菓子翔太@ジャーナリスト+小説家(自称)

ジャーナリスト+小説家。世界を身近に感じられるように伝えていきたいと思っています。 通…

菓子翔太@ジャーナリスト+小説家(自称)

ジャーナリスト+小説家。世界を身近に感じられるように伝えていきたいと思っています。 通信社で検察・福島・財務省担当⇒ねとらぼ(ライター名:ケンゾー)⇒PR TIMES 毎週水・日18時にミステリー小説「Purgatory?~不可視の殺人~」を更新しています。 #ライター

マガジン

  • ゼロから学ぶ世界情勢解説

    世界の問題・経済・トレンドの話について、「分かっているようで分かってなかった!」という人に向けてゼロから解説する記事をまとめています

  • 【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~

    特異隕石・ゼログラビティの持つ放電性質を利用した発電研究施設「ジグラット」。 ある日、環境副大臣やジグラットを運用する会社「シンアル」の社長、女優、母娘、博士らがジグラットを視察している途中、ゼログラビティが制御しきれなくなり、格納していた容器ごと破裂する事故が発生。有毒ガスが拡散してしまう。多くの犠牲者を出しながら何とか逃げる一行だったが、ガスに囲まれ、地下3階の休憩エリアに閉じ込められてしまった。 そんな危機的状況の中、殺人事件が起こる。一体誰が、ガスをどうくぐり抜けて殺したのか、この状況で殺人を犯した理由は何なのか。 警備としてジグラットに入っていた深雪は、幼馴染の九十九耕介とともに事件を推理していくこととなる。

最近の記事

ユダヤ人は人種じゃない なぜ、彼ら彼女らは迫害を受けてきた?【ゼロから学ぶ国際情勢解説】

 現在、パレスチナの武装組織ハマス壊滅を目指し、パレスチナ・ガザ地区への徹底攻撃を進めているイスラエル。  そのイスラエルは1948年、世界中に散り散りになっていたユダヤ人らによって建国された国です。  ユダヤ人が多くの差別と迫害を受けてきたことを多くの方がご存知だと思いますが、「人」と付いていることから人種だと考えている人もいるかもしれません。 ですが、「ユダヤ人」は「人種」ではないんです。  では、ユダヤ人とはどういった人たちのことなのか、なぜ差別と迫害を受けてき

    • Purgatoryはちょっとだけお休みで!!

      連載していたPurgatoryですが、筆者が満足のいく出来にしたいと練りに練っている最中であることから、少しの間お休みとさせていただくこととしました。 消極的なものではなく、“発展的お休み”ということで許してください! よろしくお願いいたします!

      • 今日こそ掲載…と思ってたんですが申し訳ありません、「Purgatory」はお休みです……

        えーー、今日は掲載しますと言っていた「Purgatory」ですが、筆者が満足いく感じにならなかったので、今日もお休みとさせてください…! 一度言ったこと翻してごめんなさい・・・・・・よろしくお願いします

        • ハマスって、そもそも何?【ゼロから学ぶ国際情勢解説】

           現在、イスラエルが壊滅を目論むパレスチナの組織・ハマス。  このハマスとは、一体どういった組織なんでしょうか。  今回は、このハマスについて、分かりやすくまとめてみました。 イスラエルの生存を否定  ハマスは、1987年、ガザ地区を中心に創設されました。イスラエルの生存を否定しており、武装闘争によるイスラム国家樹立を目的としています。  その名前は、「イスラム抵抗運動」を意味するアラビア語の頭文字をとったもので、「情熱」という意味の単語にもなります。  ハマスは

        ユダヤ人は人種じゃない なぜ、彼ら彼女らは迫害を受けてきた?【ゼロから学ぶ国際情勢解説】

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        • ゼロから学ぶ世界情勢解説
          7本
        • 【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~
          10本

        記事

          今日の「Purgatory」はお休みです

          タイトルの通り、今日18時公開のPurgatoryは、筆者都合により、お休みとさせていただきます。 29日(水)分は通常通り掲載しますので、よろしくお願いします!

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(4)

           エレベーターが3階に着くと、一行は降りた。ここは先ほど視察で訪れている。研究室が多くある研究フロアだ。  一行が少し歩くと、フロアの光がふわっと消え、真っ暗になった。電源が切れるのは2回目だ。一同ざわっとする。 「えっ、なになに…!」  美代子が左右上下を見渡す。 「おそらく、非常用電源がまた消えたのでしょう。やはりあそこでエレベーターを降りておいて良かった」  九十九が周囲を見ながら答える。その時、フロアが少しだけ明るくなった。深雪が天井を見ると、小さな電灯が廊下に沿って

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(4)

          イスラエルとパレスチナの対立はどこから生まれた?【ゼロから学ぶ世界情勢解説】

           現在、イスラム組織ハマス掃討のため、イスラエル軍はパレスチナ自治区・ガザへの攻勢を強めています。  このイスラエルとパレスチナの対立は、どこから生まれたのでしょうか?  今回は、その争いの起源について、簡単に紹介します。  問題を起こしたのは国連?  発端は第一次世界大戦の時です。当時、世界で散り散りになっていたユダヤ人の中で、2000年前に住んでいた故郷パレスチナに、自分たちの国をつくろうという動きがありました(19世紀末のヨーロッパで始まった、この運動をシオニズ

