デンツーなんぞ、潰れてしまえ

 前回の文章で、デンツーの経営陣にビジョンなど無いのでは、と書いた。
 あら~、あったんですねえ。経済産業省とつるんでパソナともお友達状態でした。この緊急事態に、自粛で壊滅寸前に追いやられている中小企業への支援策に絡んでのピンハネ業務。
 恥を知れ、恥を、というビジョンである。
 もともとデンツーは、戦犯パージで職に就けなかった人材を子会社のデンツー印刷に抱え込み、パージが解除されるとデンツー本体に移して、その後の国家プロジェクトを担ってきた。
 戦前戦中の優秀な人材と、ロクでもないクズ連中を戦後に送り込む任務を同時にこなしてきた。
 ラジオやテレビなどはデンツーが作り出したようなモノなので、ピンハネ業務にも必然性がある。1980年代あたりまで、それで圧倒的なパワーを発揮して、巨額の利益を上げて来た。
 しかし1990年代からの、バブル崩壊後の「失われた30年」は日本の産業全体が衰退していたので、デンツーにも陰りが見えていた。にも変わらず株式上場して、投資家からの莫大な資金を搔き集めた。
 資金も集めたが、上場した以上は企業市民としてのコンプライアンスとマナーも求められる。「角を矯めて牛を殺す」如くに得意技が使えなくなっていた。
 コロナ騒動が、そんなデンツーの生き残り策を明るみに出してしまった。これまでも権力とつるむ事など数限りなくやってきたはずだ。
 戦後、自民党がやってきたことの集大成が安倍政権である。国会での数のチカラを背景に、黒も白と言いくるめる。税金による国務遂行を幽霊会社に発注し、その背後のオトモダチ企業群で山分けする。
 もはや「横領犯罪」である。脱税よりもアクドイ、税金の私物化である。
 権力者と一蓮托生になってしまえば、企業市民としてのコンプライアンスも問題にされない。「共犯者として生き残るビジョン」であった。
 同列に並ぶパソナなんぞは、犯罪を業務としている。企業がリストラする際の指南役を務め、再就職支援などという美名のもとに、労働者に「あなたには能力が無かったから、仕方ないでしょう」と自己責任を迫って諦めさせてきた。解雇手順において、法律違反にならないギリギリのグレーゾーンまで指導してきた。
 格安なリストラ策のコンサルとして、暴利をむさぼって来た。
 デンツーもここまで悪辣な連中と組んだ以上、国民からのキビシイ指弾を受けるだろう。マスコミの論調は抑えられても、世論を完璧に敵に回してしまった。
 イーズカは、21世紀に広告会社なんぞは必要ない、と思っている。映像制作会社があれば、広告会社が差配すべきことなど残っていない。ネット企業は自社で広告媒体を持っており、広告も販促も自社でやってしまう。
 そんなカタチでカネヅルを失った挙句が、権力者のお先棒担ぎなら、すでに存在価値は無い。
 放っておいたら潰れるような会社ではない。業界でも最後まで生き残る会社である。
 もう取締役会で「解散」を決議すべきだと思う。社会から必要とされていないのだから消え去るべき、という当然の帰結である。

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