凸レンズの性質実験

中1の物理単元に凸レンズの性質について学ぶ単元があります。最も身近な凸レンズの利用には、虫眼鏡があります。花や昆虫などの小さいものを観察するときに使う道具ですが、このときに眼の中にできる像を「虚像」といいます。虚像は見ている人の眼のなかだけにできる像で、当たり前ですが他の観察者からは見ることができない像です。

それに対して、カメラで撮像素子(昔ならフィルム)上にできる像や、プロジェクタや映写機がスクリーン上に映す像は実像とよばれ、観察者の誰からも見ることができる像です。

今回は、この実像を使った道具である「カメラ」と「プロジェクタ」の仕組みを理解するための実験を、iPadと凸レンズ、スクリーンを使って行いました。

まずはiPadで写真を撮影し,Keynote上に写真を配置します。上下・左右が判断しやすい写真のほうが、凸レンズの性質を理解しやすいので、風景など見慣れた場所の写真を使うようにしました。

その後,その写真を光源として,光学台上に置き,はっきりと像が映る位置にスクリーンを移動させます。しかし,上下・左右がひっくり返っていることに気づきます。この像のことを「倒立の実像」とよびます。

iPadであれば,画像を上下・左右に変えるのはとても簡単です。Keynoteで写真を上下・左右反転をするだけです。

風景写真の上下・左右を反転させて結像させているようす

外で写真を撮る時間がなければ,Keynote上に文字を入力して,それを表示させることでも実験は可能です。光学台にもともと備えられている光源を使う実験と本質的には変わりませんが,やはり自分が撮ってきた写真がスクリーン上に像を結ぶのは純粋に驚きや喜びを感じるようです。


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