          イスラエルとパレスチナの対立はどこから生まれた?【ゼロから学ぶ世界情勢解説】

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(3)

                  3  エレベーターのカゴは、通常サイズと比べてもかなり大きかった。深雪がカゴのなかから掲示をみると17人乗れる仕組みになっていることが分かった。九十九が「閉」ボタンを押して扉が閉まると、カゴが作動し始めた。 「ねえお母さん…もうガスは来ないんだよね?」  浩美が美代子にたずねる。浩美は小さな震えが止まらなかった。 「そうね、お父さんも今日は地下にまでは入っていないらしいから、あとで会えそうね」 「怖かったよね、浩美ちゃん。もう大丈夫だからね」  隣にいた真莉

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(3)

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(2)

                   2  続いて一行はエレベーターで地下4階に降り、廊下をわたってかなり開けた部屋に着いた。小学校にある25メートルプールくらいの長方形の部屋だ。深雪が部屋に入ると、手前の角で小さくカメラやペンを構えた記者の集団がまとまっているのを確認する。さっき広報に食ってかかっていた飛高も見えた。隣にいる中性的かつ知的そうな男性記者と話している。飛高がその記者に「あいつは絶対良い奴じゃない、俺が保証する」と小さい声で話しているのが、かすかに聞こえた。もっと小さい声で話せば

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(2)

          インドとパキスタンはなぜ仲が悪い?

          インドとパキスタンは仲が悪いといわれています。なぜでしょうか。 それは、1947年にさかのぼります。 当時、約200年続いたイギリス支配からの独立に伴い、インドはヒンドゥー教、パキスタンはイスラム教と宗教的な基準に基づいて2つに分割。このとき、大規模な人口移動も行われました。 その際、中国とも接し、地理的に重要なカシミールという地域について、どちらの国に属するのかが問題になったんです。 カシミールは、分割計画と1947年のインド独立法によって、インドとパキスタン、どち

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          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(1)

           【第二章】   事件  ―――だが、前述したように結果としてゼログラビティの破裂事故は起きた。PGTガスは拡散し、当時ジグラット構内にいた十数人が犠牲となる。それは、すでに報道されている通りガスが死因となった人だけではない。殺された人間もいた。     書籍「あの日、何が起きたのか――ジグラット破裂事故レポート」 一部抜粋         1  視察が始まった。深雪と菊田は、門根副大臣、黒姫社長、ジグラット所長の矢内、九十九、女性タレントの真莉奈と一般人参加枠の神

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第二章 事件(1)

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第一章 因縁(5)

                    11  視察が始まるまで、菊田は会議室で、深雪は会議室外の廊下で視察する準備が整うまで警備にあたっていた。廊下からすぐのところにある広間では、レクチャーを受けた後退出した記者団が、シンアルグループ広報の女性から、視察の段取りを聞いている様子が見える。 「先ほどの視察者一行へのレクチャーで、『設備の故障以外で事故は起きないだろう』という話がありましたが、御社の資料を見ると、過去には震度7の地震後に施設内の冷却設備が一時停止したこともありましたよね?」  た

          【ミステリ小説】Purgatory?~不可視の殺人~ 第一章 因縁(5)

          フランス語の男性形と女性形のあり方が変わる?【ショート動画】

          https://youtube.com/shorts/j8WC9LPfpxk?feature=share

          フランス語の男性形と女性形のあり方が変わる?【ショート動画】

          【ミステリ小説】Purgatory? 第一章 因縁(4)

           9  歩きながら、深雪は、彼がここで働いていることはありえない話でもないとも考え直した。ジグラットは、日本の威信をかけた施設だ。あれほど頭のいい九十九だったら、ここで働いていたとしても不思議ではない。あの格好からいって研究員だろうか。それでも、頭の良さとは別に、彼がジグラットで働く道を選んだということにはどこか違和感もあったが。    野上係長に呼び出されたのは、今日の仕事の確認のためだった。深雪と菊田は、ジグラット内部に入る門根や黒姫、一般公募で選ばれた親子などを警護す

          【ミステリ小説】Purgatory? 第一章 因縁(4)

          【ミステリ小説】Purgatory? 第一章 因縁(3)

                    5 「この女優がどれだけジグラットのことを理解しているのだろう……」  門根は、ジグラットに向かう車の後部座席で改めて今回のイベントに関する資料にさっと目を通していた。参加者一覧やフォーラムのスピーチでしゃべる内容、事前に環境省の官僚に記者に電話して聞き取らせた囲み取材で聞いてくる質問への回答をまとめた資料などだ。  フォーラムに参加する記者一覧を見ていると、そのなかに経業の石田記者がいたことに、門根は少し驚いた。彼は若いのに深くエネルギー問題について分

          【ミステリ小説】Purgatory? 第一章 因縁(3)

          中国ではTikTok使えない?

          皆さんご存じ動画投稿アプリのTikTok。これは、中国の企業バイトダンスが運営しているアプリです。 でも、実はこのTikTok、中国企業のアプリなのに中国国内では使えないんです。 どういうことでしょうか。 実はTikTokは、海外向けにつくられたアプリで、バイトダンスが中国国内で展開しているのは、ドウインというアプリ。 中国では、ネット規制が厳しく国内サーバーを利用したSNSアプリしか使えず、GoogleやLINEなども使えません。 実際に僕もこないだ中国に行った際