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【木曜:興味のあること①】映画 独裁者たちのとき
こんにちは、アスカです。
本日もご覧いただきありがとうございます。
木曜日は興味関心のあることについて書いていきたいと思います。
例によって更新環境に難ありのため、今日も文字ばかりになります、すみません。
それでは本日は、
東京では一部上映が始まっている映画「独裁者たちのとき」について。
<独裁者たちのとき>
(配給会社による日本語版サイト 予告編を視聴できます)
原題は「Skazka(英語版:Fairytale)」
上映時間1時間18分、2022年製作。
ロシア人監督アレクサンドル・ソクーロフ氏による作品で、
ウクライナ侵攻の始まった年に完成した作品だったため、
当初上映が予定されていたカンヌ国際映画祭では、予定時刻直前に上演中止となったそうです。
あらすじは以下の通り。
″深い霞に覆われた色のない廃墟の中で男たちが蠢いている。ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニなど第二次世界大戦時に世界を牛耳っていた独裁者たちだ。煉獄の晩餐が始まると、お互いの悪行を嘲笑、揶揄し、己の陶酔に浸っている。〈地獄〉のようなこの場所で〈天国〉へと続く扉が開くのを待っているのだろうか…
ダンテの「神曲」を彷彿とさせる冥界を舞台に、神の審判を受けるため20世紀の独裁者たちが天国の門を目指し彷徨う姿が、時には滑稽に、時には暴力的にそしてシュールに我々の生きる現代を貫き、未来を予言する。圧倒的な映像、震撼する音響とともに描いた、まったく新しい史劇の誕生‼″
「イントロダクション」より
そもそもゾッとするような設定なのですが、
この作品の最大の特徴はおそらく、
「出演者が本人」であること。
″歴史上まったくあり得ないその映像、親しげに語り合い、笑い合い、罵り合う独裁者たちの姿は、気の遠くなるような量のアーカイヴ素材からのみで構築された。すべて彼らの存命住に撮影された実際の映像が使われているのだ。さらに独裁者たちの語るセリフは、いずれも過去の手記や実際の発言の引用から成っている。そう遠くない過去に死んだ4人を蘇らせ、完成まで6年の歳月を要した本作は、鬼才ソクーロフの近現代史への最大の挑戦作なのである。″
ニュースサイトでこの映画の情報を知った時、
「すごい発想!観たい!」
と思ったのです、が…
<観たいと思っているのだけれど。>
気になる、観たい、と思いつつ実は悩んでいます。
なぜかというと、予告編で流れた「冥界」とおぼしき風景があまりに怖くて。
昔、黒澤明監督のオムニバス映画「夢」を観た時に似た恐怖を感じてしまったのです。
(以下、「夢」に関するネタバレあります)
うろ覚えなので間違った認識があるかもしれませんが、
「独裁者たちのとき」の予告編を観た時、
「夢」の中の「鬼哭」というパートの舞台の、
放射能汚染で荒廃した世界の風景を思い出してしまいました。
この「鬼哭」の世界では、
人が鬼になり、しかも鬼になってなお角の数で優劣を付け、さらには角の少ない鬼は同類に食われる運命にあります。
人の業を見せられたお話だったためゾッとしてしまったのが、
風景と共に記憶されていたらしく…
似た風景の中で展開する、実在の人物たちによる本当の言葉。
そんな世界に78分も耐えられるのか?
映画が終わる頃には精神に異常をきたしたりしないんだろうか??
え、もうぬいぐるみ持参で行く???
などと考えています。わりと本気で。
<過去の出来事を題材にした映画>
あと、もうひとつちょっと勇気のいる要素が…。
「ある出来事が歴史になるには50年いる」と聞いたことがありますが、
戦後78年になるいまでも、当時のことって生々しく感じるというか、いまだ何が本当なのか信じられない気持ちになってしまいます。
単に歴史の教科書の記載が変わる、というのとは違うというか。
そんなわけで、怖いもの見たさと純粋な好奇心の狭間にいる感じです。
エンターテイメント性よりもメッセージ、政治性の強い映画なので、
日本でも大衆向けのシネコンでは上映されず、小さめのシアターで公開される本作。
公開期間は短いはずなので、
覚悟を決めねばと思っているところです。
観に行った暁には感想を…書けるかなぁ。
しばらく冷静になれなさそうです。
それでは、本日もお読みいただき、ありがとうございました。
2023年5月4日
アスカ
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