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断線すると電流が流れない理由!?

ある記事を読んでいて「電線を断線させると電流が流れない理由」を問うものがありました。

電気専攻の人向けの問いかけと思いましたが、中学生に向けての問いでした。

回答は、もしその間隙(断線した空間)に電流が流れたら「電気的中性」の原理が破れるからだそうです。

つまり、空気中に電子が移動することになり、マイナスの電気を持つ電子が集まって、電気的中性の原理が破れるから。と言う事らしいです。

これの正否に関する意見は、私の無知がバレると恥ずかしいので控えます。
(正直、理解はできませんでした・・・)

この記事の内容とは少し異なりますが、今回は絶縁の概念について書きます。

そもそも単純に絶縁体には電流が流れないという概念を持ってはいけません
電流が流れないから絶縁体なのに、その定義を真っ向から否定するのは天邪鬼あまのじゃくと言われるかもしれません。
でも、物事はそう単純ではありません。

端的に言えば、絶縁体に電流が流れないのは、電圧が足りないだけなのです。
しかるべき電圧をかければ、どんなものにも電流は流れます。

大気という強力な絶縁体でさえ、雷のエネルギーによって電流が流れるのです。

つまり絶縁体と導体の関係は、飽くまで相対的・程度問題なのです。

例えば、EV(電気自動車)内の「制御回路」と「強電回路」の絶縁の基準は全く異なります。 制御回路は12V、5Vの世界で絶縁ができれば良いのに対し、強電回路は数百Vに対する絶縁が必要だからです。

橋を造る時に、どれ位の荷重に耐える設計にするかを真っ先に考えます。
それと同じで、絶縁もどの位の耐圧が必要かを考えるのです。
単純に「電流を通さない物質を使う」だけでは話になりません。

全ての物事は、相対的です。
絶対的な概念で考えてはいけません。

※蛇足ですが、初めの話に戻って「断線したらなぜ電流が流れないのか」
を問われたら・・・
そもそも説明の必要はないと思います。誰も疑問に思わないですよね?
道が途絶えればその先へは行けないのですから。電子の道も同じ事でしょ?
道が無くても進めるのであれば、電子回路が大混乱します。

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