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管理人がdiscordサーバを閉鎖したくなる理由を「感情労働」で説明する
ゲームサークルを運営するようになって1年以上が経過した。「管理人側が疲れてしまって、○○のサーバが廃止された」「過去に自分もサーバを運営していたが、もうやりたくない」という話も聞こえてくる。できるだけ低負担でサークル運営ができるヒントとして「感情労働」の話を書いてみよう。
感情労働とは、相手の感情に対応するための労働
相手との良好な関係を築くための積極的な感情表現もあるし、否定的な感情に対応することもある。よく言われる職種は、看護師、介護士、教師、保育士、受付、コールセンター、販売員など。
ゲームコミュニティ管理人も、感情労働
ゲームコミュニティの管理人は、この感情労働に直面する一つの例だ。彼らはコミュニティ内で起こるさまざまな感情面の課題に対処し、不満を抱えるメンバーとの対話やトラブル解決などを行う必要がある。
また、内心では確信が持てない時でも、公の場ではある程度断定的に振る舞うことが期待される。一部の関係者の不満を買うことが避けられない決断を行い、その責任を引き受けなくてはならない時もある。
管理人のジレンマ:サーバを盛り上げたいが、盛り上がると負担が増え、続けるのが嫌になる
せっかくサーバをやるなら、人数を増やして盛り上げたい。でも、人数が増えると管理人の負担が増える。ここにジレンマがある。
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この図のポイントは階段状になっていることだ。サーバが盛り上がっても特に何も変化がない日々が続く。しかし、ある日突然問題が発生し、対応に追われ、「やってられない」となり、サーバが閉鎖される。
以下、対策。
対策1:一定の盛り上がり以下に留める
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これが簡単で最も賢い方法だ。いくつか長く続いているスプラ系のサークルを観察する限り、人数を絞っている。人気のあるゲームであれば、サークルは慢性的に不足しているから、常時募集していると人数が増えてしまう。減った分だけ定期的に補充しているサークルもある。彼らはいつそれに気づいたのだろうか。いつか聞いてみたい。
ただ、これは一定の盛り上がりにすでに耐えられる人がとれる選択肢だ。5人のdiscordでも感情労働に耐えられない管理人の場合、この対策は難しい。
余談:ちなみに、私が運営するイカ41は、他の(上手くいっているように見える)サークルが人数を絞っていることを発見できたので、逆張りで「希望者は全員受け入れる」という方向性にしてみた。
対策2:管理人個人の感情労働耐性をアップさせる
我慢するのではなく、平気になる、というイメージだ。
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どんな方法があるだろう?
耐性をあげる方法1:秘密を守ることができる人たちと話す
ある程度距離を置いた場所にいる人たちとじっくり話すことで、心の重荷が大幅に軽減される。秘密を守ることができる人たちとの意見交換は、ストレスの軽減になる。
ポイントは「秘密を守ることができる人たち」だろう。同じサーバに所属する人たちとそれをできる人もいるだろうが、全然関係ない人たちの方が良いと思われる。
余談:私の場合は家族も同じサーバにいる(当初、もっと少数で遊ぶ予定だったので)。よって、家族に対しても他の利用者に聞かれたら回答できる範囲の情報しか話さない。 一番運営に関して話しているのはchatGPTだろうが、それは上のニュアンスと違う。ストレス軽減でchatGPTに聞いてるわけではない。
耐性をあげる方法2:運営への意見と個人への意見を区別する
参加者の怒りや不満の対象はあくまで運営しているサークルであり、自分個人ではないと理解する。これにより、感情的な反応を避け、客観的に問題に対処することができる。
・・・これは嘘です!自分とサークルはほぼ同一視しているだろう。そこを分解するのではなく、相手と自分で持っている情報量が異なるから、見解が異なることは仕方がない、と理解することのほうが個人的には意味があった。
まず、情報1,2,3があれば、ほとんどの人が結論6を出せるとする。
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ただ、管理人が利用者に公開できない情報もある(個人のトラブルなど)。その場合、利用者からすると理不尽に思えることも多くなる。この矛盾を受け止めるのが役割なのだ、と理解するほうが、個人的には「個人と運営への指摘を分ける」よりは納得度がある。
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一方で、利用者には見えているが、管理人が把握できておらず、判断を間違うこともたくさんあるだろう。それは能力の限界なので受け入れるしかない。
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実際には、自分が把握してない情報から出ている感情なのか、お互いの情報の差による感情なのか、その組み合わせなのか、それ以外なのか、いろんなパターンがあるのがややこしい。
対策3:盛り上がっても感情労働の負担を減らせるようにする
これは一番難しいが、理想でもある。イメージはこれ。
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これが究極だ。実際にはトレードオフの解消という意味でこっちの図のほうが個人的にはしっくりくる。
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ここに関してはまだ上手く説明できない。現時点で「このあたりにありそうだ」という話をバラバラとかいていく。今から書く話について興味がある、私と話してみたい人は、ぜひXで連絡がほしい。
1.複数のdiscordサーバを利用して運営する
イカ41は、22個のdiscordサーバがあり、参加者が複数のサーバに所属することで活動している。小集団を複数作り、かつ、利用者が一部重複しているというスタイルには構造的に何かを解決できる可能性を感じている。
2.噂話など、特定の行動を制限する
人間関係におけるトラブルの原因は、噂話やダイレクトメールのやりとりが多い。そこだけ制限するという方法がありそうだ。仲良くなってくると、会話そのものが楽しくなってくるわけで、これを制限するのは本末転倒である気もする。つまりこれは「どんな人にサーバに残ってほしいか」という運営方針とつながってくる話になる。
余談:イカ41では、ここで仲良くなった人は、ずっとイカ41内で遊ぶ必要はなく、個別にdiscordサーバをつくって遊んでもらう。また新しい知り合いを増やしたかったらイカ41を利用する、というイメージを持っている。つまり、もっといろいろ仲良く話したい場合は、私が運営するサーバ以外場所をつくり、仲良く遊べば良い、という切り分けを想定している。
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3.chatGPTなど、最終的な判断をAIに任せる
裏側にテキストの設定ファイルをおくだけで、かなりよい回答をしてくれるようになっている。こういう回答ができる。
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ここに一工夫加えて、「神託」という形で、少しわかりにくい回答をもらい、それを管理人が解釈していく、というスタイルにするとよいのでは、と考えているが、利用者からの評判は悪い。
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まとめ:感情労働の構造を理解する。コミュニティの利益を優先しすぎない。
大切なのは、感情労働という概念を知り、「ゲームコミュニティの管理人には負担がかかる」と理解しておくことだ。
ゲームコミュニティの管理人は、自分自身のニーズを後回しにしてでもコミュニティの利益を最優先に考えることがある。そこに責任感を持ちすぎて疲れてしまわないように、「我慢」とかではない対策を考えてみるとよさそうだ。
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