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オンラインで式典配信①

学校内で周年行事を行うことになり,式典会場には限られた人数が着席し,大半の生徒と式典会場に来られない方向けにはYoutube Liveで配信するという,ハイブリッド型の式典を行いました。今回は,広い会場でカメラの映像をどうやってビデオミキサーまで伝送するかのお話しです。

HDMIケーブルは長距離伝送が苦手なようで,規格化されている訳ではなさそうですが5mくらいまでが限界なのではないかと勝手に思ってます。Amazonを調べてみると,長いケーブルも売られていますが,レビューに映らなかったというコメントを見ると二の足を踏んでしまいます。しかも式典の配信という,替えがきかない場合はなおさらです。

長いHDMIケーブルを使わずに映像を遠くまで伝送するには,次のような方法があるようです。今回は①の方法を採用することにしました。

①HDMI→SDI/SDI→HDMI変換による伝送
SDIはシリアル・デジタル・インターフェースの略称で,放送業界等では実績のある伝送方法です。やったことはありませんが,100mくらい延ばしても大丈夫なんだそうです。今回は50mの延長をしましたが,ノイズ一つなく伝送できました。なお,HDMI→SDI/SDI→HDMI変換は,ブラックマジックデザイン社のマイクロコンバーター,ケーブルはカナレ社の12G-SDIケーブル(50m)を使いました。特に設定など必要なく,つなぐだけで使えます。ただし,SDIケーブルは硬いので巻くのが大変です。
機材はアマゾンでも入手できると思いますが,自分はレンタルならパンダスタジオ,購入ならサウンドハウスを使うことが多いです。

Micro-Converter-HDMI-to-SDIのコピー

Micro-Converter-SDI-to-HDMIのコピー


②LANケーブルによる伝送
なじみのあるLANケーブルに変換して伝送する方法です。アマゾンで検索すると,たくさんの商品が出てきます。私の勤務校では,普通教室内でのHDMI信号の伝送にこの方法を使っています。手に入りやすく,扱いやすいケーブルで敷設できるので,そういう意味では最も敷居が低いかもしれません。

③ワイヤレス機器による伝送
ケーブルを敷設する必要が無いので,ケーブルを敷設できないような場所間での伝送には良いかも知れません。レンタルショップでも扱いがありますが,リハーサルの日にも使おうとして,レンタル日数が長くなると結構なお値段になります。今回はカメラから見通せない場所にスイッチャーを置く必要があったことと,費用的な問題からこの方法はやめました。

まとめ
今回は映像信号を遠くまで伝送する方法についてまとめました。カメラの信号を伝送していますが,パソコンからの映像も同じ方法で伝送できます。広い会場で映像信号を引き回さないといけない場合に参考になれば幸いです。次回は音声信号を既設のミキサーから取り出す方法をまとめます。




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