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12/3北海道新聞朝刊(21面生活)にコメントが掲載されました。

 本日12月3日(土)の北海道新聞朝刊第21面生活欄に「年賀状 今後どうなる?」というテーマで、コメントを掲載していただきました。

http://dd.hokkaido-np.co.jp/lifestyle/lifeidea/news/2-0095130.html

※著作権があるので全体を引いて載せています。

 発行枚数が年々減少していくことに対して専門家の意見として、3名の大学の教員にお話を聞いています。まあ、年賀状についての専門家ではありませんが、年賀状をコミュニケーション手段、人と人とをつなぐものということで考えるならば、心理学・臨床心理学の知見も多少役に立つかもしれないと思い、インタビューをお受けしました。

 私のコメントや関係する部分としては、「こうした「費用」に加えてはがきを買い、住所などを書き投函する「手間」も、大学生など若者の年賀状離れを加速させていると話す。一方でひとりぼっちを表す「ぼっち」や一人きりの食事に引け目を感じてトイレの個室で食べる「便所飯」などの言葉から、若者が「他者とのつながり」に敏感であることにも注目。「SNS(会員制交流サイト)は費用もかからず、一度でたくさんの人にメッセージを送ることができ、相手がそれを読んだとわかる。時代の先端に立つ若者にとって、他者とつながる上で『安くて便利で確実』な手段を選ぶのは当然では」と読み解く。しかし、飯田准教授は「年賀状はなくならない」とも話す。「紙に文字を書き伝えることは減っていくが、大切な文化としては残るだろう」とみている。

 です。私のコメントの前には、経営人類学をご専門とされている先生が「前より収入が下がっているのに同じ値段のものを買うわけがない」とコメントをされ、私の後の消費者行動論をご専門とされている先生は、私の意訳ですが、「年賀状を伝統文化として残したいと日本郵政や私たちが考えるかどうかで変わってくる」と述べられています。

 私は、青年期の人間は、流行に敏感ですし、相手を傷つけ、自分も傷つけられることで、人間関係の深遠さを学んでいると思っています。

 新年のあいさつとしての年賀状を大切にしたい人、電話で新年のあいさつを伝えたい人、メールやLINE、ツイッターやFacebook、新年の画像付きでのインスタグラムなどで伝えたい人など、選択肢の中から選べること自体は豊かな時代ともいえると思います。

 年賀状の役割が終わりを迎えつつあるのかはわかりませんが、年始に手書きの文字で近況や自分への想いなどが記載されていると、暖かい気持ちになるのは老若男女問わずでしょう。

 中年期や高齢期の人間にであっても、年賀状がどこか義務的なものを含みつつ(生存確認など)、これから年賀状を含めた、人と人とのありようの変化に注視していきたいと思います。


 

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