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一太郎だと電子書籍化が簡単、ただし……

1.一太郎でKindleのすすめ

「はるかな昔」というタイトルからまたも離れるようですが、話題にする一太郎は、もはや「大昔のワープロソフト」のようなものだから、ということでご容赦を。下の『宮殿のアルファベット』は、原稿から電子書籍向けEPUBファイルまで、すべて一太郎で作成しました。

 私は前世紀からの一太郎(とATOK)の愛用者なのですが、一太郎が電子書籍化の用途に向くことを知ったのは、つい最近のことでした。今や、縦書き作品のKindle化には一太郎が一番と考えています。ついでに、これを使えば、絶滅が危惧される日本オリジナルのアプリの存続にも貢献できます。

 仕事なら、通常はWordでないと都合が悪いでしょうが、Kindle個人出版は自分ひとりで完結できます。使用者が少なく、「流通」に向かない一太郎の欠点が問題にならないのです。Kindle化を考えているなら、購入する価値があると私は思います。ただし、Kindle本の収益化は困難なので、コスパではなく満足度において価値があるということです。

2.一太郎はEPUB化が簡単

 一太郎では、文書をEPUBファイルとして簡単に保存できます。マイクロソフトWordでは、こうはいきません。Googleドキュメントは無料な上にEPUB保存が可能ですが、縦書きの文書編集ができません。

 以下、初心者である私が初心者らしいつまづきをしながら学んだことを記します。これから始める人の役に立てばと願っています。

 一太郎でのEPUB保存の手順は、以下の通りです(私が使用したのは一太郎2018ですが、最新版も事実上同じです。下の追記の2を参照)。

 一太郎で文書を作成したら、プルダウンメニューの「ファイル」→「他形式の保存」→「EPUB保存」。または、ツールパレットの「書籍編集」→「文書編集」の「保存」→「EPUB」で保存。しかし、ここで一つ落とし穴。

 プルダウンメニューにもツールパレットにも、「Kindle/mobi(保存)」という項目があり、ついKindleと表示されている方を選びたくなります。でも、選んではいけません。Kindleでは、2021年8月1 日以降、mobi ファイルではなくEPUBファイルでのアップロードが原則になったのです(詳細は省きます。が、大抵はEPUBファイルを選んでおけば間違いありません)。

 次回、EPUBファイルのAmazon Kindleへのアップロードに進みます。トラブルの顛末もあり? なお、私自身の備忘録も兼ねて記しています。情報の正確さについては保証できません。

追記
1.
上記記事中、「ツールパレットの「書籍編集」→「書籍編集」」となっていたのを、「ツールパレットの「書籍編集」→「文書編集」」と訂正しました。早速、不正確でお恥ずかしい。
2.
手持ちの一太郎2018を元に記述していましたが、一太郎2022体験版をインストールして確かめたところ、この記事に関しては最新版の2022とほとんど違いがないと確認できました。なぜ体験版にしたかというと、一太郎2023のリリースが間近いこともありますが、2022から始まったATOKサブスク化も理由になっています。この件については、いずれ触れるつもりです。


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