素敵な人に出会えたら自分も少し素敵になれたと思うとき

電車を乗る直前に、花束を落とした。(今後二度と出会わないであろうシーン)

おじさんが、「落としたよぉ!!」と、締まりかけるドアの隙間からお花をパスしてくれた。

わたし「わあー!ありがとうございます!」

わたしはその幸せな瞬間に引きずられながら、はにかんで席に着く。

そして、電車が出発したあとのおじさんのことを想像する。

ちょっと恥ずかしがっているかもしれない。

自分が乗らない電車に乗るひとに、落とし物を必死に渡してくれるなんて。素敵な人だ。

(また、そこが花ってのがいい)

そして、そのおじさんがお花を拾って渡さないパターンも考える。

わたしは、お花を落としたことに気づいて一瞬すごく落ち込む。かなりへこむ。でも戻る気力もない。(仕事が終わると泥になるのがわたし)
帰り道は、ずっと花のことを考える。
家について、やっと諦めがつく。

そう思ったら、やっぱりおじさんが愛しい。

こころから、ありがとう。ありがとうございます、おじさま。


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