プリキュアとヒドゥンカリキュラム
『特急ジャーの変身のタイミングで、なぜ悪者は戦いを挑まないで待っているのか?』
私の問いに対して、小学校低学年の時の我が子は、
「白線の内側に下がってお待ちくださいって言っているでしょ」
という明確な答えを出してくれた。
なるほどである。それならば、待つしか無い。
ま、悪者がきちんとルールを守って待つという姿もなかなか微笑ましいし、悪者でもルールは守るのだと言うヒドゥンカリキュラムがあるので、それはそれでいい。
◆
だが、こちらはどうなんだろう。プリキュアだ。
舞台のプリキュアを見ていて変だと思ったことがあった。
私が見たのは、スイートプリキュアの舞台だったと思う。
舞台では、プリキュアが悪者のジコチューと戦うのである。
客席からは3〜4歳ぐらいの子供たちが
「プリキュア頑張って!」
と声援をかける。
私が変だと思ったのは、
1)暴力で悪を倒すのはいいのか?
2)しかも、よってたかって袋だたきにしているがいいのか?
3)「正義」だったら何をしても良いのか?
である。
そして、これらの問いに、プリキュアは全て、Yes!と答えているように私には思える。
これがプリキュアのヒドゥンカリキュラムだと思うのだ。
◆
たかが、3〜4歳の物語にそんなに文句を言わなくてもと思うかもしれないが、かなり影響力は大きい。テレビだけの影響でなく、映画を作れば80万人ぐらいは見ているのだから。
プリキュアなら、相手を抱きしめて
「ダメだよ、そんなことをするのは」
と言ってあげればいいのにと思う。
プリキュアがやっていることは、自分の国が正しいのだから、他の国を武力で制圧しても問題ないとしていることとあまり変わらないと思うのだ。私は気になる。
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