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たくさんの光を知る台中での日々

台湾・台中で個展をしました。
当初は25日まで展示予定だったので、搬入の19日から26日まで台中に滞在しました。(その後展示期間が29日まで延長になりました。)

1週間、とても台中の友達にお世話になりました。本当にありがとう。大好きです。謝謝啦!我愛你
たくさんの宝物をいただいた台中でのことをここに書き記したいと思います。

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台湾には何度か撮影などで訪れていてとても好きな場所でいつか台湾で個展をしたいな、と思っていたのが不意に叶い、とても嬉しかったです。
何度か行っているのも台北ばかりだったので、台中には展示のギャラリーの方にご挨拶に10月にいったのが初めてでした。
そのときに台中という街の朗らかな空気、その中でアートやデザインが盛り上がっていて、古い建築を活かしながら新しいものを取り込んでいるエリアがギャラリーのある場所であることを知り、とても素敵な場所で展示ができることを知りました。

綺麗に光の入るギャラリーであることを知り、膨大な撮りためた写真から、このギャラリーでできるのであれば、と新しく撮ったものも含め、エミちゃんという女の子と初めて撮った私にとって永遠の女の子で写真展は構成しました。

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展示だけでなく、撮影会を土日で開催、(日曜日はとてもたくさんの方が参加してくれて驚きました!)トークイベントも通訳の女の子とさせていただいたり、23日には戸田さんがプライベートできてくれて急遽トークゲストで参加してくださって、戸田さんに撮った写真について話していただいたときあまりにも美しい言葉で話してくださるのでずっと泣きそうになるのをこらえて聞いていました。(トーク内容はそのうち、記事になる予定です!)

台中で正直私は無名の写真家なのに、とても興味深く写真のことを純粋に見てくれる方がほとんどで、私が中国語を話せなくても「good!」と英語で伝えてくださる方、トークの後に一度出たものの質問をしに帰ってきてくれたり、ホテルに置いてもっと知ってもらうようにするね!と作品集を買ってくださる方がいたり、絵をプレゼントしてくださる方、光について話してくれる方、たくさんたくさん心から対話することができて、とても美しい宝物をたくさんいただきました。お菓子の差し入れまでもらってしまったりして驚きでした。
台湾で作家のことを「先生」と呼ぶらしく、「先生」と呼ばれることに最初は気恥ずかしさがあったのですが、日本でいう「先生」よりも親しみがある温度の「先生」だったのですぐ嬉しくなりました。偉いから「先生」ではないのです。とても純粋な尊敬と親しみが込められている「先生」でした。

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最初は言葉の壁があったものの、通訳のまおちゃん、すずりさんが入ってくださったり、何よりもフジちゃんという女の子がずっと良くしてくれて、、仕事以外のほとんどの時間、一緒にいてくれてコミュニケーションを助けてくれました。
だんだんと緊張もほぐれ、後半はとても居心地よく楽しく台中の暖かい気候で眩しい太陽の日差しを美しいなと思いながらのびのびと過ごしました。
毎日、晴れてました。20度越えでずっと薄着で過ごせる気候、素晴らしかった。

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毎日美しい朝日が迎えてくれていました。

22日のトークイベント、通訳のまおちゃんとなぜ私が女の子を撮るのかについてお話したとき、日本の女の子が他人からの承認が必要としている子が多いこと、自分で自分を好きと言える子はとても少ないこと、それでも可愛くて美しい女の子たちばかりなのだから縁があった子と孤独なときも撮って残したい、いつかそのときは嫌いでも大丈夫になったときの過去の自分に出会い直せるように美しかったでしょ、って残したいというような話をしました。
日本の女の子の自意識についてとても興味を持って質問してくださる方もいました。正直暗い話ばかりしてしまったかな、とも思ったのですが優しく聞いてくださる方が多くて嬉しかったです。通訳のまおちゃんはトーク以外でもたくさん話してくれたんですが、あとでinstagramに、「『写真を撮ろうとしたんじゃなくて、この人好きだからこの人の写真撮ろう、そして残そうって』これと似たような話エリカさんが言いました。あの時なんかすごい感動されちゃって、涙まで出そうになった」と書いてくれてたのを読んで、きっと台湾の子はナチュラルに自己肯定ができてるものだと自然体でのびのびといる台湾の女の子の様子をみて勘違いしていたけど、同じような孤独、悩みを持っている子だっているのだな、と思いました。

