「ガチホ文化圏」構想。
イケハヤです。
2023年、日本のNFT市場を盛り上げるために、こんなことを考えています。
「格安mintで、リスト率が低いプロジェクト」が強い。
新年ですし、まずはマーケットを見てみましょう。
ここで注目したいのは、実は上位プロジェクトの多くは、格安mintスタートなんです。
さらにいうと、これらのプロジェクトはリスト率も低いです。以下は、運営保有分を考慮したリスト率です。
CNP : 0.8%
APP : 0.8%
LLAC : 0.9%
CNPJ : 2.6%
しきぶちゃん:1.8%
わふくジェネ:1.6%
特に、CNP、APP、LLAC、通称「御三家」はすごいですね。
これだけ価格が急上昇しているにも関わらず、ほとんどリストが出ていません。
言うまでもなく、リスト率が低いことにはメリットが多いです。
ガチホしている人が多ければ、日々のコミュニティの盛り上がりや、次の展開も作りやすくなり、継続的にブランド価値を高め続けることができます。
CNPのオーナー向けアプリはわかりやすい施策ですね。今では2200人以上がアプリを使っています。
オーナー向け施策の魅力が高まれば高まるほど、より多くのCNPがガチホされることになります。それは投資家にとってもまた魅力的なことです。
また、見落とされがちな点としては、「ボラティリティが高い」というのも、ガチホ銘柄の魅力のひとつです。
リスト率が低いと、短期トレードの旨味が強くなる。
昨日のわふくジェネが、まさに好例なので紹介します。
何が起こってるかわかりにくいので解説すると、
・数日掛けて、0.17ETHあたりまでじわじわと上がっていた
・1月3日に爆発。0.2ETHから一気に買われて、一時0.439ETHに
・高騰でリストが増え、0.25ETHまで下落
・現在は0.3ETH程度で安定
なんて感じの動きがありました。
ポイントは1月3日の話で、瞬間的に2倍以上になっているんですよね。このタイミングでうまく利ざやを取ったトレーダーは、少なくない利益を得ています。
なぜわふくジェネがこのような上昇を見せたかというと、もともとのリスト率が低いからなのです。
つまり、「最初から売り板がスカスカ」だったので、一度火が付いたら、スルスルと上がっていったわけです。
LLACもあからさまにスカスカです。あと10点買われたら、一気にフロアが上がりますね。20点買われたら異次元。
逆にいうと、リスト率が始めから高い(5〜10%)プロジェクトでは、このようなボラティリティは出ません。
経験上、せいぜい20%上がったところで、追加される売りを消化できず、元の価格に戻っていきます。
ここで言いたいことは「売り板がスカスカ」であることは、短期勢にとっても魅力に映るということです。
ガチホ銘柄は、実のところ、短期トレーダーにとっても利ざやを狙える対象なのですね。
ガチホ銘柄に注目が集まる一年になる。
すでにそうなっているので、これはもはや予言ではないのですが……。
日本の市場がバブル状態にならないかぎり、2023年は、「ガチホ銘柄」に投資マネー、そして一定の投機マネーが集まることになるでしょう。
バブルが来れば、ガチホされているかどうかなんて、関係はなくなります。
実際、海外のバブル期においては、リスト率が15%を超えていても、銘柄によってはスルスルと価格は上がっていきました。つまり、売りを消化できるだけの旺盛な買いが巡っていたのです。
……無論、今はクリプトの冬であり、日本市場も1.5万人程度しかバイヤーがいない過疎市場です。
2023年もこの状況は大きく変わらないので、投資家とトレーダーは、
・コミュニティが強く、長期的な発展を期待しやすい
・常時、売り板が薄いので価格上昇を期待しやすい
・局所的なボラティリティ上昇で、利ざやを取れる可能性がある
上記の特性がある「ガチホ銘柄」を好むことになるでしょう。
ガチホしてもらうには、格安ミントが有効。
話は続きます。
ガチホ率との相関関係があるパラメーターとして、実は「ミント価格」があると思っています。
