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尖った企画への近づき方

書籍の編集をしていると、毎月一定間隔で企画会議が行われます。

企画会議で営業の方から言われることの多いフレーズの1つに、「もっと尖った企画、振り切った企画がほしい」というものがあります。

尖った企画に近づけるための、現時点での僕の解としては、

読者を欲張らない

ことかなと思います。

企画を考えていると、つい最初に想定した読者だけでなく、その隣にいそうな人にも読んでもらいたくなります。
ですが、それをすると企画が平べったくなり、薄味になってしまいます。

たとえば、経営改善の企画があったとして、最初は「社員20〜30人規模の会社を経営している人」に読んでほしいと考えました。

しかし企画を考えている途中で、「これから起業する人」「フリーランスとして働いている人」にも読んでほしいと思うようになり、取り扱う項目を増やし、間口を広げていくとします。

結果、出来上がった企画は誰でも読めるけど、誰が読むのか分からないどっちつかずのもの

もったいないです。

選んで、捨てることは編集の根本思想でもあります。

企画を考えていると、「多くの人に読んでほしい」と思うものですが、「自分のために書かれた本だ」と読者が感じなければ、そもそも手にとってもらえません。

難しいところですが、欲張らずに企画を考えていきたいですね。

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