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住む場所を考えてみる

「なぜあなたは今の場所に住んでいますか?」昔参加した西村佳哲さんのワークショップでされた質問です。当時私は、大企業を退職したばかりで次の仕事を考えている最中だったのですが、今まで生きてきて、住む場所を真剣に考えたことなんてなかったな、と正直思ったものでした。

あの時から7年ほど経ちますが、今思うのは、住む場所はとても大事だということです。確か雑誌のブルータスだったと思いますが、ある方が「鎌倉に住む人は”この街良いよね”と言う基本合意が出来ているから、色々と話が進みやすい」ということが書かれていましたが、そんな気がします。

私自身はまだ鎌倉でこれといった知り合いもいないのですが、休日の朝晴れていたら自転車で由比ガ浜まで行って海辺を散歩することが、何よりの息抜きになります。東京にいると、完全にオフの気分になることは難しかったのですが、鎌倉では週末になると一気にオフモードになれるのも、すごく良いところだと思います。

私が大企業での働き方に疑問を持ちだしたころに出会ったのが、働き方研究家の西村佳哲さんの本でした。色々な方にインタビューをされていて、その中でも私が特に興味を持ったのは益子でギャラリーSTARNETをスタートされた馬場浩史さんのお話でした。その中で、アメリカのインディアンの成人の儀式の話が出てきます。当時読んで、すごく印象に残ったのですが、その成人の儀式と言うのが、若者が親に山に連れられて、自分の居心地が良い場所を見つけたら下山する、というものでした。つまり、成人になるということは、自分の居心地の良さを体で知る、ということなのですね。今考えてもとても精神性の高い行いであると改めて感じます。

今は情報が多すぎて、頭でばかり考えがちで、逆に体を通じて居心地が良い、悪い、ということを判断しにくくなっている気がします。でも、その場所にいくとリラックスできるな、とか、安心するな、という場所が必ずあると思っていて、そういう場所に暮らすことで自分自身が良い方向に進める気がしています。

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