結果を見ても明らかですが、ガチホ銘柄は、格安ミントである傾向が強いです。上位プロジェクトでの例外は「XANA : GENESIS」くらいですね。
なぜ格安ミントはガチホされやすいかといえば、初期投資家が「原資回収」をする必要がないからです。
たとえばLLACは、初期ミントの場合、1点あたり160円です。原資回収も何もありませんよね。
でも、これが初期ミントで1点0.08ETH(約13,000円)で、しかも3点ミントしたケースなどでは、さすがに多くの投資家は原資回収に向けて動くことになります。
3点ミントした人は、ざっくりフロアが0.3ETHになれば、1点を売れば原資回収。
2点ミントした人は、フロアが0.2ETHになれば、原資回収です。
ゆえに、こうしたプロジェクトにおいては、0.2〜0.3あたりで売り板が立ちはだかる傾向があります。
ここを抜けるほどの買い圧があればいいのですが、冬相場においては、なかなかこれが難しいんですよね……。
この点、格安ミントは原資回収もなにもないため、フロアが上がるときはスルスルと上がります。
初動で4ETHを付けたLLACは好例ですね。
LLACが仮に0.1ETHでミントされていたら、0.3ETHあたりで足止めされていたと思われます。となると、今のフロア価格(3ETH前後)に到達することもなかったでしょう。
格安ミントで、ペパハンに渡さずローンチするには?
というわけで、今の市場を見ると、「格安ミントで始めるのは、けっこういいのかもしれない」というひとつの結論が見えてきます。
もちろんXANA : GENESISのように、格安ミント以外で成功しているパターンもあるので、これはあくまで傾向性の話にすぎません。
また、市場を見れば、「格安ミントだからうまくいく」わけでもないことにも気づきます。
条件としては、
①格安ミント
②低いリスト率(売り板スカスカ)
③買い(需要)が常にある
これらを満たしたときに「御三家」のようなブランドが生まれると考えています。
③の「需要創造」は当たり前の話なので除外しますが、ここで難しいのは②の「低いリスト率」を実現することです。
LLACはALを目視で確認するというクレイジーな仕事をしましたが、それでも、完璧にペパハン(ミント即売り勢)を排除することはできませんでした。
とはいえ、LLACは一定程度の成功を収めたのも間違いないことで、多くの人は「やっぱりペパハンに渡さないのは大事なんだな」と気づいたことでしょう。
ゆえに、今後ローンチする格安ミント系プロジェクトで、「御三家」のような事業化を狙っていく場合は
「どうすればペパハンに渡さずローンチできるか」
を、マーケターが額に汗して考えていくことになるでしょう。
ちゃんとガチホしてる人に、AL渡せばいいじゃないか。
NFTマーケターへの答えを授けます。
ペパハンムーブを排除したいのなら、「既存プロジェクトをガチホしている人」にALを渡せばいいのです。
まさに、これをやったのがLLACです。
LLACでは、CNP/APPをしっかりガチホしている人にALを付与しました。完璧とは言いがたい結果ですが、この方法は十分に有効だったとも感じます。
とはいえ、この配布方法だと「新規の人に渡らないじゃないか」という批判も出てきます。
この点については、コミュニティの活動を評価して付与するのがよいでしょう。
LLACについても、「コントリビューター枠」を用意し、CNP/APPホルダー以外にもかなりの枚数を配布しました。
もちろん、コントリビューターのみなさんはペパハンはしていませんね!(無論、売っちゃダメではないので、今後、お金が必要になったときなどに手放してください〜)
ただ、コミュニティ活動の配布枠を増やしすぎると、それはそれでAL目的の動きが増えて、結果的にコミュニティが死ぬんですよね……。
コミュニティ参加者に向けて大量にALを配ることは基本的に難しいので、一部の信頼できる人に渡していくのがよいでしょう。
「御三家オーナー」にALを渡してみるテスト。
と、そんなことを考えていた矢先。
XANAとのコラボ企画(PENPENZ)の話が出てきました。
PENPENZはまさに、格安ミント(0.001ETH)プロジェクトなんですよ……!
