高木菜那引退会見~感動した!

僕は長男です。
三人兄弟の一番上。
兄弟選手、姉妹選手がオリンピックに出場していると長子が気になってしまう。
なぜか、妹や弟の方が成績が良い。

高木菜那さんは、大きな壁を越えました。
すばらしい。

スーパースターを妹に持つ姉の苦しみ。
当人以外には、想像に及ばないほどの苦しみを味わったことを、嫌みなく発言しています。

菜那さんは、妹に振舞わされて人生を送っていた(=他人軸で生きていた)から苦しかったんだと思います。
菜那さん自身は幸せにはなれません。

それでも、前回大会では、輝かしい成績を残しました。
私も、「美帆さんの姉さんやる~」と美帆さん軸で菜那さんを見ていました。

菜那さん自身も
「金メダル2つを獲得した平昌五輪後は「色んな人が『高木菜那』としてみてくださることが多かったけど、高木美帆の姉ではなく高木菜那という一人の選手と、自分自身が受け入れることが今までできていなかった」と初便しています。

今回は、妹はさらなる高みに到達し、姉である菜那さんは、2度の失敗を味わうとう苦しいオリンピックだったはずです。

「今年、何のためにスケートをしているのか、どうして速くなりたいのか考えた時、高木菜那として氷の上に立ちたいという気持ちが芽生えた」
「それができたことが、今年は本当に良かった」
涙を見せる場面もありました。
涙は当然です。その分苦しみの中から、高木菜那として氷の上に立つことが出来たわけですから。

引退を決意した理由は
「高木美帆の姉ではなく、やっと自分の意志で高木菜那として氷の上に立ち、戦えたことが引退を決意した1つの理由」
と振り返っています。

今の心境として
「北京五輪を集大成と考え、悔いの残らないようにやってきた。相当な覚悟を持って取り組んだ。続けるなら、それ以上の覚悟がないと速くなれないと考えたときに、今やめるべきなのかな、とたどり着いた」
と語っています。

この言葉が最も心に刺さりました。
正直に自分自身に向き合っています。
相当悩んだと容易に想像できます。

まさに自分軸で自分の将来を見据えた結論です。

壁を乗り越えた菜那さん。
「第二の人生ワクワク」と言っています。

美帆さんの生き様にエールを送りたい。
これからの活躍を祈念したい。

マスコミの記事では
「妹がいたから戦えた」と姉妹愛を前面に出していますが、
私は、
「美帆の姉ではなく菜那として戦えた」
と発言したことに、菜那さんの強さを感じました。

会見は、苦しみを乗り越える道しるべとなる言葉がたくさん詰まっています。

忘れらない会見でした。

菜那さんがばってください。


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