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「あなたにいいねを伝えてみたら」 vol.1

こんにちは。「いいねの日」メンバーの星野と申します。

2023年のいいねの日に向けた新企画「あなたにいいねを伝えてみたら」。
その第1走者を務めます。よろしくお願いします!

まずは「いいねの日」について簡単に。

いいねの日(エールを送る日)とは?
自分や他者にエールを送る機会を作り、日常の小さな幸せを増やすことを目的に活動する有志の団体です。毎年1月12日は「いいねの日」として企画を行っており、日本記念日協会からも認定をうけている記念日です。

2023年のテーマは「言いそびれていたいいねを伝えてみよう」。

今回の企画は来年のいいねの日に向けて、わたしたちメンバーも日頃伝えそびれていたいいねを「あの人」に向けて伝えてみようというものです。

3人の方に行ったインタビュー。伝えてみたらどんなことが起こったか?ぜひ一緒にお楽しみください!

「あなたにいいねを伝えてみたら」詳しい内容はこちらにも。


1.星野が送りたい「いいね」な人


まずは今回、星野がいいねを送った方について。

名前:松山胡桃さん(以下、くるみちゃん/くるみ氏)
星野との関係性:
2020年に「言葉の企画」という講座で再会し仲良くなった友人
(出会ったのは2019年の宣伝会議主催の講座ですが、当時はまったく喋らずの間柄でした。)

何をしてる方?:
IT系大手企業でプロダクトづくり。そのかたわら、新宿でご両親が営む台湾料理屋&居酒屋「味王」の看板娘としてお店を盛り上げています。言葉の企画メンバーはもちろん、多くの方が日々足を運ぶ憩いの場であり家のような場所です。ちなみに2021年になんと50周年を迎えました!!
左、わたくし。右、くるみちゃん。

2.いいねしようと思ったこと

「言葉の企画」で再会し、仲良くなったタイミングはちょうどコロナが広がり始めた時期でした。そんな中くるみちゃんはお店を盛り上げるべく、50周年と合わせてクラウドファンディングに挑戦。支援金額300%を達成させました。そのほか営業時間外のランチライムに「くるみ喫茶」というカフェや、オリジナルクラフトジンジャーエールの試飲イベントに、読書会、宮崎のピーマン販売イベントなど、「場」を活かしたさまざまな企画を次々と実施。みんなが集うための場所を作り続けてくれました。

何度足を運んだか分からない味王。これまでより人に会いづらくなった今だからこそ、こういう場所があることってすごくありがたいと感じていて。そんな場所を作り続けてくれているご家族やくるみちゃんへ、感謝も込めて気持ちをちゃんと伝えておこう!と思ったのがインタビューをお願いした背景でした。

ちなみにお願いしたときのくるみちゃんの反応がこちら。

この反応、こちらこそ嬉しい。笑

インタビューでは、気持ちを伝えるとともに味王の看板娘としてお店を盛り上げるその原動力や今日に至るまでのエピソードを聞いてみました。普段はワイワイすることが多いし、改まって話すのはちょっと恥ずかしさもあったのですが、せっかくの機会だと思い少し踏み込んできました。

・・・

味王の看板娘として、盛り上げつづける姿に“いいね”

僕と、味王&くるみちゃんファンの、言葉の企画仲間
星:今日はインタビューというより星野からくるみ氏への愛の告白みたいな感じで、いいねを伝えつつ今日にいたるまでの話とかを聞けたらと思ってます!(笑)

く:了解です、愛を感じるな(笑)

星:実はインタビュー対象は自由だったんだけど、真っ先に「くるみ氏じゃない?」って思ったんですよね。

く:えー!嬉しいー!

星:味王のこれまでのことを「いいね」したいなって。コロナで大変な時期にたくさん動いてさ。今またどうなるかわかんない状況だと思うけど、その中でも日々たくさんのお客さんが来てて。そういう状況を作ってることに対して、めちゃくちゃ素晴らしいなと思いまして。こういうことって普段言わないし改めて言う機会もなかったんだけど、ちゃんと言った方がいいなと。

く:嬉しいー。

星:その中でも特にクラファンをやるまでの経緯とかいろんな人とコラボして企画をやっている話について聞きたいなと思ってます。

く:了解です!


お店が無くなってもしょうがないと思ってた

星:たぶん2020年後半くらいから味王に来るようになったんだけど、意外とそれまでのことってあまり知らないなって思って。

く:あー、2020年の言葉の企画が始まった頃※)のこととかねー。

※)言葉の企画2020が始まったのが、2020年の6月

星:そうそう。その頃はどんな風にお店と向き合ってたの?

く:言葉の企画をやってた頃はねー。モヤモヤしてるときだった。それこそ通販やろうとか話してたんだけど。思いついては、それをやっても微妙だなーと思っちゃって進まなかった時期。正直お店をどうするかよりも、本業で稼いで店がなくなっても大丈夫なように生きていこうという考えの方が強くて。

星:うんうん。

く:今でこそ看板娘感を出してるけど、無くなったらそれはそれでしょうがないかなって気持ちがあった。


苦しい時期に浮かんだ、常連さんの顔

星:そこから、何か心境の変化があったの?