で、Rioさんの方からも案内が出ていますが、ALを渡す人は厳選していく方針です。
これは、いろいろ仮説検証するにはうってつけの機会では……。
ということで、今回PENPENZは「ICLに参加している御三家(CNP, APP, LLACすべて持っている)オーナー」に対してALを付与する予定です。
基本的には「確定付与」で考えていますが、状況に応じて、抽選になる可能性もあるのでご注意ください。
また、配布方法はこの枠だけではなく、XANA側でも様々な方法で配っていく予定です。御三家オーナーだけではさすがに配布枚数が足りないので、そこはご安心ください。
時価総額トップ3のCNP, APP, LLAC。
これらをガチホしている人たちは、どんな風にPENPENZを扱ってくれるのか……という嫌らしい実験要素もあるので、参加したくない方はALを申請しないようにしてくださいw
ガチホ銘柄をガチホしていると、別の格安ミント銘柄のAL獲得チャンスがやってくる、という流れが強化されていく予感がしています。座禅!
「ガチホ文化圏」構想。
oneseepで見ることができる、コレクションの相関図がめちゃくちゃ面白いんですよね。
これは特定コレクションの「ホルダーのかぶり」を示しています。
「CNPを持っている人は、APP、LLAC、わふく、KAMIYO、しきぶちゃん、TAGを持っている傾向がある」という読み方ができます。
各コレクションとの繋がりがもっとも強いのがCNP(真ん中にある)、というのも面白いですね。
そしてこれ……めっちゃ面白くないですか……全部格安ミントで、しかもリスト率が低いんです!
各PJのALの配り方も関係していますが、不思議なことに、格安ミント系はホルダーがかぶっているんですよね。
まさに、ひとつの「ガチホ文化圏」を作っていることがわかります。
なんせ格安で手に入るので、新規ミントの抵抗感が薄く、しかも原資回収が必要ないので、売らずに楽しむ傾向が強いのでしょう。
この「ガチホ文化圏」を拡大していくことが、イケハヤの今年の狙いのひとつです。
2022年はまだこの文化圏は小さいものでした。APPがリリースする直前、10月末のスクショです。
現在の文化圏図をあらためて。APP、LLACが追加されたインパクトは大きい!WAFUKU, KAMIYO, TAG, しきぶちゃんも存在感抜群です。
ちなみに、こうした「ガチホ文化圏」は、海外のNFT市場には存在しません。
この文化圏に属するプロジェクトは、海外投資家にとっても魅力的に映るでしょう。
実際彼らは、日本のガチホ文化(Diamond Hand)を好感しています。Apesianさんの解説をどうぞ。
まとめ。
長くなったのでまとめましょう。
・現状のマーケットでは、CNP、APP、LLACのような「格安ミントでリスト率が低い」プロジェクトが、時価総額・フロア価格ともに高い傾向がある
・リスト率が低いということは、売り圧が小さいことを意味し、価格が上昇しやすい
・売り板がスカスカな状況だと、短期的なボラティリティも出やすいため、トレーダーにとっても旨味がある
・格安ミントは原資回収の必要がないため、売られにくい
・ただし格安ミントは、ペパハンの餌食にもなりやすい。格安ミントだからうまくいくわけでは、決してない
・LLACでは、ガチホ実績がある「CNP/APPオーナー」に重点的にALを配布した
・PENPENZは、「御三家(CNP/APP/LLAC)オーナー」に配布予定
・ガチホ文化圏は日本のNFTの強みになる
また、記事中にも書きましたが、日本市場にバブルが来てくれたら、こんな七面倒なことは考える必要はない、ということもあらためて注記しておきます。
来るかどうかわからないバブルを待ってても仕方ないので、しばらくは、地盤固めをしていくしかないですね。
2023年も、日本のNFT市場を盛り上げていきましょう!