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家でフィルム引き伸ばしプリントする(その4)

まるまるです。
約1ヶ月前(その3)の投稿後、さらにネットや書籍を漁り、やっと試し焼きをする決心が付きました。

機材:
・引き伸ばし機:Intrepid Compact Enlarger for 35mm & 120(紹介済)
・引き伸ばしレンズ:EL-NIKKOR 50mm F2.8
・印画紙:イルフォード マルチグレード RC DELUXE 半光沢 5x7
・現像タンク:LPL 現像ドラム 4621(紹介済)
・ドラム回転装置:自作(紹介済)
・イーゼルマスク:LPL 5x7(紹介済)
・薬剤:写真1 下記各々300cc事前調合
  現像液 イルフォードマルチグレード(1+9) 20℃で60秒
  停止液 イルフォードイルフォストップ(1+19) 18~24℃で10秒
  定着液 イルフォードラピッドフィクサー(1+4) 18~24℃で30秒
  水洗:流水 5℃以上で120秒

写真1 使用薬剤 ILFORD

試し焼き:
まず、本焼きの露光時間決定のため、引き伸ばしレンズの絞り値とコントラストフィルター番号をずらして全体の1/6ずつ1秒間露光を繰り返してみた結果が写真2です。

写真2 試し焼き

一番最初に露光したF8、フィルターNo2では露光時間が3秒以上は黒くなってしまい、次の絞り値F11、No2では4秒以上が黒くなってしまいました。
続けてF16、No3では5、6秒がまあまあいいかな、と判断しました。

本焼き:
絞り値F16、露光時間6秒の結果が写真3です。
露光時間は、いずれ覆い焼き、焼き込みをすることもあるので5~6秒以上あった方が良いと思い決定しましたが、、、軍艦部がもっと締まりがあり明るくなるはずでした。

写真3 本焼き

初めて現像ドラムで引き伸ばしプリントをした感想
・明るい場所で作業が出来る
・トレー現像と比べて現像、停止、定着液の量が100ccと少なくて済む
・一定回転なので現像ムラが出来ない(と思ってます)
・準備と後片付けが簡単
とメリットだらけですが、
5x7なら2枚、8x10なら1枚しかタンクに入らないので多数枚現像の場合はトレー現像の方が良いかな、と思います。
また、トレー現像の時、現像液に付けて10秒ほど経過すると像が浮かび上がってくる、と言う感動する(らしい)体験が出来ません。

後になってわかった事ですが、選んだネガフィルムは室内自然光で露出機構のないカメラで撮影したため、どちらかと言うと露出不足気味でした。それをエプソンGT-X830でスキャンをする時に自動露出設定スキャン後、さらに画像ソフトで調整(ゴミやスクラッチ除去を含め)したためか、PCモニター画面ではそれほど露出不足を感じず(逆に良い写真と思い込んでいた)、採用してしまったのが失敗でした。

次は、書籍で「標準ネガ」と表現されている明るい部分と暗い部分の諧調(トーン)が整って再現されている過去のネガを探して出して引き伸ばしプリントをしてみる積りです。

フィルム、特にカラーフィルムは価格高騰になっていますが印画紙も同じで(輸入価格で約90円/1枚)、今回、何とか見れるプリントにするまで失敗も入れて8枚も使ってしまいました。

しかし、フィルムで写真を撮り、自家現像、自家プリントする面白さを自分で体験出来ることは作品の出来は別にして、掛かったコスト以上の満足感がありました。やってみて多くの課題が見つかりましたのでちょっとずつ勉強して行きます。

その4 了


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