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【あしながおじさん】なんでこんな冒険に出ることになったのか

 なんで私が今回のようなお願いをするに至ったのか。結論から言えば、私にとっての生きる目的を「楽しむこと」に設定しました、という話です。

「楽しいこと」をどれだけできるか

 このめんどくさい文章を読んでくださってる心優しいみなさんは、なんで生きてるか、とか考えたりしますか。生きてるのしんどくないですか。というか、みんな毎日頑張って生きてて、めちゃくちゃ偉くないですか。

 いや、私はめちゃくちゃ恵まれて生きてるんですけど、そしてこーいうこと考える余裕があること自体が、恵まれてるってことなんですけど。とにかく、子どもの頃から私はこういうことを考えずにはいられないんです。

 そんで、なんで生きてるのかわからずに、毎日目が覚めて呼吸して、また夜になって寝てって繰り返すの、けっこう大変じゃないですか。もちろん、その中には大変なことも嬉しいことも含めていろんなハプニングがあって、それが人生の彩りになるのだろうと思うんですけど。

 とにかく、人生の意味ってなんだろうとか、自分がやりたいことってなんだろうとか、子どもの頃から飽きもせずに考えてきて、社会人を10年やってみた結果、出ました結論。たぶん人生に意味はありません。でも生まれてきちゃったし、死ぬ理由もないし、生きるしかないんです。しかも平均寿命は伸び続けていて、下手すれば私はあと70年くらい生きられるんです。どひぇー。

 それで、もう楽しいことしかしたくないなって思ったんです。やりたくないこと、やるのやめようって。人生ただ楽しんだモン勝ちなのだとしたら、自分から苦しい思いをする必要なんてない。

やりたいことってなんでしょね?

 で、問題は何かっていうと、私は何がしたいんだっけ?何をしたら楽しいんだっけ?ってことです。「将来の夢はなんですか」とか、子ども時代からずっとうまく答えられずに困り続けてきました。何がしたいかわからなくて、「なんか楽しいことがしたい」というのが正直な気持ちでした(今から思うと、決めるだけの材料が揃ってなかったんだと思います。情報も、経験も)。

 それでもなんとか騙し騙しやってきたんですけど、このままでは無理だなって気づいたのが今年の夏です。この気持ちのまま、80歳、90歳まで生きるのはけっこう辛いぞ、と。本気で好きなこと、やりたいこと見つけないと、私このままではどこにも行けずに腐ってしまうなって。ちょうど仕事をやめようとしていたタイミングで、たまっていた有休をしっかり取らせてもらえたので、この機会にがっつり自分と向き合おうじゃないかと思いました。

 最初は、めちゃくちゃ小さいことから実践することにしました。今日のお昼ごはん何を食べたいかとか。何の映画観たいかとか。それをもっともっと小さくして、いま水が飲みたいのか、コーヒーが飲みたいのか、とか。

 とりあえず、その時期は眠くて仕方なかったんで、毎日寝たいなって思いました。で、寝まくりました。一日の半分以上を睡眠時間に使いました。もとから好きだったマンガもたくさん読みました。読んでみたかった本もたくさん読みました。舞台や映画も観ました。感想をTwitterでツイートしたり、とにかく毎日ノートに大量の日記を書いて過ごしました。

 そのうち、そういえば「いつかエッセイを書く人になりたい」と思っていたのを思い出しました。それで、自分用にひっそり書いていたブログを、人に読んでもらうために書いてみようと思いました(そのタイミングでnoteに引っ越してきました)。そうしたら、文章が短くなってきて、ポエムを書くようになりました。いつもとは違う文章のスタイルで書くようになったら、もっともっと書きたくなりました。

 その頃に、ふと「私、児童文学を書いてみたい」と思いました。森絵都さんとか、佐藤多佳子さんとかのヤングアダルト、上橋菜穂子さんみたいなファンタジー小説、そんな自分が大好きな世界を表現できたら、私の人生すてきだなって思いました。小説なんか書いたことないのに、自分でもびっくりなんですが。

 さらに、ひょんなことからタロット占いを教えてもらって、せっかくだからと思って毎朝ツイートするようになったらハマりました。内側で感じたものを言葉で表現するというのを、今は楽しみながら実践しています。

挑戦できるのは楽しい

 「小説を書いてみよう」となるまでの流れが、2019年夏から秋にかけての3カ月です。その間、いろんな人に話を聞いてもらったり、迷惑をかけたりしながら、ここまできました。

 気づいてみてわかったのですが、どうやら私は「自分が小説家を目指すなんておこがましい」と思っていたようです。「なれるわけない」でも「なれなかったらどうしよう」でもなく、そもそも夢として設定することすら許してなかった。ここまでたどり着くのに30年もかかっちゃった。でも、夢が見つかるって、めちゃくちゃ嬉しいことなんだって知りました。深夜に「アレ、もしかして私……」ってひらめいたときのわくわくした気持ちは、なんと言っていいかわかりません。

