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電磁波は本当に危険なのか?

電磁波は安全なのか危険なのか、両方の意見があってどちらが本当なのかわからい。 データを示して危険と言っている人がいるのだから、やはり危険なのか?
という具合に、この問題は調べても結論が出ずモヤモヤします。

そのモヤモヤが晴れない原因は、安全か危険かの考え方が間違っているからかもしれません。
この問題は、技術的に安全か危険かを考えても埒(らち)があきません。
問題の本質はそこではないからです。

本質は、何をもって安全と考えるのか、或いは危険と考えるのか
なのです。

では、どうして考え方が2つに割れるのか、それについて説明します。

当たり前の事ですが、国は我々の周囲にある電磁波に危険なものは無いと言っています。 それは、きちんと検証実験を行なって、基準を作り、それを満たした製品しか世に出ていないからです。

一方で、電磁波による人体への悪影響はあると訴える人たちもいます。

どちらも間違っていないと思います。
対立する意見なのに、どちらもあっているとは変かもしれません。
しかし、物事はそう単純ではないのです。白黒つけてはいけません。

両者の違いは「数」です。

国は、ほぼ100%安全だから問題ないと言っています(私の解釈では)。
対立する人たちは、完全な100%ではなく、ごく稀に問題は起きていて、それは
ごく稀であっても問題である、と言っているのです。

我々の身の回りで、電磁波による害を受けている人はほぼいないはずです。
でも100%ではないかもしれません。

何事もそうですが、100%ではなくても、100%に近ければ問題なしと判断するわけです。 ワクチンだってごく稀に死亡する人が出ますが、中止になりません。 一定数死者が出ない限り問題にしないわけです。

100%以外許可しないなら、世の中なにもできなくなります。
航空機がいくら安全とはいえ、事故で死者がでる事があります。
だからと言って、問題視して中止にはならないのです。

つまり、その考えを当てはめれば、電磁波は安全と言えるでしょう。

一方で、危険だと訴える人は、ごく稀でも発生する事を問題視しているわけですが、この考え方が間違いとは言えません。
その少数の中に自分が入らないという保証はないのですから。

私は仕事柄このような考えをよく聞きます。
製品の品質を考える時に、例え故障率が1ppmだとしても、その不良品を買ってしまった人にしてみればそれが100%なわけです。 他の人の物は殆ど正常品であることなんて関係ないわけです。 1ppmなんて意味がなく、それは製造側の理論でしかありません。 それでも製品なら修理/交換で済みますが、命ならそういうわけにはいきません。

まとめです。
電磁波はほぼ制御されていて、因果関係の不明なごく稀なケースをのぞけば安全である事は間違いありません。 (現実が証明しています)

でも、その稀なケースが自分に降りかかってくる可能性を無視できないのであれば、危険と判断して電磁波の環境に気を遣う必要があります。

この「ごく稀」を気にするかしないのか、そこがこの電磁波問題の本質であり、
意見の分かれる所なのです。

でも、それが理解できたところで、「気にするか、しないか」はどうやって決めればいいの?という新たな疑問が湧きます。
そこは説明のしようがありません。気にするかしないかは理屈じゃありませんから。

イメージとしては食品添加物やワクチンなどと同じです。
この二つだって、危険性を訴えてる人たちはいるのに、普通に認可されて使っているのですから。


蛇足ですが、
ごく稀なケースって何?。それを研究して排除すれば100%安全になるのでは?
と思う人もいるかもしれません。
そもそも、ごく稀な現象は、因果関係をつかむ事ができないのです。
ですので、電磁波の何が原因なのか、もっと言えば本当に電磁波が原因なのかすら分からないわけです。

また、電磁波が人体に与える研究論文が多く出ていますが、
その成否は分かっていません。 分かっていれば当然基準に落とし込まれるわけです。 論文は新たな事実を発見してそれを手柄にしたい訳で、必ずしも信用できるものではありません。

「電磁波(製品)は体に悪い」という前提に、それを実証するデータが出ないかを検証している人が沢山いるわけです。別の研究でたまたまその傾向を見つけたならまだしも、初めから電磁波が体に悪いというデータに着目しているわけですから、そのようなデータが抽出される可能性は高いわけです。
(説明は省きますが、そのデータで因果関係が決定できるほど単純ではありません)

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