く:コロナで状況が結構変わっちゃってね。余計ひどくなったときに店がなくなる可能性が現実味を帯びてきて。言葉の企画のみんなはまさにそうだけど、私ってこの店のおかげで繋がった人たちがたくさんいて。あとたまに常連さんが帰ってきてくれて、大きくなったねーみたいな会話をしてくれる。なんかこの人たちにこうやって声をかけられてきたことによって、今、初対面の人でも最初から好きって思えたり、人に好感とか興味を持てるようになって。そういうのを周りの人のおかげで作ってもらったから、お店無くなっちゃうの嫌だなって気持ちが強くなったんだよね。そこから、今まで模索しては終わってたものを、失敗してもいいからやろう!って思い始めた。


実験の気持ちでとにかく手を動かす!

く:くるみ喫茶なんかも、味王ではランチをやってないからその時間帯に何しようがお店にとってそんなにマイナスにならない。もちろん光熱費とか人件費はかかるけど。笑 そう思って利益が出なくてもいったん実験の気持ちでやろうって始めたんだよね。他の人とのコラボも同じように実験で、一緒にやってみて方向を変える子もいればさらに突き詰めていきたいと思って商品化する子もいたり。みんなの何かしらのきっかけになっていくのを見て、そういう場を作れるのいいなって。それこそジンジャーエールの販売とかって最初に売る場所を借りるのが大変で。うちの場合は友達だったし、その子が来ることでその子の友達もみんな来る。それがいいと思ってた。

星:場所としての可能性がこんなにあったんだって発見だった。

く:まあでもそれはなんか自分が思いついたというよりみんながいたからそうなっただけだと思ってて。本当に人のおかげだなってずっと思ってる。


味王を、人が集い、いつでも帰ってきたくなる場所に

星:人との出会いを実感したのは徐々に?きっかけがあって?

く:徐々にな気はする。前に、それぞれ知り合いがいる別々のグループが来たときに、そこの友達同士も繋がってたことがあって。それを見たときに、この場があるからそうなったのかもって思い始めたかな。

星:くるみちゃん自身、繋ぐ人だもんね。

く:自分も繋がれて嬉しかった記憶とか経験があるから、繋ぎたいなって思ってて。ただ自分の中で、人を繋ぐとか人と繋がるとき無理して繋がろうとしてもあんまり上手くいかない。その場で連絡先交換しても、また会おう何かやろうって意外と声かけづらい状態のままだったりするから。何回か会って乾杯しながら会話もして、お互い合うなって思ったら仲良くなってくれたらいいし。そうじゃない場合は無理して仲良くならなくてもいいと思ってる。そういう場を作っていきたい。

星:今後、どんなお店にしていきたいとかあるの?

く:クラファンのページに書いたことと基本的には変わっていなくて、いつでもみんなが帰ってきたくなる場所を作ってあげたいかな。とはいえ自分一人の人生も考えたときに、100%味王はやめようと思ってる。100%だと味王の進化って10くらいしかいかないと思ってて。50%は味王、もう50%は外で勉強するとか経験することによって味王の進化も100くらいまでいくと思うんだよね。


100%のエネルギーをすべて注がず、距離感も大切にする

星:距離感をとって、入り込みすぎないようにするって大事かもしれないね。

く:お店との付き合い方は、自分の中で気持ち10周くらい考えてて。高校生とか大学生のころはもっと遊びたいとかもっと勉強したいとか。でもお店が人を雇うお金もないから手伝わなきゃなとか。お店に行ったら行ったでお客さんと話すのが楽しくて。どうやってお店と折り合いをつけようかずーっと考えてて。一時期、味王を100%にしたときにお店のことめっちゃ嫌いになっちゃって。

星:それはいつくらい?

く:大学生のころかな。授業も就活もすべて終わったあたり。せっかく手伝いに来たのに、全然楽しくないなって。気持ちが乗らなくて機嫌も悪い。でもそのままお客さんの前に立つわけにもいかない。その後、社会人になってからは味王10%くらいにしたときもあって。そうするとそれはそれで親が大変そうで。その状況で手伝ってるうちにコロナが来た。その頃に、やっと距離感を見つけた感じかな。


悩みぬいた時間が、ブレない覚悟に

星:今までを振り返って、この時期は特にしんどかったとかある?

