外食の魅力についてもう一度考えてみる

1.まず、店選びの基準について整理してみる。

①一人で行く場合の店選びの基準について

おいしいものを食べつつ、ひとりの時間を楽しみたい。この場合は料理よりも居心地を優先することが多い。食事は簡単にすませて、お酒をゆっくり楽しむバーなどを選ぶ場合も多い。あとは、すきま時間でサッと楽しめる店が重宝する。食事をする場合、常連や顔見知りが多い店は好んでは選ばない。煩いのが嫌だから。でも店主は別。押しなべて予算は控えめ。客と店の距離感が近く、だからこそニーズのアンマッチが一番おきやすいのはこのパターン。

②二人など、少人数で行く場合の店選びの基準

おいしいものを食べつつ、話をしながらお酒を楽しむ時間が欲しくて出かける。店選びからして楽しむ要素なので、お料理の質は大切だし、料理でお店を選ぶ。落ち着いたお店を選ぶ事が多い。初めての店に行ってみる事も多い。初めてを共有するような楽しみ方と言えるかも知れない。客と店のアンマッチが最も起きないパターン。だって客はおいしいものを楽しく食べる時間を通して

③仲間と何人かで行く場合の店選びの基準

この場合、馴染みの店に行くことが多い。あまり店の雰囲気などは気にしない。なぜなら目的はお店に行く事ではないから。行きつけの店なら、料理も分かっているから迷わないで済む。でも、実際は店はどこでも良い場合が多いのがこのパターン。

2.次に、コロナ下にあって、客の店選びの基準と頻度がどう変わったのかパターン毎に考えてみた。

 ①の場合、基準は実は最も変わっていない。ただ、一人なので店に行く理由も一番低い。生活リズムに外食が組み込まれている人や、店主や常連に会うことが日課になっている人は行くと考えられるが、一人なので、行かないという選択肢も選びやすい。外部環境変化の影響を受けやすいといえるが、家飲みで満たされる事は少ない。

 次に②。これは代替手段である『家飲み』がライバルとなる可能性が最も高い。外食とのコスト差を思い知ると、そう簡単には飲みに行かなくなる。でもコストや感染症対策のハードルをクリアしたお店には、頻度は下がれど行く。行く機会を窺っている。だって特別な時間なんだもの。

 ③は、個人の環境変化よりも社会の環境変化を最も受けている。宴会出来ないししたくない。そもそもからして個人としての来店動機付けは最小だった。店としてはコロナの影響を一番長く受ける。

3.これらを踏まえ、店としてどのように変化に対応するのが良いのか考えてみる。




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