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文章で心を、んギュー!!と掴む

生まれつき顔のいいやつは羨ましいな、なんて当たり前のことをしみじみ考えてしまうことがある。

生まれつき顔のいいやつというのは何かにつけて得をする。
小学校の頃からモテるし、モテるから自信もつくし、その自信が行動力を生み出し、恋愛も仕事も上手くいくもんだ。

例えば顔が良くない男が
「ん?なんか良い匂いするね。シャンプー変えた?」
と言ったとしよう。
どうだろう。普通に気持ち悪いだろう。
え、何。いつも私の匂いチェックしてたの?きも。
まず誰だよ、話したことないのに急に話しかけてくんなよ。
という具合にこれまでの関係性さえ抹消されかねない。

では逆に生まれつき顔のいい男が
「ん?なんか良い匂いするね。シャンプー変えた?」
どうだろう。普通にかっこいいだろう。
え、なにちょっと急に、恥ずかしい、え、近い近い!やだ何この気持ち。
え、ちょ、なにこれ………好き。
ほぼ確実にこうなることが簡単に予測できる。
つまり生まれつき顔のいい人間はいとも簡単に人の心を掴むのだ。

ただ、文章というものに限ってはどうだろうか。
文章というのは白い紙に書かれる。あるいは真っ白な「各種未設定のファイル」の上に文字が刻まれていく。
言うなれば誰もがゼロの状態から1文字1文字、文字を列ねることでその文章の顔のようなものが立体的に浮かび上がってくる。

時に文章は人の身なりよりも鮮明に、ある印象を与える。

イケメンな文章もあれば、可愛らしい文章もある。
田舎のガキ大将のような文章もあれば、天津爛漫な女の子のような文章もある。
はたまたいい匂いのする文章や、田舎のお母さんを思い出すような温かな文章、人を殺した血で染まったような冷たい文章だってある。

文章というものは単なる「あ」〜「ん」の50音の文字列の組み合わせにも関わらず、数え切れないほど多くの姿に、あなたを変身させる力を持っている。
だからどんなに容姿がイカしてなくっても、文章の中ではかっこよくなれる。
誰かの胸を踊らせ、ドキドキさせ、恋させることだってできる。
誰かの脳をジャックし、あなたの文章に釘付けにすることだってできるのだ。

そんなふうに文章の手練れになれれば、きっと生まれつき顔のいいやつにだって負けない。
シャンプーの違いに気づいた君を、キモくない君にする文章があればもう怖いものなんてないはずだ。

さぁペンを片手に白紙を埋め尽くそう。
キーボードを叩いて画面をあなたの世界に彩ろう
文章で誰かをロックし、誰かの心を掴み、誰かを惚れさせる。
そんな男になれたら、きっと超かっこいいはずだ。


はい。急に変なこと書きましたがちょっと前に読んだ三宅香帆さんの「バズる文章教室」という本を久々にペラペラとめくってみて、いやぁ文章ってすごいなぁと思ったので急にこんなこと書いてみました。おすすめです。

自分だけの色気のある文章が書けたら、かっこいいよね!!

では!!

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