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オペアンプの内部回路を勉強しても オペアンプは理解できない(内部回路は関係ない)

オペアンプを理解する為に、内部回路(等価回路)を勉強しようとする人がいます。或いは理解させる為に内部回路を説明しようとする人がいます。
しかし、それは意味がありません。なぜなら、オペアンプの動作はコンパレータそのものだからです。

内部回路を勉強しても、コンパレータと同じ動作をすると解るだけで、オペアンプがなぜあのような動作をするのかを理解する助けにはなりません。

オペアンプ単体の理解は、「コンパレータ動作をする」それだけで終了です。
そしてオペアンプ単体の役目は、増幅ではなく仮想短絡を作り出す事だけです。

オペアンプはコンパレータと同じなので、出力は常にフルスィングです。
つまり、"H"か"L"です。
それなのに、実際はHやLに張り付く事なく、その中間の値が出ています。

なぜそうなるのかを理解する事が、オペアンプを理解する上で重要なポイントとなります。

中間の値はフィードバック回路(出力端子をー端子に接続)が作り出しています。
+端子の値を超えたら反転(Lに向かう)、+端子の値を下回ったらまた反転(H方向に向かう)、これの繰り返しです。

この動作が早い為に、H、L、H、L・・・と振り切れずに+端子の値をまたいで、
いったりきたりします。 つまり+端子の値を中心に振動している状態です。
その振幅が限りなく0に近いので、発振しているようには見えず、+端子の値に張り付いて見えるのです。 これが仮想短絡(イマジナリーショート)です。

この仮想短絡がどのように増幅回路に寄与するのか、それはここ→(オペアンプの基本原理)に書いてありますので一読下さい。 増幅の基本原理は分圧回路です。分圧比が増幅率になります。オペアンプの中で増幅しているのではありません。

オペアンプが理解しにくい原因は、「オペアンプ内で増幅している」と誤解させるような説明が多いためです。 増幅させているのはオペアンプの周辺回路であり、オペアンプ単体は、仮想短絡でそれを補助しているにすぎません。



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