ギャラリーのある緑光計画にある、テキスタイルが可愛い雑貨屋の方がおやすみの日に自分も光をテーマに絵を書いてます、とポストカード、素敵なメッセージと共にくれました。そのときに私は本当に台中の良さ、人の素晴らしさに感激してたのですが、「でも東京にいきたがる台湾の人も多いし、韓国で結婚した友達は台湾にやっぱり戻りたがったり、ないものを欲しがってしまうよね」って話を私の感じたことを否定するわけではなく、違う視点を話してくれました。フジちゃんが大学のクリスマスイベントに連れて行ってくれたので私はとても楽しいクリスマスを過ごしたんですが、その方はクリスチャンで「どうしても12月はひとりだとさみしくなるけど、心が揺らぎそうになったら聖書を読んで心を整えて光を思い出すの」と言っていて、ああこんなに人と人を必要以上に比べずちゃんと尊重してくれる人ばかりに溢れていても同じような寂しさを感じるものなのだと、当たり前のことかもしれないけど話すことで知ることが出来ました。2,3日の滞在では知れないことをたくさん知ることができました。

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テキスタイルの雑貨屋さんで買った、ドリンクホルダーとても可愛い…。

心から、台湾で知り合ったみなさんのことを"友達"と呼べるのは、すぐに尊重しあっていることを信じられるものがあったからでした。
自分がこうしたい!って言うような主張が一度もなかった、それは私が日本人でお客さんだからなのかもしれない けれど、台湾での日々は、自分がただの1人の人間になれる日々でした。みんな私がどんな仕事してる、とかすごい仕事してるか?とかを探るようなことが一度もなかった。素敵な写真を撮っている!という面でだけで接してくれた。それがとても心地よかったのです。どうしても、東京にいるとある程度自分の「すごい」と言われるようなことを主張していないと認めてもらえない状況であることを、少し離れただけで実感したのでした。すごくなくたっていい。たった1人の自分が自分であればいいだけでした。喜びでした。

台湾の友達が私が台中から帰る日に話してくれた、大変だった出来事のことをずっと考えています。彼女はとても強くて美しい。朝日さす、ギャラリーの控え室で朝市で買った苺を食べながら話してくれたこと。
その大変だったことによって彼女の一つの夢が断たれたのに、彼女はしっかり受け止めていた。きっと苦しかっただろうに余計に自分を悲観することなくまっすぐ受け止めていた。本当は大変だった事柄に関わるものをまるっと恨んだっておかしいことではない、そのことと共通項がある私にとても優しく、良くしてくれた事実に正直とても驚いていました。その強さと美しさゆえに弱い人に寄りかかられてしまうことが彼女の大変さにつながってしまったのかもしれないけれど、彼女と一緒にいれたことで私はとても学ぶことが多かった。とても素晴らしい人とたくさん台中で過ごすことができて幸せでした。本当にありがとう。日本にきたら、たくさん楽しいところ、美味しいもの食べに連れていきます◎日本のいいところ見せたいな。誇れるようにしたいなと心から思っています。

日本と違う価値観に優しい価値観に触れ続けた日々は、たくさんの宝物になって、私の心に余暇を作ってくれました。
視点を増やすことが出来たこと。台中という場所があることを知って、東京に生まれてしまった私には今までなかった、ふるさとを心の支えにするようなそんな強さをはじめて持てた気がします。

次はもっと中国語と英語を勉強して、でもすぐにでも行きたいな。

また会いましょう。本当にありがとうございました!
再見!

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2019.12.31

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