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怒涛の1週間で学んだこと


 先週の1週間は、自分にとってなかなか密度の濃いものだった。
 通常の講義のほかに、2つの講演、1つの外部講義、そして若手勉強会、あとテレビのコメントと新聞の記事へのやりとりなどがあった。以下、振り返ってみたい。

1.北海道青少年育成協会での講演について
 11月8日(水)は、北海道青少年育成協会から依頼された基調講演を行わせていただいた。事前にいただいていた名簿には、道内で子どもに関する様々な取り組みをされていらっしゃる約160名近い方々にご参加いただいた。非行というカテゴリにはおさまりきらないと思われる、ネットを使った援助交際や自撮り被害、その他ネットに関するトラブルにおける光と影のようなもの、そして生きづらさという視点での不登校や子どもの貧困、子ども虐待などを1時間程度お話をさせていただいた。ご年齢も50代、60代、70台と思われる方が多く、私の親世代の方々にどれだけお話を伝えられたかわからない。しかし、私が見ている限り、大半の方が真剣に、ある方々は頷きながら前のめりで聴いていただいた。道内各地でこれからも子どもの健全育成に関する取り組みを行っていただけたらと思った。


2.札幌市東区PTA講演会について
 いろいろとお世話になっている先名孝亘さんから、東区PTA向けの講演をご依頼いただいた。「謝礼は少ない」など、申し訳なさそうにおっしゃっていたが、きっと先名さんは「この人は子どもを育てている保護者のことをどう考えているのか」ということを、メッセージや電話で私に確認していたように思った。
 東区のPTA文化委員の皆様や事務局長の先生からこまめにご連絡等いただけ、11月10日(金)当日も私の講演と、保護者の皆様から付箋に質問や感想をお書きいただき、それについてコメントさせていただく時間となった。自分自身も子どもの保護者であることからも、保護者の付箋には強く子どもを想う気持ちが伝わった。こういう場で講演をさせていただいたことを本当にうれしく思った。来賓でいらしていた札幌市PTA協議会の副会長の方からも「私の子どもの担任が、以前飯田先生の講演を聞いてよかったんですと言われたんです。今回もよかったですよ」とおっしゃっていただけた。
 今改めて思うことは、もっともっとわかりやすいお話ができるようになることだということだ。


3.若手勉強会(2回)の開催
 大学1年生、大学3年生、社会人1年目の若い方々5名と、彼たち彼女たちの約2倍の年齢である私で勉強会をしている。夜ご飯を一緒に食べながら、時に緩く、時に真剣に意見交換をしている。プライベートなやり取りも多々あるので、あまり触れないが、若い方々を今限定の「商品」とするのではなく、でも、若い彼たち彼女たちだからこそ語れるものがあると思っているので、彼たち彼女たちが活躍できる場を用意できればと考えている。まあ、私が居なくても、そういう場所を自分で手に入れられる5人なのですが・・・。


4.北海道家庭生活総合カウンセリングセンター主催2級講座「話を聴く上で求められること」について
 もう、こちらのセンターの仕事をさせていただき11年目になるが、いわゆる非専門家と呼ばれる方々にカウンセリングなどについてのお話をさせていただくのは、専門用語ではなく、日常の言葉でその現象等を伝えることが重要であることを痛感する。また、お一人おひとりの受講の動機をうかがうことがあるが、なかなか大変なことを経験されながら、カウンセリングの勉強をされていることがわかる。
 したがって、いわゆる対人援助の専門家や学校の先生同様、ガチンコ勝負ではないが、真剣にお話をさせていただいている。
 今回は、道警からも数名講義を受けてくださっていて、お一人は「飯田先生が道警にいたときに一緒に働いていたM係長のもとで仕事をしています」と言われて、びっくり。強面だけど優しかったM係長の思い出も蘇る・・・。


5.NHKの道内ニュースにコメントを掲載していただいたことについて
 11月9日(木)にNHKの方からご連絡をいただき、不登校のことでいろいろと教えてほしいと言われた。メールで6つの質問に答え、電話でもいろいろやりとりした。最初は「学校に行かない原因は何か?」「どうやったら学校に行けるようになるのか」という、不登校は問題行動もしくは心配される行動で、学校に行けるようになること(のみ)がよいことというふうに先方は思っているように思えた。しかし、下記画像にあるようなことを先方は思ってくださり、私もどこを使われるのか気になっていたが、これはこれでよかったと思えた。


6.道新に取材していただいた記事を掲載していただいた件について
 以前からお会いしていた下山記者に、今回取材をしていただいた記事が、予想以上に大きく掲載された。まず、取材が2時間半以上聴き取りがあり、その後も3~4回電話でやりとりをした。また、事前の下山記者作成の記事に関しても、私はかなり修正した文章を送らせていただいた。
 最後は、下山記者や道新のデスクの判断で掲載されたが、これは下山さんと私の共同作業だと思えた。どうしても断定的な表現が多いことから、そういう境遇にある方々にどう受け取られるか心配ではあるが、決してそういう方々を責めてはいないこと、むしろ大変な環境にある方々を私たちは理解してほしいということが表現されていると思っている。
 もちろん、いろいろなご批判などもあろうが、少しでも、さまざまな背景を抱えた子どもたちやそのご家族、子ども支援をされている方々に伝わればうれしい。

※新聞は著作権があるので全体を引いてアップしています。

 結局、行き着くことは、目の前の仕事を一生懸命行うということと、自分がしたいことやすべきことを、見通しを持って計画するということで、これからも多くの人々にお会いして、そして研究をしていければと思う!

 

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