 ほんとに私が小説家になれるかなんて知りません。でも、これまでの「どこに向かって歩き続けるんだろう」って、いつまで続くかわからない、ぼんやりと霧のかかった道を歩き続けることよりは、少なくとも目的地が定まったことは私にとっては一大事でした。だったら、たどり着くかどうかはさておき、目指せばいいじゃない?って。 

 現在32歳の私、60歳までならあと28年間、80歳までなら48年間、100歳までなら68年間あるわけです。そんだけ時間あったら、小説家になってる可能性1%くらいあってもいいよね? 1%でも、0.001%でも、将来自分がそうなっている可能性があるのだとしたら、それに向かって歩いていけるのはすごく幸せなことだと思いました。

で、ここからどうする?

 私の人生にとっては大進歩だったんですけど、今の段階でこんなこと言ってもなーという気持ちがあって、口に出すことはあんまりできませんでした。書きたいなら書けよ、じゃないですか。だけど、現実として、お金の問題が迫ってきたわけですね。

 正直まだ進化途中で、ここから自分の気持ちや状況がどう変化していくか見えない。今は小説書いてみてるけど、それがいつ変化するかなんてわからない。秋になったら転職活動を始めようとしていたものの、もう少しだけ自分に時間を作りたい。今まで向ける先のなかった私の中のエネルギーがふつふつと沸いていて、きっと何かの形にできるはずだと思いました。

 考えた結果、今回のお願いに至りました。無茶なのは承知の上で、だけどもしかしたら頼らせてもらえるかもしれない。もしかしたら「甘えさせてあげるよ」って言ってくれる人がいるかもしれない。問題は私が恥ずかしさを乗り越えるだけで、ダメならダメで別に死なない。

 10年働いてみて、何か大きなことを成し遂げたわけではないですが、私でもそれなりに社会人がやれることがわかりました。必死になったらなんとかなる。その自分への信頼があるから、甘えてみてもいいかなと思えました。いきなり書くことだけで稼ごうとは思っていませんが、どこかに就職するにしても、思考の整理・状況の整理のために、もう少しだけ自由になる時間がほしい。とにかく、自分の未来に対して今、ものすごく希望を抱いています。

 他にも、今やってみたいこととしては、占いの実践、マンガ図書室的な機能をもった貸スペースの運営・イベント運営(これについては、あらためて具体的に)など。書くことへの挑戦とあわせて、これまでの経験をいかしたエンタメ軸でのお仕事にも挑戦できないかと考えています。ふわっとしていて具体的な計画をばしっと言えないのが情けないですが、とにかく「山田恵子」への投資と思ってもらうのが、現状では一番しっくりくると思いました。とにかく、楽しく生きるための仕事をします。

「人に頼る」を実践してみる

 お金についてもいろいろ考えました。不景気だし、税金も上がったし、日本どんどん貧しくなってるとか言うし、なんかお金に恵まれない時代に生まれたから仕方ないのかなぁ。倹約してつつましく生きていく宿命なのかなぁって。

 でも、思ったわけです。いや、あるとこにはあるよね?と。今、私の手元にはないけど、持ってる人の手元には確実にあるよね。

 そして、金利も低いし、もし10年後とか20年後のために貯金してる人だったら、1年貸してもらって2年後には返済するって、お願いしてもいいんじゃない?って。2年間の私の成長を担保にして、「おぉ、頑張ってるね」って見守ってもらって、「支援してよかったな」って思ってもらって。

 いや、現時点で「ほんとに返せるの?」って言われたら、何も証拠出せないんですけど。ただ、私の近くにいる人で、私のこと知ってくれてる人になら、信用してもらえるかなって。おかげさまで、そのくらいの人間だと自信が持てるくらいには、これまでまじめに生きてきてるよねって。10年間、人のために頑張ってきたから、1年くらい人に甘えさせてもらってもいいんじゃないかなって。

 この3カ月の自分振り返りの期間に、もっと上手に人に頼れるようになりたい(その上で、人に頼ってもらえる人になりたい)と思っていたのもあり、これは実践の良い機会になるはずだ!という勢いも背中を押してくれました。情けないけど、恥ずかしいけど、ちゃんと恩返しをするって決めて、思いっきり甘えさせてもらう。間違いなく、私の人生で一番の挑戦です。

 そんな経緯で、お願いすることになった「あしながおじさんプロジェクト」です。ほんとに長々とすみません。自分なりの誠意をこめて書きました。よろしくお願いします。

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