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和気藹々は何色?

「雰囲気は?」 答えは9割 「和気藹々」
いづこにありや 御社の個性※

就活中に詠める

いくつか会社説明会に行って気づいたこと。質問コーナーでは絶対誰かが雰囲気を尋ね、回答は絶対に「和気藹々」だ。私が興味のある業界に限った話かはわからないが、きっとどの会社も嘘ではないのだろう。実際、和気藹々とした会社ばかりならこの社会の未来は明るい。

でも、なんだろう。このモヤモヤは。何度も同じ場面に遭遇すると胡散臭く感じてしまう。「和気藹々」に対する不信感、を超えてもはや嫌悪感みたいなものもうっすら感じ始めている。もう雰囲気訊く意味なくないか?って。

でも会社側の気持ちもとってもよくわかるのだ。私自身、部活やサークルの新歓時にはこの言葉を使いまくっていた。だって本当に「和気藹々」なんだもの。

和気藹々。とっても便利な言葉だと思う。でも、それって個性の説明にはならないんじゃないかというのが最近考えたこと。例えば72色の色鉛筆で言ったら何色ですかみたいなことを知りたいのに、「明か暗で言ったら明です」って答えられた、みたいな。いやちょっと違うかも。和気藹々はプラスかマイナスの二択のうちの一つみたいな感じになっている気がする。そしてマイナスを答える組織なんてあるわけないから必然的にみんな同じになっていく。本当はたくさんある色の1つであるはずなのに。明るい、アットホームも同様。ポジティブな雰囲気を表す言葉って他にないのだろうか。私が無知なだけなのだろうか。

雨の擬音はあんなに豊富な日本語なのにね。

足りないなら作ろう!どこかにあるなら探そう。あっても使われにくいならこれから私が使おう。雰囲気を表す言葉をもっと豊かに。カラフルな社会をそのまんま表せるように。

※書き言葉の場合正しくは「貴社」字足らず回避のため例外的に「御社」

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