く:ずっとしんどかったけど、3.4回目くらいの緊急事態宣言のときかな。うちはお酒出さないけど周りは出すし、補助金減らすって言われるし。大して補助金は出ていないのに貰えていいなって飲食店は叩かれるし。あとは常連さんって一回お店を離れると帰ってこないんだよね、習慣として来るものだから。そのときはきつかった。あんまり宣伝もできないしね。んー・・・って感じだった。

星:そこから今日まで、継続して走り続けられているのがすごいよね。

く:クラファンを通して、本気でちゃんと向き合ったって思えたんだよね。2021年に最初のnoteを書いたときの時間も経て覚悟が決まったというか。キャッチコピーの師匠がいるんだけど、文章を見てくれて。そのとき「くるみが味王について書くときの集大成のコピーだと思いました。」って。私のこれまでを見ていて覚悟が決まった文章がめちゃめちゃ伝わってくるって。洒落てることを言ってるわけではないしポスターになるようないいコピーを書いてたわけではないんだけど、私の真っ直ぐな言葉がちゃんと届く形で収斂されてるねって言われて、それはめちゃめちゃ嬉しかったかな。

星:嘘がなくて、全部すっと入ってくる文章だったなー。

く:クラファンの文章ね、1時間くらいで書いたの。2月からnoteを書いてたからだと思うし、ずっと考えてたんだと思う。自分の人生の中における、お店とかみんなのこととかね。だから書かなきゃってなったときにすべてが繋がったみたいな。元々お店を知ってる人がいい文章だねって言ってくれるのは嬉しかったし、文章を読んで初めてお店に来て応援してくれた人もいたりして。人に想いが届くってこういう経験なのかもなって思った。

星:じっくり考えて整理したからこそ、「失敗してもやってみよう」って覚悟が決まったというか。

く:それはあるね。何度も書いては消してを繰り返して。めっちゃ書いてたと思う。

クラウドファンディングに寄せたくるみちゃんの言葉はこちら。


これからも、人と人を繋ぐ企画を作りつづける

星:今後、味王で新しくやってみたい企画とかはある?

く:味王の看板娘・看板息子シリーズをやりたいなって!1日店長ほどではないんだけど、その人がいるからその人の友達が来やすいみたいなコミュニティの場にしたくて。あと1日店長とかやりたい人、意外といるじゃん。でも1日店長って結構責任が発生するから、看板娘・看板息子くらいのほどよさにしてみんなと喋ってもらうところを手伝ってもらう企画はありだなって。あとは味コンかな。(※味コン・・・味王で計画中のいわゆる合コン)

星:味コンはぜひ参加したい。

く:あのねー、もう紹介して要望が多すぎて疲れちゃって。個人からの。笑 

星:紹介してってたくさん来るんだ?笑

く:めっちゃくる!信頼いただきありがたいんだけどね。ただみんな会ってみたら違うみたいなこともあるじゃん?あとは1対1だとその人がありかなしかでしか見なくてもったいないと思ってて。恋人関係ではないけど友達とかビジネスパートナーだったら相性いいこともあるのに、1回会っただけで関係が切れちゃうのはもったいないから、まずは複数人で会ってみて、もしかしたらいい人いるかも?くらいの気持ちで参加してもらうのがいいんじゃないかなって思ってる。

星:そこも、これまでみたいに人と人を繋ぐ場所になるってことだもんね。

く:それで味コン複数回やって上手くいったら、そのスキームを他店舗に売り込む。(笑)

星:そこは「現職脳」だね。(笑)


3.あなたにいいねを伝えてみたら


インタビュー後はいつものように乾杯。

「絵文字の使い方についてなら1時間話せる」

というくるみちゃんの気になる一言から延長戦へ突入。

説明すると、相手の気持ちや状態を見た上で、どういうリアクションが良いかを考えて絵文字を使い分けているんだそうです。

日頃から頼みたいことや相談があったとき、気さくで明るいトーンで返してくれて気持ちが楽だと感じていたこともあって、この話はとてもしっくりでした。

ちなみに社内でも上司から、「くるみちゃんへのリアクションだけみんな早い」と言われるらしく、居合わせた星野ともう1人は「分かる!」と食い気味に共感。

とにかく明るくて、お店に行くと元気よく「おかえり!」と迎えてくれる。気づけば終電間際まで長居してしまう居心地のよさは、相手との距離感や関係性を大事にするくるみちゃんの、明るさで上手に隠して僕らが気付かないくらいの細やかな気配りがあったからかもしれない。そんなことを考えながらお酒を飲み、ひっそりとジーンと来ていたのはここだけの話。

これまで1対1でじっくり話したことがなかったくるみちゃん。緊張と少しの恥ずかしさでややかしこまってはじまったインタビューだったんですが。終わりを迎えるころには、前よりも懐を見せられる、そんな関係性になれたような気がして、まだまだこのまま語っていたいと感じる幸せな時間が待っていました。


4.最後に、ちょっとしたお知らせ。


いいねの日が制定されて、早2年。
初めてのオフライン企画を開催することになりました。

日程:2023年1月9日(祝・月)
場所:アーツ千代田


「いいね」「すき」「ステキ」「すごい」「がんばれ」

そんな自分が受け取ったら嬉しい思いを
リアルで、オフラインで、なんの隔たりもない場所で
今だからこそ伝えたり考えたりする機会を
作りたいと思っています。

詳細はおって、いいねの日にてお知らせします!
どうぞお楽しみに。


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