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価格の付け方

写真は広葉樹天然林の間伐材。
健全な森づくりの為に伐採したものの、
売り先がなかなか見つからない材。

ところが、ある日、「乾燥した白樺丸太が欲しい」との要望が。
在庫確認したところ対応できるので、了承。
「値段を教えてください」と言われたので、
紙の原料として販売している価格の2倍近い価格を提示したのですが…。

「安すぎませんか?」

衝撃でした。丸太は普段の2倍、送料を含めると、紙の原料のおよそ10倍近くの値段。


実は、これまでも売り先のなかった丸太を販売する時、見積をお出しするのですが、
毎回「安いですねー」とか、「こんな安くて良いんですか!?何か申し訳ないです」という感想を頂きます。

こちらとしては、「こんなに高値で売りつけて良いのだろうか…」と思いながら見積提示しているにも関わらず。
林業者や山林所有者はもっと自分たちが扱っている木の価値について勉強する必要があるのではないでしょうか?
もちろん、全ての木が高く売れる訳ではありませんが、市場にはどんなニーズがあって、それを満たせばどれだけ収入が得られるのか、体感した方が良いと思います。

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白樺は一年ほど屋外で天然乾燥させると、カビで黒変したり、木口部分の分解が進み、ボロボロになったりします。
先方に写真を見せて、何度も価格や取引可否などを確認しましたが、正式にご発注いただく運びとなりました。

価格の付け方の匙加減、本当に頭を悩ませます。

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