが8枚とか9枚になった状態で「ダイガイスト」で相手のルール持ちポケモンを倒すと、「ミュウツーV-Union」の進捗がどうであろうがだいたい勝ちです。が、さすがにここまでうまくいくことはそんなに多くないです。体感20%くらいでしょうか(そもそも先攻取れなければこうならないし、先攻取れたときの5割くらいがこんな感じにぶん回るイメージ)。まあ完璧は難しくても、これにできるだけ近い動きを目指しましょう。
そもそもじゃんけん勝てない(CL当日も2勝6敗<1戦目はNo show>)みたいな話もあります。今の環境では基本的にじゃんけん負け=後攻を意味しますが、このデッキタイプは後攻でもかなり勝てます。よく、「後攻だと1ターンもらわないといけない場面がかなり出てくるので「雪道+スタンプ」を決められるように…」みたいな話は耳にすると思うのですが、「ホラーハウスGX」は効果的に使えればいつ何時でも1ターンもらうことができます。後攻の場合は盤面を作り上げるために1ターン目に宣言することが最も多いわけですが、後攻の場合は1ターン目にサポートを使えるので、先攻でぶん回ったときに比べてエネルギーの枚数で劣るものの、盤面が完成する確率自体は先攻のときよりも高いので、気持ちよくプレイできがちです。
つまることころ、先攻だろうが後攻だろうがやることは同じです。
サイドレースは勝手に互角になるので深いことを考えなくても勝手に逆転不可能な盤面が完成しがちで、初心者にオススメ!…というのは1割冗談ですが、小さなプレイングミスなら負けに直結しにくいため、あくタイプが少ない環境なら安定した勝率が狙えるデッキタイプであることは間違いないと思います。

②サイド落ちの確認
このデッキで最も重要なのはリソース管理です。最初のサーチで山札を3回くらいは確認して、サイド落ちを確認したほうがよいです。ぼくが全対戦で確認していたのは、

⑴序盤「ホラーハウスGX」を宣言するのに必要なカードとスタジアム関係のカード
⑵「こくばバドレックス」ライン
⑶「ボスの指令」
⑷「ミュウツーV-Union」と「ガラルフリーザーV」

⑵は大体3枚ずつは山+手札にありがちだし、⑶⑷は盤面の展開には大きく関係しないので忙しい人はそこまで頑張る必要ないですが、⑴は絶対に確認して下さいグッズをURにしなかったのは「トレーニングコート」の視認性を上げるためです。お金がなかったからではありません。いやお金はないんですがそれはさておき、確認するべきカードはひとまず以下の通り。

 ・ゲンガー&ミミッキュGX
 ・ふうせん、ポケモンいれかえ
 ・デデンネGX
 ・トレーニングコート
 ・マーシャドー

忘れがちなのが「ふうせん」「ポケモンいれかえ」です。とくに後攻の場合に、特性「デデチェンジ」と「博士の研究」の13枚+初手で「ホラーハウスGX」が宣言できそうか、確率と経験から考えましょう。期待値が低そうだったり、特殊エネで動くデッキならエネルギーはこくばバドレックスVに貼ってしまうのもアリです。クワガノンがそれなりにいる環境なので、「シャドーミスト」も相当に強いワザです。なお、回してみれば分かりますが、後攻1ターン目にホラーハウスGXを宣言できないことはそんなにありません。体感8割くらいは宣言しようと思えばできる状況な気がします。
そして「トレーニングコート」と「マーシャドー」ですが、とくに「マーシャドー」はサイド落ちすると負けに直結する可能性があります。このデッキは白馬対面などで相手のハンドに早い段階で来ちゃった「頂への雪道」をとりあえず貼られると、動きが止まりがちです。これをケアして、スタジアムを割れるカードを常に構えたいです。「マーシャドー」がサイド落ちしたときだけは、「シャクヤ」をマーシャドーにタッチしうるカードとしてだけのために使うことも十分あり得ます。いわゆる<「あのターンはシャクヤだった〜」負け>はこのデッキに慣れるための通過儀礼です。
⑵こくばラインと⑶ボスは「何回使えるか、何体立つか」を見積もるために確認するのではなく、「何枚捨てていいか」を見積もるために確認します。サイド落ちの枚数から、手札にあるVMAXやボスを「デデチェンジ」や「博士の研究」に巻き込んでよいか判断します(ボスについては1枚サイド落ちでも、シャクヤを打つ前提なら3枚サイドを取った時点で確実に手元に来るようにできるため、あまり気にしなくてもいいみたいなところはあります)。サイドにVMAXが2枚落ちると、さすがに1枚巻き込むのでさえリスクが大きいです。そこで、次のターンのV進化まで我慢することになります。展開は遅れますが、先攻であったり、後攻でも「ホラーハウスGX」から入れるなら、次のターン、確実に1体はVMAXが立つわけですから、これでも60点くらいはつけられる動きになります。

