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Vout=A×(Vin(+)-Vin(-))この式 無意味ですから(オペアンプの話)

オペアンプの説明に、この表題の式が書かれているものがあります。
無意味というか、意味が無いだけならまだいいですが、混乱を招く原因になりますのでやめるべきだと思うのです。

Vin+とVin-端子間の電圧差を増幅率Aで増幅した値が出力Voutとなる。
これはオペアンプICの動作であって、本質であるオペアンプシステム(オペアンプICと外付け抵抗を含んだ回路の事)の動作ではありませんよね。

オペアンプICの動作など、どうでもいいのです。
増幅率Aは無限大なのですから、Vin+とVin-が何であろうと、Voutは"Hi"か"Lo"に張り付くだけです。 つまりコンパレータの動作そのものです。

オペアンプICの動作は、Vin+とVin-の電位差を増幅する事が本質なのではなく、
負帰還回路によってVin+とVin-を同電位(仮想短絡)に保つ事が本質なのです

オペアンプICの増幅率は常に無限大で制御できないのですから、オペアンプシステムの増幅とは関係ないのです。

オペアンプICの仕事は、負帰還回路によって仮想短絡を作り出しているだけです。
仮想短絡を利用して、R1、R2の分圧比を利用した増幅回路ができるだけなのです。

混乱を防止するために必要な事は、「オペアンプIC」と「オペアンプシステム」を切り分けて考える事です。

オペアンプICの説明は必要ありません。
オペアンプICは単にコンパレータ動作をするだけですので、
その増幅率がどうこう言った所で無意味ですし、混乱を招くだけだからです。


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