ここまでは相手が何であろうと大体共通の立ち回り。ここからTier1.5くらいまでのデッキに対しての立ち回りを書いていきます。

4.各対面の印象

①白馬バドレックス
こちらが後攻でも簡単に捲れるため、やや有利と考えます。こちらのこくばバドレックスVMAXは何があろうとワンパンされません。後攻となった場合、ホラーハウスGXは1ターン目でいいと思います。ダイランスの返しにホラーハウスって言うのも強いです。
クロススイッチャー型はややめんどくさいですが、ひとまず「こくばバドレックスV」のまま進化できなかった〜ができるだけないように気をつけてください。あと、これは他の相手でも変わらないのですが、「タッグチームGX」を場に出していいのは1体までです。

②ミュウVMAX
クラハンはそんなに響かないです。問題は闘型で、パワータブレットが山に3枚以上残っていると、こくばバドレックスVMAXもワンパンされかねないのがつらすぎます。
ワザ「エナジーミックス」があるため、後攻になると1ターン目に「ホラーハウスGX」を宣言せざるを得なくなるのに、エネルギーのテンポは取れないという大問題もあります。じゃんけん対面という意味では五分五分。
ただ、ゲノセクトVのおかげで2-2-2のプランがとりやすいので、後攻でもギリギリ何とかなる対面です…といいつつ当日3回当たったうち、勝った2回は3-2-1のプランで、ミュウツーV-Unionでオドリドリを回収しました。
この対面に関してはマホイップ型ならかなり勝てるような気がするんですが、そんなことないんですかね?

③三神ファイヤー
後1ホラーハウスだけだと捲りきれない可能性が比較的高くなります(追加効果無しオルタージェネシスでもガラルファイヤーVでこくばVMAXをとる&ザシアンVでゲンミミをとるというプランが成立するため)。
一方で、三神側も「ホラーハウスGX」を当てられると「アルティメットレイ」を打っている暇がなくなるため、ガラルファイヤーVを2体立てるのはそんなに簡単ではなくなります。ガラルファイヤーVを1ターンで起動するにはエネルギーの手貼りに加えて少なくとも「エネルギーつけかえ」が必要です。相手が3-3のプランを通すにはこれを2回成立させなければならないため、不利に見えて意外と勝てる可能性があります(恥ずかしながら練習ができていなかった対面だったのですが、CL当日の5回戦で初対戦しながら相手が厳しくなるプランを捻り出しました)。五分五分くらいだと思います。
こちらが後攻になった場合も、初手は三神に水エネルギーを貼りがちなので意外とホラーハウスで捲れます…とおもっていたのですが、(これは5回戦で対戦相手をして下さったうみすけ氏に教えていただいたのですが)黒馬と対面した場合にはシャドーミストを警戒して1ターン目にオーロラエネルギーを3神に貼る必要が出てくるとのこと。たしかに。これは結果的に追加効果なしオルターを許す動き…。その一方で、オーロラエネルギーはエネルギーつけかえの対象にならないため、ザシアンVのとくせい「ふとうのつるぎ」が不発だった場合や、そのあとの動きがそこまで強くない場合にはエネルギーのテンポが間に合わなくなる場合が出てくるようです。それでも先攻とられてトキワ(→クイックボール)→じゃえんのつばさと繋げられるとかなり厳しくなりますが…
なお、先攻をとられたうえで相手がたまたまガラルファイヤーVでスタートすると負けです。事故だと思って諦めましょう。

④クワガノン
「きとうし」の採用がなければだいたい勝ち。シャドーミストをしばらく当てて「ミュウツーV-Union」を立てればオワリ。ナイトウォッチャーでアタリを引いても勝ち。ミラクルツインGXで1ターン帳消しもできます。「やまびこホーン」には注意。デデンネGXは少なくとも場には出さないようにして下さい。

⑤リーフィア
めんどくさそうに見えて、こちらの立ち回りは基本的に相手が白馬スイクンだったときと大して変わりません。いやまあめんどくさいんですが。飛んでくるダメージはあんまり変わりませんからね。ガラルファイヤー搭載型はボスでガラルファイヤーVを呼んで倒し続けましょう。

⑥れんげきウーラオス
当然ですが有利です。ガラルファイヤーVを搭載している場合も、リソース的にガラルファイヤーVの3体目が成立することはなかなかないため、1回ボスの指令を使えればだいたい勝てます。マーシャドーのHPが80であるため、ヨガループだけ頭の片隅に置いておきましょう。

⑦ゲンガー
無理。相手が事故することを願いましょう。

5.おわりに

後半ややテキトーになってしまい申し訳ありません。最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
もっと数字とか出して採用枚数の根拠とか書いてもよかったのですが、書く側も読んでいただく側もむちゃくちゃしんどくなる気がしたのでやめました。

情報があると、とくにデッキ構築はそれら「情報」に影響されてしまいがちです。しかもありがたいことに情報はおよそ正しいので、誰でも強い構築にありつけます。まとめサイトやYouTubeを眺めれば、ポケモンカードゲーム評論家になることは簡単です。
ただ、ぼくの中でまとめサイトやYouTubeは良くも悪くもUNIQLOみたいな存在で、全身UNIQLOでも80点くらいは取れるかもしれませんが、80点を確保した後はある程度時間をかけて、80点を自分にとっての100点に近づける過程が必要だと思います。100点の基準は人それぞれです。ぼくには「楽しい」が必要でした。


以上、CL福岡にはほぼ全身(着替えを持っていき忘れたので現地で買った)UNIQLOで参加したいけこでした。

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